インダクションボックス後編



 前回のインダクションボックスの作成は失敗に終わってしまった。今回は、その原因調査と対策を行うことにしよう。


●問題点のおさらい

 さて、前回作成したインダクションボックスの問題点をもう一度確認してみると、


 1.「シュュュュュュー」という吸気音がうるさい。
 2.アイドリング時に脈動も出る


の二点だ。

 1.の方は、たぶん外気導入口から吸気音が回ってきているのだろう。外気導入口で遮音対策をすれば何とかなりそうだ。
 2.の方は、レゾネーターを取っ払ってしまったので、エアダンパーの効果が無くなってしまったためであろうか? 更に悪いことに、追加した吸気管とインダクションボックスは共にアルミなので、固有の共振周波数が出てしまっているのだろ。 こちらの方は難しそうだ。


●現状確認と方針

 外部からでは分からないのでフェンダーと外気導入部(ワイパーのリンクが入っているところ)を外し、よく観察してみる。
wpe6.jpg (10987 バイト)

 拡大するとこんな感じ。

 

 吸気音が吸気用のアルミパイプで共鳴し、それがさらにバルクヘッド内で共鳴していると思われる。試しに、外気導入口にウエスを詰めてみるとかなり収まる。やはり吸気口と外気導入口を分離するのが効果的のようだ。外気導入口を塞いでしまうのも上手くないので、バルクヘッド内に仕切りを造り、外気導入口はフェンダー内から、エンジンの吸気はバルクヘッド側から取ることにする。

 脈動の方はどうしようか? 新たにレゾネーターを付けるスペースもないし、トヨタ車に見られるようなエアダンパー(ヘルムホルツの共鳴器?)を付けるのにもスペースが狭いので邪魔になる。インダクションボックスを補強し剛性をあげることと、ブチルゴムなどでのマス効果で、なんとか押さえられないだろうか・・・? ま、とりあえずやってみる事にする。


●対策

 ところで、バルクヘッド内はスペースが狭く手が入りにくく作業がままならない。外気導入口の上は雨水対策用に鉄板で覆われているので、そこに穴を開け作業を行う。
 適当なアルミ板を用意し、現物あわせで仕切りを作る。アルミ版をリベット止めし、隙間をシリコンシーラーでシーリングする。吸気用アルミパイプの共鳴が仕切り板で反射するのを考慮して、仕切り板にはウレタンマットを貼る。上から見た写真がコレ。
wpe8.jpg (12738 バイト)


 完成したら、アルミ板で蓋をする。


 脈動の方は、インダクションボックスに補強のリブを入れたら、ある程度収まったので良しとする。ブチルゴムを貼ると手がべたべたになるし、ホコリが溜まるからとりあえずパス。
これで一応完成。後は、燃調のみだぁ〜。


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