TOP
YMO TOP

    
■「超満員のロンドンっ子がYMOの熱演に大興奮!」 (当時のFM雑誌記事より抜粋)

○イエロー・マジック・オーケストラは、10月4日から11月20日までの約50日間、世界7カ国、合計17回にわたる二度目のワールド・ツアーを展開中だが、最初の訪問地イギリスでの公演は予想にたがわず、各地で圧倒的な支持を受け、上々のスタートを切った。
 イギリスでは、11日オックスフォード、12日バーミンガム、13日マンチェスター、16日ロンドン、18日サザンプトンと5回のステージ活動を行ったが、なかでもロンドンのハマースミス・オデオンでのステージは最高にエキサイトし、3,500人近い観衆は完全にYMOに酔い、拍手と歓声がいつまでも鳴り止まなかった。
 昨年の第一回ワールド・ツアーの時もロンドンでは大ウケだったYMO。
しかし、彼らのステージ内容は昨年とは明らかに変化していたように思う。
 ひとことで言うなら、かなり、”過激”になっていた。’79年はやさしさがあった。やさしさの中に残酷さがあった。
 それが、今回は、まるで戦争だった。全員がパワーアップし、それぞれが過去の演奏を裏切ってぶつかり合っていた。チームワークを考え、気持ちえおひとつにまとめて・・・などとは、だれも考えていないようだった。
 そのバラバラのパワーが客席に届くときは完全に一つになている。なぜだろう?コンピューターのせいだけだろうか。

 

ハマースミス・オデオン JAPANS NO1 BANDの文字が見える。

2階席も超満員。イギリスの若者は新しい者への反応が実に敏感だ。
 YMOはライブが好きではない。コンピューターを駆使した彼らの音楽は、結局のところステージではレコードのコピーをやらなければならないからだ。
 しかし、彼らは敢えて二度目のワールド・ツアーにチャレンジしている。
 坂本龍一は「去年より好きな音色が変わったしね。」と語り、高橋ユキヒロは、「ロンドンは東京の次に好きだから」と、すっかり東京の顔をしていた。
 だれもやったことのないことをやっているすごさ・・・その自信がロンドンっ子を圧倒し、熱狂させたのだろう。