『きみの伝書鳩』
漆くいの壁の
四角い額縁に
時を止めて笑う
きみの影を見てる
だから僕に……
いやそうじゃない
だからじゃないんだ
きみが好きなこと
それが動機それで全部
見返りを求めたらエゴ
求めねば慈しみ
一切の善悪を超えて
分かり合いたい
ちゃんと知りたいから
無邪気な振りはやめて
体の線を出さないで
上目遣いはやめて
蝕のように包み込む
動悸と幻覚
正気を保つためには
窓を埋めねばならない
やりきれなさに眠れなくても
明日は来てしまう
きみの伝書鳩は夜目が利くから
白夜の空を切り裂いて
僕に手紙を落としてゆく
夜にらせんの軌跡を描いて
きみの伝書鳩は静かに大地に横たわった
きみの伝書鳩はそっと大地に横たわった