設計・監理をする時に注意している事。心掛けている事。

私たちが設計・監理をする上で考えている事を知ってください〜

 

□ユニバーサルデザインの基本は 玄関引戸から・・・。

  ユニバーサルデザインは、全ての人にやさしい工夫に満ちたデザインだと考えています。

  高齢者だから、段差を無くして、手摺を付けて、 ・・・だけではないと考えています。

  誰もが、いつ何時、事故で車椅子生活になるかもしれない。 病気で体の自由が利かなく

  なるかもしれない。そんな、もしもの事も考えた工夫・対策ができる事だと考えています。

  

  例)住まいへの出入は 引戸(引き違い戸)とする。 ドアの出入は一歩下がる必要が

    あります。この一歩が、車椅子ではとても大変です。 1階の室内も同じ事。 

    せめて1階は引戸にしたいですね。

 

□設計者からの押し付けはしない。

  設計のプロとして、考え方や住まい方の提案はしっかりとします。しかし、その考えを押し

  付ける事はしません。こんな考え方もある。あんな方法もある。この材料は、この製品は・・・。

  色々な話をしながら、住まい手にとって最良の住まいになるように、一緒に考えていきたいと

  考えています。

 

□目を引くようなデザインは 二の次でいい。

  機能を犠牲にしてまのでデザインは必要ないと思います。むしろ、デザインよりも使う人に

  あった、使う人を気遣うような設計をしたいと考えています。

  

  例)シャープなラインの造り付けテーブル。 一見、かっこいいのですが、鋭角な角が

    痛々しく見えます。生活をする上では、大人も子供も怪我をする危険性もあります。

    角の面を取り丸みを持たせる。 シャープさよりもやさしさ。

 

□環境対策は 私たち大人の使命

  私たちには、子供が3人います。その子供達又孫達に、やさしい自然を残していきたい。

  その為に、少しでも、ちょっとでも環境について考えたい。一人で考えても・・・、ではなく、

  小さな事から実践する事が重要だと考えています。

  建物を考える上での環境対策とは、環境負荷を軽減する事だと考えています。

  1つは、建物を長持ちさせる事。 2つ目は、建物が捨てられる時の事。

  矛盾しているのでは?と思われるでしょうが、そうではありません。

  長持ちさせる事とは、生産に必要なエネルギー(材料加工・運搬・工事施工等々)を、

  建物サイクルを長くする事で全体的なエネルギー消費を少なくする事です。 

  30年程度でつぶさない建物を建てる事です。

  捨てられる時の事とは、30年で潰さないとしても 数十年での手直しは必要です。

  また、物である以上、いつかは壊れていきます。その時に、自然に返る素材であるかどうかで、

  捨てられる物と捨てられない物に分かれます。

  機能が重要だと主張しましたが、機能も過剰ではダメだと考えています。

  

  例)木材に隙間無く吹付ける断熱材。これって、うまく剥がれるのか?

    どうやって捨てるのか? 隙間を少なくする事は大変重要ですが、その方法で大丈夫?

    建物の最後までも考えて設計をしたいと考えています。

 

自立循環型の住宅を設計する事が 私たちの理想の設計

  古くなった建物を解体して立て直す。当たり前のように感じる事も、本当にそれでいいの?

  と、疑問に感じる。新しさ、快適さを求め過ぎた生活は本当に豊かなのか?

  本当の豊かさを考える設計をしたい。 その1つに「自立循環型住宅」を理想としています。

  「自然素材を使う」という 薄っぺらい定義ではなく、材料の生産・運搬、また廃棄処分まで

  トータルのエネルギー消費を50%削減する。全ての面に関して循環できる住まいづくりを

  したいと考えています。

 

  でも、同じ考え方の施主との出会いが無い。同じ思いで住まいを創ることができれば・・・。