MiG-25 "FOXBAT"


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MiG-25は、アメリカのXB-70やSR-71など高空を高速度で飛ぶ飛行機に対抗するため旧ソ連で開発された、高速、高高度性能に優れた迎撃機で、量産された飛行機のなかでは世界一の速度(マッハ2.83)を誇っています。高速飛行時の空力加熱に対応するため、機体の構造にはスチールが多用されています。ロシア以外ではブルガリア、アルジェリア、イラク、リビア、シリア、インドに輸出されました。翼の平面形は後に開発されるMiG-29によく似ています(構造はかなり違いますが)。胴体の両側には、巨大な二次元空気取り入れ口が斜めに開口し、高空で大量の燃料を燃やして、マッハ2.83の高速を実現しますが、この紙飛行機でもMiG-25の特徴である巨大な空気取り入れ口を再現してみました。武骨で実用的なソ連/ロシア機の雰囲気を味わってください。MiG-25というと、ベレンコ中尉の函館空港への強行着陸と亡命事件(1976年9月6日)を思い出すのですが(歳がばれますが)、時代は変わり当時のtop secret、鉄のカーテンの向こう側の飛行機にも搭乗できる観光旅行さえあります。
 


高度27000mでは、空は黒くなります
The sky is black at the altitude of 27000m (87000ft).
 
 

MiG-25 の設計図のダウンロード(pdfバージョン)
Download MiG-25 Drawing (pdf version)

MiG-25 の作り方
ダウンロードした設計図をケント紙にプリントします。pdfファイルを表示するためにはAcrobat reader がインストールされている必要があります。紙が厚いのでプリンターをハガキ印刷など厚紙印刷の設定にしてください。太い線に沿って、型紙から部品を切り出します。点線、一点鎖線はそれぞれ山折り、谷折り線なので、のり付け前にあらかじめ、定規を当てて折り曲げておいてください。胴体のコックピット(操縦席)部分は内側に折り込みます。折り目をつけたら、一旦開いて胴体の内側に接着剤をぬり、貼りあわせます。カタパルトフックを切り取ります。主翼の上半角は0度(付けなくて良い)です。垂直尾翼は、谷折線でほぼ直角に曲げ垂直線より外側にやや(8度)かたむけます。胴体の上に主翼を貼ります。主翼の前の部分はエンジン(空気取り入れ口)ですので、点線で下側に折り、のりしろの表示にあわせて貼ります。水平尾翼は垂直尾翼の下側から、エンジンの形が一致するように胴体の後縁に合わせ取り付ける。機首のカバーを機首をおおうようにはる。
 

仕上げ         
主翼は、上に凸の弓状の丸み(キャンパー)をつけ、左右でねじれ方に差がないか確かめる。主翼の外側は、わずかに中央部より迎え角が小さくなるように(下向きに)する(ねじり下げをつける)。これは縦の安定性を増すと同時に、翼端失速を防ぐためです。

翼端失速とは
この機体のような、後退角をもつ主翼は、表面の気流の関係で、翼の中央部と端で迎え角が同じ場合、迎え角が大きくなって失速する際、翼端から先に失速します。そうなると、左右の揚力に大きな差が生まれ、機体はきりもみ状態に陥ってそのまま回復不能になります。この現象を翼端失速と言います。
 

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