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アラクネ
小アジア(現在のトルコ)のリュディアに住むアラクネは、織物に関しては、誰にも負けないほどの名人であった。

女神アテナは、機織りを司っていた。

アラクネは自分の腕に自信があり、「アテナにも負けはしない」と言ってしまった。

アテナは不快に思った。老婆に変装し、アラクネに「人間にならいくら喧嘩を吹っかけてもいいが、女神とだけは張り合ってはいけない。すぐに、女神に許しを請いなさい」と言った。

しかし、アラクネは言い張った。「女神なんか怖くは無い。もし女神がなさるというなら、腕前を試してこらんなさい」

「その女神は来ている」。老婆に変装していたアテナは、本来の姿に戻った。周りにいた人々はおそれ崇めたが、アラクネだけは堂々としたままであった。

二人は競争を始めた。

アテナは十二の神々を中央に織り、四隅には神々と競争しようとする愚かな人間たちが、どんな罰を受けたのかを織った。手遅れになる前に、アラクネに反省を促したのである。

アラクネは神々の落度を織った。ゼウスが愛する者を手に入れるためにした、あくどいことなどを織った。

アラクネの織物はみごとで、完璧であった。女神アテナは欠点のないその作品を不愉快に思い、その織物を引き裂いた。

アラクネは悲しみのあまり、首をくくってしまった。

女神アテネの怒りはおさまらず、アラクネをくもに変えてしまった。

アテネは言った。「罪ある女よ、お前もお前の子孫たちも、未来永劫こうして吊り下がってるがよい」。

ヴェラスケス
機織りのアラクネ
1657, oil on canvas, プラド美術館

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