『一枚の絵』


きみのくちびるが冷たくなってゆく
きみのほほが色を失ってゆく
虚空を凝視したままの碧い瞳は
まぶたをやさしく閉じてあげたから
二度と開かれることはない

ぼくがしたんだ

でもだいじょうぶだよ
ぼくがこれから きみを
永遠に封じ込めてあげるから

絵筆の毛先一本一本から
ぼくの想いが染み込んでゆくように
たっぷりと水を含んだカンバスは
あふれるぼくの愛憎を隠し
滲みゆく色彩の波紋が
いつか交わり名も無き新たな色を生むように
ひときわ美しく
変わらずに微笑んでいておくれ


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