SOFカット

週末の夕方、スクエア船橋のカウンターでコーヒーを飲みながら、四駆談義に花を咲かせていたらイカク〜チョ氏がやって来た。どうやら、前日壊したSOF(シフト・オン・ザフライ)の修理に来たようだ。聞くところによると、氏希望としては、フリーハブを付けてしまった今となっては無用の長物、出来れば無くしたいところだが、とりあえず元通りに修理するとのこと。修理代は部品代だけでも2万円するそうで、結構ダメージがデカイ! 「そんなの取っ払えば良いじゃん! 大した構造じゃないんじゃないの?」 ということで、当研究所研究サンプルと相成った。
これがSOFの外観。真ん中にある黒い円筒形のものがクラッチをON/OFFするアクチュエータ。左側の青いヤツがアクチュエータを制御する電磁バルブ。アクチュエータの各エア室にはゴムホースを介し電磁バルブが繋がっていて、2H
←→ 4Hのスイッチによりエアとバキュームを制御してクラッチをON/OFFする。右側のボルト4本で止まっているのがクラッチ本体。アクチュエータを岩でヒットし、付け根が割れてオイルが漏れている。
クラッチ部分を空けてみる。単なるドッグ・クラッチで、待ち機構等もない。サーフのADDなどと一緒でよく見るパターンだ。噛み込み防止にためか、クラッチの歯の当たり面はごく僅かとなっている。サーフのADDは無理をすると壊れることがあったが、こちらの方は今のところ壊れたという話は聞かない。因みに、右がON状態、左がOFF状態。蓋に付いているシフト・フォークでON/OFFされる。
 
さて、対策の方だが、まずは不要となったアクチュエータをカットする。手前に見えているのが切断面。丸い部分がアクチュエータとシフト・フォークを繋ぐシャフト。白く見えるのが今回カットした部分。アルミ・ダイキャストは簡単に割れてしまうので、シャフトで持っていたようだ。

修理方法の方は色々検討した結果、氏の希望によりアルミ板で蓋を作成しシフトフォークがロック状態から移動しないようにすることにした。まずは、カットした断面をサンダーできれ〜、きれ〜にし、ヤスリで仕上げる。

ここから見ると、シフトフォークの形がよく分かる。ミッションのそれとよく似ている。
蓋を止めるための穴をボール盤で空ける。できるだけ切断面に対し垂直に空ける。

穴が開いたら、その状態のままドリルの刃をタップに替えて、手でタップを立てる。こうすると、下穴とタップの角度が狂うことがない。細いタップは折れ易いので、注意が必要だ。

今回は、ちょっとこだわって、面取りもした。面取りカッターも高級タイプだ。二度と空けることは無いんだけどね…。

蓋は氏が事前に作成した。型紙もちゃんと作ったので、蓋の大きさもピッタリ。型紙を使って空けた穴の位置を写し、ドリルで穴を空ける。写真はポンチを打っているところ。

ボンドでシールし、ボルト止めする。ついでに、ワイヤブラシで磨いてみた。

完成! なかなかGoodだ!

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