16
 

ニューヨーク・シティ
1984年 4月


注釈

CORNELL:ニューヨーク州イサカのコーネル大学のこと

FELIX:フェリックス:(文脈では)アート・ガーファンクル;(ラテン語)幸運な、幸せな、成功した;(俗語)夢見る人

MARXIST:マルクス主義者:全ての生産手段が共有される、階級のない社会を主張

【訳者注釈】

SINGULAR:並外れた;風変わりな;唯一の;個々の

SOCIAL WORKER:ソーシャル・ワーカー:貧困・疾病・家庭破壊などの社会問題から発生する個人の問題を、人格へのはたらきかけによって解決しようとする専門家。高度な知識と技術が必要とされる。ケースワーク、グループワーク、コミュニティーオーガニゼーションなどの専門的職業活動をする人をさす。社会事業家。


解説

これは非常に比喩的な詩であるが、私はフェリックス(夢見る人)とタクシーの運転手のどちらをもアートだと思う―同じ人物のニ面だと。

アートは、「マリファナ好き」("taste for marijuana")なのを隠したことがない。アートをこの詩のフェリックスに結びつければ、なぜ彼がハイになるのかわかるだろう。

哲学専攻で、ソーシャル・ワーカーのタクシー運転手は、60年代を象徴する。彼は「不平等をマルクス的に解釈」("a Marxist interpretation")する。すなわち富は万人に分配されるべきだと感じ、ニューヨークの多様で複雑な社会的階級をみて、60年代の発言を行動に移さなかったという大失敗により、70年代から80年代を通じて、分裂した、無秩序な利己主義の国家を生み出してしまったと感じている。

フェリックスは自分の世代の、中流階級への最も奇妙で重要な貢献は、「トリップすること」("getting stoned")だと感じている。「人生を観察し」("to video life"ラテン語でvideoは"I see"すなわち「見る」の一人称を意味する)、利己主義と自己陶酔から「距離を置くこと」("to step back from")によって、我々は人生と他者を異なった見方で見れるようになるので、これは損失よりも貢献だと、彼は感じている。


備考

アートの最も最近の、麻薬使用に関するコメントは、やめるのが5年くらい遅すぎた、というものである。

この分析への質問は作者のMary K Rhinehartさん<MARY-JERRY@prodigy.net>に英語で直接お聞きになるか、日本語で訳者<chie_mc@hotmail.com>まで、お問合せ下さい。感想も熱烈歓迎です。 

Home