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こだわりって何? ![]()
自閉症の障害が何かが分かってきて、「こだわり」が何かが分かってきました。 自閉症体験をしようと思ったら、言葉も文化も違う外国でひとりで生活してみればいいといわれます。言葉の意味が解からない、周囲の人たちの反応が理解出来ないという状態は、まさに自閉症の人たちが経験している状態です。 そんな中で、もし、のどが渇いたときはどうするでしょうか? 目の前に並んでいるボトルの中身が飲み物なのか、薬なのか、もしかしたら、ペンキのようなものなのかも知れません。貼ってある赤や青のラベルの文字は理解できません。言葉が通じなくては聞くことも出来ません。中身が何なのかさっぱり分からない・・・ そんな場合はどうするでしょうか? 以前に、赤いペットボトルに入ったおいしい飲み物を飲んだ経験をしていたとしたら・・・その、一度飲んだことのある赤色のボトルなら、中身がおいしい飲み物だとわかっているから安心して飲めます。きっと赤いボトルのものを飲むでしょう。他のものは飲み物かどうかすら分からないので怖くて飲めませんよね。 その国の人たちは全部飲み物であることを知っています。でも、私が安心して飲めるものは赤いボトルのものだけです。赤いボトルのものしか絶対に飲まない私は、その国の人たちから見たら、何てこだわりの強い人なのでしょうか・・・ 同じコップからしか飲まない。コップが変わると、何が入っているかわからない・・・ 同じ道しか通らない、違う道を通るとどこに連れて行かれるか分からない・・・ これが、環境の意味を理解出来ない自閉症の人の「こだわり」だということを知りました。 解らないからこだわらざるを得ない・・・では、解るようにすれば過去の体験にこだわらなくてもいいわけです。どうすれば解ってもらえるか・・・本人が理解できる方法で伝える、「構造化する」ということです。 |