next one is better one



070209 「京都再発見」



京都に生まれ育ちましたが灯台もと暗しというか
行ったことがないところが結構あります。

行きたくても行けなかったひとつ、名旅館の「柊屋旅館」に
工芸団体の新年会で行く機会に恵まれました。
こんな機会でもなかったら行くことはないでしょう。
例年より多めの参加人数とのこと、
伺うと皆さんも「いい機会ですから」と、同じ思いだったようです。

1月19日の夕刻、緊張しながら門をくぐりました。
数奇屋造りの旧館から廊下を通り
新築された新館で宴会がありました。
三方が柱のないガラス張りの斬新な大広間です。
おかみさんの説明では代ごとに次代に残す何かを造られるそうで
この新館は次代に残せるよう建てられたそうです。
江戸時代や明治から残る木造旧館、そして次代に残す鉄筋建築の新館。
守るだけではなく新しいことにチャレンジする気風が
京都らしいなぁと感心しました。

宴会の前に特別な計らいで新旧館客室と茶室を見学させていただきました。
創業は文政年間(1818年)とのこと、チャップリンが泊まったという部屋や
武者小路実篤、川合玉堂の書がさりげなく掛けられた部屋、
廊下、庭、柱、どこも歴史を感じる佇まいですし
現代的な和風建築の新館は洒落ていました。

前の道を車でよく通るのですが壁の向こうにこんな世界があったとは驚きです。

おかみさんが案内と説明をして下さったのですが
「なにかしつらえで気になったところがあればこそっと教えて下さい」と
笑顔で仰るんです。
出席者は木工や漆、染織など各部門の大家と専門家ばかり、
緊張気味の顔がゆるみました(笑)

いただいた懐石料理は大変美味しく京都らしいものでした。。
またひとつ京都の奥深さを知ることができました。