
バイク世界一周の途中、南米のボリビア。標高4,000メートルのアンデス山中を走る。ものすごい悪路、(川に橋がない)に苦戦している時、小さな村と出会った。その日はお祭りらしく、ケチュア族特有の山高帽をかぶった人達に囲まれた。みんな陽気で楽しそうだった。どんな奥地に行っても、そこで暮らす人々の笑顔につつまれれば、心が“ホッ”とする。旅に出てよかった・・・と実感する一瞬だ。
(森永博文)
世界一周、千夜一夜物語


アマゾン川単独イカダ降下の直後のスナップ。本当に長く、つらい6,000キロ、63日間の旅だった。“根性2世号”と名付けたイカダや、マチェテ(山刀)、灯油、ランプ、大ナベもこの村の人達にあげた。今もあの道具達は使われているだろうか。イカダは薪にでもなったかな?
(森永博文)

アルジェリアのサハラ砂漠縦走に挑む。日中気温60度。能ミソも煮えたぎるほどの熱さの中、ルートに迷った。遠く前方にトラックのまきたてる砂煙が見える。どんどん近づいてくる。“やった助かった”と思った。しかし、やって来たのはトラックではなく、竜巻だった。ショックだった。来た道を引き返すガソリンもない。その夜は押つぶされるほどの孤独を味わった。翌日、アルジェリア人の乗るトラックに発見され、助けられた。いま思えば、いい経験をした。
(森永博文)

バイク世界一周の途中、西アフリカのニジェール。焦げ付くようなアスファルトの上をバイクで走る。とにかく熱い。熱風に耐えられない。そんな時に小さな天幕を道端に見つけた。2時間ほど眠った。ふと目を覚ますと、彼女達が微笑んでいた。ゲルバ(山羊の皮で作った水筒)の水を飲ませてもらった。冷たくてうまい。山羊のミルクで作ったキャンディーを売るために、時々通るトラックやバスを待っていると言う。優しい時間が流れたひとときだった。
(森永博文)