next one is better one



030822  「茶碗の底」



抹茶碗勾台の削り、これほど難しく
ごまかせないものはないと思います。
茶碗の削りを見ればその陶工の腕前、陶芸に対しての考え方が
おおよそわかってしまいます。
品格、勢い、バランス、柔らかさ・・・
口では表現しにくいですがそれぞれ違う名工の勾台でも
見る人が見れば美しいと感じる美の芯のようなものがあります。

削り以外にも口造り、ろくろ目、釉調、土味と
茶碗は陶工の持っている技術の総結集の一つと
言えるのではないでしょうか。

茶碗作りは難しい分、自分の腕の向上がはっきりわかり
作り甲斐があります。
最近やっと少し茶碗に見えるものが出来るようになってきて
楽しくなってきました。

それでも勾台の削りはちょっとしたカンナの角度、土の軟らかさ、
勢いで毎回異なり思ったようにはいきません。
いいものを見てセンス磨き
「削りがうまいですね」と言われるようもっともっと
ろくろを廻したいと思っています。