Lockheed Martin F-35C/A 

 

F-35Cの設計図(pdfバージョン)
Download F-35C Drawing(pdf version)

X-35(F-35)はアメリカの次世代の戦闘攻撃機の開発計画である、JSF(Joint Strike Fighter; 統合攻撃戦闘機)の概念実証機(CDA)の一つで、ロッキード・マーチン社が開発しています。JSFは一つの基本形をもとに空軍や、海軍の艦載機(空母離着艦)、さらにはHarrier IIのような垂直着陸機を同時に開発するという計画で、開発費の節約や、大量生産による一機あたりの機体価格の低下をねらっています。空軍型のX-35Aは2000年10月に初飛行しました。X-35Cは海軍型、carrier variantで2000年12月に初飛行した、現在世界で最も新しい飛行機のひとつです。空母離着艦のための良好な低速特性を目的にX-35Aより翼面積が大きくなっています。この紙飛行機は、Lockheed Martin Aeronautics Companyのホームページの完成予想図をもとに設計しましたが、現在試験飛行中の機体とは細部に違いがあります。この機体は今のところ、世界で唯一のX-35の紙飛行機だと思います。(2001.1現在)強力なエンジン、ステルス性能、コンピューターによるコントロールを前提に設計された機体なので、紙飛行機としての性能は競技用機ほどは良くはありませんが安定して意外と良く飛びます。近未来的な機体形状を楽しんでください。
なお、JSFにはもう一機種、ボーイング社が開発しているデルタ翼機のX-32がありますが、空母着艦のためにはX-35のほうが有利なのではないかと思います。

Congratulations! ロッキード・マーチン社のX-35が、JSFの候補に選ばれ、次の段階 (SDD, System Development and Demonstraton phase)に進むことになりました。 2001/10/26
Update Rev1.2 X-35がJSFに選ばれたことで、アメリカ軍の制式名称がF-35と決定しました。(F-24からF-34までは欠番ですが。)以後、X-35ではなく、F-35と呼ばれることになります。このページでもX-35をやめてF-35と呼ぶことにします。アメリカ国防省のホームページによれば、海軍型(carrier variant)のF-35はF-35Cとなっています。X-35の時は海軍型はX-35Cだったのですが。なお、この紙飛行機は、実際に試験飛行したX-35ではなく、量産型のF-35 carrier variantの想像図をもとに設計していますので、その意味でもF-35Cと呼ぶのが正しいと思います。 (2002/01/20)

F-35C の作り方

基本的な構造や作り方はF/A-18 やMiG-29などと同じです。ダウンロードした設計図をA4のケント紙にプリントします。pdfファイルはAcrobat Readerをインストールして表示、印刷してください。
太い線に沿って、型紙から部品を切り出します。垂直尾翼は、胴体後部の薄い線から立ち上がるように左右の水平尾翼の内側と後端にのりしろを合わせて取り付け、垂直より外側に25度かたむけます。水平尾翼は、垂直尾翼取付部(薄い線)からわずかに(7度ぐらい)下半角をつけます。これは実機にはない形なのですが、主翼との干渉をさけて、機体のピッチアップ(上向きに立ち上がってしまうこと)を防ぐ効果があります。主翼の上反角は0°、水平のままにします。主翼の後ろ、垂直尾翼の取り付け部から胴体ののりしろの曲線に一致するように、水平尾翼全体をわずかに上向きに曲げておきます。つぎに胴体の製作に入ります。点線、一点鎖線はそれぞれ山折り、谷折り線なので、のり付け前にあらかじめ、定規を当てて折り曲げておいてください。胴体のコックピット(操縦席)部分は内側に折り込む。翼と胴体は後端が一致するように(エンジンノズルも一致)貼り付ける。主翼や空気取り入れ口の前縁に比べ胴体側は1mmほど後ろに貼りあわせになります(抵抗を減らすため)。空気取り入れ口の内側の膨らみはダイバートレス インテークと言って、境界層分離板(ダーバータ)のない最新の形状です。機首のカバーを機首をおおうようにはる。カタパルトフックを切り抜きます。鉛重りを入れなくても重心はそのままで合うように設計しています。(lead-free policy)

仕上げ         
主翼は、上に凸の弓状の丸み(キャンパー)を少しつけ、左右でねじれ方に差がないか確かめる。作り方でも述べましたが、垂直尾翼は、垂直より外側に25度かたむけます。水平尾翼は、垂直尾翼外側からわずかに(7度ぐらい)下半角をつけます。主翼の外側には、ねじり下げ(主翼前縁を外側ほど下にねじって迎え角を小さくすること)を付けます。主翼キャンパーは外側ほど曲率半径を小さくします。おおまかなピッチ調整(水平飛行の調整)のために水平尾翼の迎え角を調整するときは、垂直尾翼の根元近くをつまんで、水平尾翼全体の角度をわずかづつ変えるようにします。あらかじめ水平尾翼外側の後端をわずかに上にねじっておいてからやや頭おさえぎみに調整すると上昇性能が良くなるかもしれません。(Elevator tab reversal effect)
屋外で飛ばす場合は、機体の耐水性を増すために、全体に薄くラッカーで塗装してください。透明のスプレーラッカーが薄く均一に塗れるので良いようです。軍用機の雰囲気を出すには、グレーのカラーケントを使うといいと思います。

F-35A
New! F-35AはF-35の空軍型(陸上型)で、F-35の基本形であり最も数多く(全体では2000機以上)生産される予定です。日本でもF-4などの後継機として、100機以上導入され次世代の主力戦闘機として使用される予定です。これまでの機種と異なり、ステルス性(レーダーに映りづらいこと)が特徴です。F-35Aは地上滑走専用でF-35Cに比べ運動性、耐G(重力荷重)にすぐれ、また大量に生産され、構造もシンプルなため価格も他機種よりは安価であることが期待されます。
2019.4.9に航空自衛隊のF-35Aが、夜間訓練中に太平洋に墜落しました。パイロットの御冥福をお祈りするとともに、事故原因の解明と、十分な再発予防策(自動衝突回避装置など)がとられることを期待したいと思います。(2019.8.27)

F-35A


F-35Aの設計図(pdfバージョン)
Download F-35A Drawing(pdf version)


F-35A の作り方
基本的にはF-35Cと同じです。今回はエアインテークを付けました。エアインテークの作り方はF-22やF-15と同じです。空気抵抗が増えますが、よりリアルになり、また翼の前縁の強度補強の効果もあります。水平尾翼は、下半角を付けなくても安定性は問題ないようです。使用する紙はカラーケント#200や紀州色上質紙超厚口(180kg)の銀ねずA4Y目がお薦めです。


Home