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060303 「桃花瓷」
ある日のこと、青瓷釉のテストをしていてパッと思いついた、
「これにこれを入れたらどうなるかな?」
今試みている桃花瓷(とうかじ)のきっかけです。 最初は赤ワイン色を目指していましたが紅が濃くなると品が落ちる、
もっと薄くしよう、ほんのり赤が出るぎりぎりのポイント。
何度かテストをして探り最近やっと思うような感じになりました。
庭にハナモモの木があります。
枝垂れで春になると白い花が満開に咲く。
この花が大好きで釉の名につかいました。
工房のある志賀は日本海側に近い気候で冬寒く、
雪も多く積もります。 歳とともに寒さにも弱くなってきて春が待ち遠しい。
だからか桜や梅、桃など春を感じる紅色を
好んで釉薬でしているかもしれません。 氷の世界の中にそこまできている春を感じるほのかな紅、
ちょうど今がそんな時期だなぁと感じています。
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