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.........冬至と春分の間、太陽はこのニューヨークの緯度では40度
までしか昇らない。午後2時、僕は10フィートの影をイーストリバー
大通りの遊歩道に投げかける。名前がわずかに時計回りの方向
に傾いて地図に記されているマンハッタン島は、きつい冬の日差
しに軸の上で照らされている。ゆえに南に流れる川を見る…

      建築学科では、透視図の書き方を習った:
地平線を決めてその上に消点を置く。(これ
が平行にのび、僕から正確に離れていく
全ての直線が集まる点である。)故に左から
はクイーンズ、右手には南行きの車の流れ、
ルーズベルト島、そして光を反射して光る
川では―僕の下にいるタグボートが、上昇し海
に消えゆくとともに光にかがやく泡を立てる…

     チャーコルグレイの服を着た老人が僕の視野の前を横切る。
なぜ彼の平行線は状況に対して傾いているのか?
視覚の近接性のドップラー効果だろうか?
 
 
 
 
 

ニューヨーク・シティ                    1984年2月

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