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フェリックスはマリファナ好きだった。

毎日のようにマリファナタバコを巻いたものだった。

4月のある日、社会的に目覚めた、不公平をマルク
ス的に解釈する、若い男がマンハッタンの中央部
でタクシーを走らせていた。
フェリックスが乗客だった。

タクシーの運転手はコーネル大時代、哲学を専攻して
いて、その後ニューヨークでソーシャルワーカーをして
いた。今、パークを通ってフェリックスを家まで送り届け
ながら、彼はアメリカについて語った:

― 60年代の僕達は正しかったんです。でもあの精神
を採用し、 計画に組み込むのに失敗して、散漫と、混
乱と皮肉が14年も続いているんです。

フェリックスはコインの裏を思った。 その表はトリップ
している ― その世代の風変わりな、中流階級の歴
史への貢献 ― これが核心にあるのではない : ハイ
になることは人生を眺め、内への没頭から距離を置
くことだ。
 
 

ニューヨーク・シティ       1984年 4月

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