悠くん日記（２００３年５月）

２００３．０５．３０（金）	歯医者に行ってきました。車で歯科に行って、その後、車で駅前に行き、買い物をしてからロッテリアというスケジュールです。スケジュールはいつでもすぐに確認できるように、エクセルで作り、プリントして行きました。さて、車を駐車場に止めてはじめての建物へ・・・受診表を提出して受付を済ませるのに１５分ほどかかり、その後、問診室で問診があり、それから障害児歯科の受付へ行きました。障害児歯科の待合室ではドクターが出てきて、問診室よりも詳しく悠くんのこれまでのことと現在の様子、こだわりの強さや性格などなどの聞き取りがあり、それからしばらく待ちました。待っている間に、診察室から聞こえてくる治療の音、ビィーーーーンという機械音を気にして何をされているのか気になるのか一生懸命のぞきながらチェックしていました。名前を呼ばれて、さっきから治療されている人の隣の診察イスに連れて行くと、自分も同じ治療をされると感じたのか、イスに近づくことを拒否し、診察イスから遠く離れた丸イスに座りました。「ここだったら、座ってもいい」ということでしょうね・・・（^^ゞ仕方がないので、じゅうたんが引いてある別室に連れて行って、そこで歯科衛生士さんに歯磨きをしてもらい、ドクターに虫歯のチェックをしてもらいました。途中で何度も、「マクドナルド」の確認を出してきました。ものすごく不安なようです。ドクター２人（一人は部長）と今後どのように勧めて行くかという話をそこでしていたのですが、早く帰りたい悠くんは、ついに、「マクドナルドはいらないから、ここから帰る」と言いはじめましたので、「今日はお終い」と伝えて、障害児歯科の待合に戻りました。早く帰りたくて仕方ない様子ですが、カルテが出てくるのを待って、清算受付へ行きました。終わった後、車で駅前のロッテリアに行く前にスーパーに行くことになっていましたので、車から降りると、ルンルンでスーパーに走っていきました。その後、ロッテリアに行きましたが、なぜかニコニコでポテトを食べていました。頑張った後のポテトは美味しいのでしょうか・・・はじめて行ったわりには怒ること、引っかくこともなく、何とかこちらの指示に従おうと頑張っていました。本人は、ものすごく頑張ったと思っているだろうと思います。さて、ドクターとの話の中で、悠くんの担当医が決まりました。絵カードなどを使っての治療経験のあるドクターになりました。細かい診察のスケジュールなどは私が用意するということになり、そのための写真を撮ったり、診察の手順を見せてもらったりする日を担当ドクターと決めてきました。この日は、悠くんなしで行きます。絵カードを使った治療をしている子どもさんの診察を見学させてもらって、必要な場面は写真に撮らせてもらうことになりました。悠くんの治療は、そのまた２週間後です。治療といっても、虫歯がなかったので、定期健診に慣れさせるという感じです（^^ゞ
２００３．０５．２９（木）	やっぱり間違ってました・・・悠くんの伝達意図の読み取り（^^ゞ今日、またマクドナルドの要求が出ました。明日のスケジュールの歯科医院の後にマクドナルドを入れてほしいという要求でした。やっぱり、歯医者のご褒美マックの要求だったようです。昨日、サリーの一方的なやり取りで一旦おとなしく引き下がりましたが、納得はしていなかったようです。当たり前ですね。昨日は、歯医者の後のマクドナルドについては納得するまできちんとやり取りをしていないのですから・・・悠くんが要求していることに対しては、そのことについてはどうなのかというやり取りを悠くんときちんとしないといけません。行けないのなら行けないで「行きません」と伝えればいいことです。悠くんからの要求を無視してはいけませんよね（^^ゞさて、結局、明日は、歯医者の後、買物をしてからロッテリアに行くということになりました(#^.^#)
２００３．０５．２８（水）	学校にお迎えに行ったとき、帽子をかぶらずに下足室に出てきたので「悠くん、帽子、取って来て」とサリーのかぶっている帽子を示しながら伝えました。ゆっくりと上靴に履き替えて、ゆっくりと取りに行きました。時々ぼーっとしていて動きが止まります。帰宅後、どこにも出かけない日は、てきぱきとは動きません（^^ゞゆっくり行動する悠くんの横で、担任といろいろ話していました。悠くんは私たちに背を向けていますし、私たちも悠くんに背を向けています。悠くんが虫さされの傷跡をかきむしって広げてしまうことの話をしていました。かきむしってじくじくになってしまい、なかなか治りませんので、最近「プールに入れなくなるよ」ということを伝え始めましたという話をした途端、ぱっとこっちを向いて、人差し指を顔の前に立てて「あっあっ」とアピールし始めました。「静かに」のポーズをしながら訴えてきます。。悠くんにとって、「静かに」というのは、今しているいけない行動跳ねたり声をあげたりといういけないことをしませんという意味です。小さな声で話したはずの「プールに入れなくなるよ」の言葉が悠くんに聞こえたようで、即ざに敏感に反応してました（^^ゞちょっと聞きとれるようになって来たらしく、こういったことには敏感です（^^ゞ気をつけないといけませんね（^^ゞ帰宅後のことです。今日は水曜日でしたので、１時１０分に下校バスが発車します。我が家から学校は徒歩５分程度、サリーと悠くんは歩いて帰りますから、１時１０分には家についていました。（^^ゞおやつは３時ですから、まだまだです。悠くんは、もうおやつタイムを待っているようです。ビーズ遊びをしているのですが、ちょっとやってはすぐに違うビーズに変えています。落ち着きが無いという感じです。座椅子に座ってテーブルのうえにトレイを出して、その中にビーズを広げて触っています。自分でトレイも座椅子も持ってきますし、終わったら勝手に全部片付けますから、勝手にさせています。その途中で、「待つ」のマカトンが何度か出ました。「うん、そうだね」と伝えてましたが、何度もするので、サリーの返事もいい加減になってきました（^^ゞすると・・・ＶＯＣＡのスイッチを入れて（いつも切ってます）「お母さん」「タイマーかけて」と押しました（^^ゞ３時までのタイマーをかけてからは、「待つ」アピールはなくなりました。やっぱり、最終手段は音声アピールという感じでしょうか。音声の方が周囲の反応が良いですから・・・あっ、私がより音声に反応しているだけかもしれません・・・（^^ゞしばらくして、外出用の黄色のカード帳を持って、サリーのそばに来てすわり、カード帳をめくって、「マクドナルド」を指さして見せてきました。「何？」と聞くともう一度、「マクドナルド」を差します。サリーは「土曜日ね、これね」と「土曜日にパパとＤスーパーのゲームコーナーに行きます」と貼ってある構文シートを指さしてから、そのシートに「Ｄスーパーのフードコーナー」のカードを追加しました。悠くん、それで納得したのか、カード帳を閉じました。（土曜日にＤゲーセンに行くことは数日前に悠くんから要求が出たときに約束済みですので、カレンダーには入れています）さて・・・・サリーは悠くんの伝達意図をちゃんと読み取っていたのでしょうか・・・悠くんの示した「マクドナルド」は本当に土曜日のポテトの確認だったのか・・・サリーはちゃんと確かめてはいません。Ｄスーパーのゲームコーナーに行くときには必ずフードコーナーに寄りますので、その確認だろうと勝手に決めつけてやり取りをしています。そのＤスーパーのフードコーナーの確認、または構文シートにそれを貼っていないので貼ってほしいという要求であれば、上記のサリーの対応で良かったのですが、悠くんの伝達意図が違っていた場合は、悠くんからの要求を無視して、「ダメです。マクドナルドは土曜日のゲーセンの前に行きます」ということをサリーから一方的に伝えたになります。早く帰ってきているので退屈して「今日行きたいなぁ」だったかもしれませんし、金曜日の歯医者の後にマクドナルドのご褒美が付いていないのでマクドナルドをご褒美に入れておいてほしいということを要求していたのかもしれません。悠くんはあっさりと引き下がりました・・・落ち着いた状態の悠くんであれば、そんな理不尽な一方的な返答に対して、異論を唱えずにあっさりと引き下がりますから、今回の悠くんの反応からは、サリーの伝達意図の読み取りが「正しかった」のかどうかは解りません。この伝達意図の読み取り間違いがトラブルの元です。伝達意図をどうやって読み取るかということをもっと真剣に考えないといけません。最初の「マクドナルド」がいつのことなのかという辺りをきちんと聞き取らないといけませんよね。構文シートやカレンダーはそのやり取りのためにあるわけですから（^^ゞ今回のサリーの対応は、まさに「いい加減な支援」ですよね（
２００３．０５．２６（月）	今日、大学病院の障害児歯科に予約を入れました。初診は午前中のみとのことですので、金曜日に学校を休んで行ってきます。以前、通っていた障害児歯科は虫歯の治療もしたし、悠くんも慣れていたのですが、先生が変わりましたので、思いきって病院を変えることにしました。別に虫歯があるわけではないのですが、定期的に検診に通っておこうと思います。その歯医者を予告をしました。構文シート「５月３０日金曜日、悠くんはママと一緒に歯医者に行きます」を悠くんに見せて、サリーの歯を指さしながら伝えました。悠くん、口を開けて自分の歯を指さしてうんうんとうなずいていました。それから、シートに貼ってある歯医者の絵を確かめるように覗き込んでみていました。　　　　　　　　　　歯医者のカードは、いつもは医者のシンボル＋診察券なのですが、今回は初めて行く歯医者なので、診察券はありません。建物の写真もありませんので、「スクールカット集」の中の絵を利用しています。はじめて見る絵なので、なんだろうと思って覗き込んでいたのでしょう・・・（^^ゞさて、悠くんには、これだけでは不十分です。「５月３０日金曜日」がちゃんと伝わっていないはずです。カレンダーの３０日の所に構文シートの歯医者の絵を縮小して貼り付けました。学校を休んでいくので、悠くんの目の前で「学校」の上に「家」を貼り、その「家」の下に「歯医者」を貼りました。　これで、いつのことなのかということ、学校を休んで歯医者に行くということが、悠くんに伝わったはずです。
２００３．０５．２３（金）	最近悠くん広告紙をびりびり破いています。部屋中に、散らしていますので、ものすごい状態になります。・・・が、夕食前にすべてゴミ袋の中に片付けてくれます(#^.^#) 　　　　悠くん、小さい頃から、３ヶ月から６ヶ月ぐらいの周期的で状態が変わり、まるで人格が変わったように感じました。大人しい悠くんとじっとしていられない悠くんとが交互にいました。人をシャットアウトし大人しく座っておもちゃをかじっている時期と、飛んだり跳ねたり、ブランコに乗ったりして、身体全体が大きく揺れる感覚を楽しみ、そのために大人をその道具に使っている時期と・・・（^^ゞ遊びやおもちゃへの興味、食べ物の好みがある日突然変わります。昨日まで大好きで毎日のように要求していたものが、ある日突然大嫌いになったように関心を示さなくなります。躁期と鬱期とか周期的に入れ替わる・・・みたいな感じでした。周期性増動状態というらしいです。周期的に躁鬱を繰り返す状態のことを示すようです。５月１３日辺りから周期が変わりました。鬱気に入ったという感じです。行動がマイルドになり怒ることがほとんどありませんので、他傷がほとんど出ません。家の中では、ビーズ遊びを主にしています。こんなに穏やかにビーズ遊びをしているのは半年振りかなぁ・・・躁状態は約４ヶ月程度続いた計算になります。
２００３．０５．１５（木）	今日はサリーがが出かけますので、悠くんは学校の後、ショートステイです。カレンダーでは前からこの日はショートステイということを伝えていますし、昨日からショートステイのスケジュールを伝えています。昨日は、ショート先でだべるおやつを悠くんに選んでもらい、カバンに入れました。カバンはショートステイ用のカバンを決めています。朝、登校の時に、学校のリュックと、ショートのカバンと学校用コミュニケーションとを自ら持って行きましたので、しっかり解っています。　　　　　　スケジュール　　　　　　ショートのスケジュール　　　　　　　　　　　　　持っていかせたスケジュール
２００３．０５．１３（火）	別枠スケジュールで示した遠足のスケジュールを、悠くんに伝えて、そのスケジュールを悠くんのズボンのポケットに入れました。朝、登校時に担任に、悠くんが遠足のスケジュールを要求したので適当に作って持たせていることを伝えましたら、学校では昨日は、明日は遠足とだけ伝えて、細かいスケジュールは伝えいないということでした。だから、悠くんは細かいスケジュールを知りたがったのですね・・・いったい自分がどこに行くのか、そこで何をするのかを知らずに遠足に行ける子供なんていませんよね・・・（^^ゞ悠くんの要求は当然のことです。今日のスケジュールは『徒歩、悠くん、ママ』『学校』『徒歩』『家』と、いつものように学校に行って帰ってくると日常と同じスケジュールをえています。　　　　　　　学校の持ち物やイベントを示すところには、『お弁当』『ハイキング』と貼っています。別枠のスケジュールを『ハイキング』として、『学校』『バス』『モノレール』『徒歩』『○○ 記念公園』『お弁当』『徒歩』『モノレール』『バス』『学校』と示しました。
２００３．０５．１２（月）	悠くん、明日は遠足です。夜、悠くんが、「明日のスケジュール」の『学校』を指さして「あっあっ」とパパに何か訴えています。遠足のことを聞いているのだろうと思い、お弁当箱を見せて、「うん、明日、お弁当ね」と伝えると、今度は、何も貼られていない別枠スケジュールを示すシートを指さして「あっあっ」と訴えてきました。明日の遠足のスケジュールを示してほしいと要求しているようです・・・（^^ゞ学校で示してもらっていると安心していたサリーは、何の準備もしていませんでした。急遽明日の遠足のスケジュールを用意し、先日ハイキングの時のように紙にプリントしたものを別枠スケジュールに貼りました。悠くんのコミュニケーションの機能としては「要求」と「拒否」だけで、「情報請求」能力はありませんので、明日の遠足のスケジュールを要求してきただけです。いつもあるはずのものが無いのでそれを要求してきたのですが、自分に必要な情報を自分で要求する力が出て来たのだろうと思います。要求と拒否だけの機能で十分にやり取りが出来るということが解りました。「カードコミュニケーションには限界がある」・・・さて、本当に限界があるのでしょうか。確かに、私たちが使っている言葉と同じ方法で伝えることには限界があります。「明日の遠足のスケジュールをまだ教えてもらっていないから教えてください」という文章の通りに伝えるのは悠くんには不可能ですが、同じ意味のことを要求で伝えてくれます。悠くんが必要とする情報を本人が支援者にどんな手段でもいいから伝えれば良いわけです。悠くんが必要とするやり取りが出来ればそれでいいのですから、それが悠くんにとっても１００パーセントです。本人の１００に対して、手段が８０ならば限界があるといえるのだろうと思いますが、本人のの１００に対して手段も１００であれば、限界があるということにはならないと思います。要求と拒否だけでも出来るのではないか・・・そんな事を思いはじめました（^^ゞ
２００３．０５．０４（日）	悠くんへの支援で足りないところを発見しました。もっといっぱいあるはずだけど気が付かないで過ごしてしまっていると思います。気が付いたらラッキー！！ですよね。予定では、昨日はプールはで今日は出かけない、明日はゲーセンとマックになっていました。悠くんが朝から「今日は舞洲」の要求が出ました。明日ゲーセンだから今日は行かないと伝えると怒り出し、引っかき攻撃が始まりました。よくあるのですが、休日には自分の要求は通ると思っています。予定に出かける先が入っていないということがそのまま出かけないということにはなりません。「今日はお出かけしません」ということを、悠くんに解るように事前に予告しておかないといけないということをすっかりと忘れていました。予定に入っていないというだけでは出かけないということにはならないでは、どうやって「出かけません」ということを予告するか・・・「出かけません」というより、「今日は外出要求は通りません」ということを伝えるという事になるのでしょうか・・・お出かけの予定がなくても、悠くんの要求が出た時点で要求を呑むことも多いですから、要求が通るときと通らないときの違いが悠くんには見えませんので、「なんで今日は要求が通らないの！！」と怒って当然ということになります。昨日出かけたから、今日は出かけられないということは悠くんには理解できません。さて・・・この辺りの支援を考えないと・・・・ね（^^ゞうーーん、どうしようかな・・・・
２００３．０５．０３（土）	今日は市民プールに行くことになっています。水曜日だったか・・・「土曜日はプール」という要求が出ました。どこのプールにするのか聞くと「Ｎ市民プール」ということでしたので、今日はＮ市民プールです。予定としては、お昼ご飯の後にプール、その後マクドナルドということになっています。お昼近くになると、早くご飯と要求して来ました。お腹がすいているわけではなく、早くスケジュールをこなしたいというだけです。お昼ごはんが終わるとすぐに「待つ」のマカトンをしながら寄ってきました（^^ゞ何を待っているか・・・もちろんプールです。「待つ」のマカトンをしながら、「ねえ、まだ？」という感じで早く行きたいと催促をしています。水着などの準備をし始めると・・・・あはははは、悠くん、踊ってます（^^ゞ気持ちがそのまま行動に現れるので面白いです。嬉しそうに、身体をふりふりしながら待ってます・・・スイミングではないプールは久しぶりですから(#^.^#) 悠くんに催促されて、パパたちはプールに出かけていきました。