Dd復活プロジェクト その4



 前回までの作業で、フレームの曲がりは多少は戻ったものの綺麗に出すにはかなりの苦労をしそうな状況であった。よく見るとアッパーアームに過大な力が加わったせいか、曲がった個所から第1メンバーにかけて若干の捩れがあり、更に、第1メンバーも右前フレームの曲がりにより引っ張られたせいか、メンバー下部にシワが寄っていることに気が付いた。
 …う〜ん、こうなるとキチンと直すには結構大変そうだなぁ…。バーツリストを調べてみると、第1メンバーは部品で出るようなので、右前側を何とかしなければならない。(何でフロント部分だけって売ってないんだよ〜! >イスズ)  かくなる上は当研究所のマル秘技! 事故った69からのフレーム移植だ!

 早速、69からフレームを切り出してくる。幸いにして、事故のダメージは左側のみで右側は何とも無い。上が73のフレーム、下が69のフレーム。よ〜く見ると、若干の違いがあるが、これを判別できる人は99.9%居ないなろう。(判別できる人=やったことのある人か? それにしても、ベビーサンダーでフレームを切るのは疲れる〜!)

 さて、切り接ぎする場所を検討する。UBSのフレームはクラッシャブル構造になっており、基本的には二重構造で、一部だけが一重で長穴が空いていて事故った際にはここが曲がるようになっている。従って、この73もそこが曲がっているワケだが、切り接ぐ場所は強度を出すために裏に鋼材を入れるので(リムジンなどのスレトッチの要領)、平面で真っ直ぐ、二重構造の個所が良い。いろいろ検討した結果、第二メンバーの手前で繋ぐことにした。

 フレーム内側は縦方向の応力を分散するようにフレームに沿ってカットした。こうすることによって、補強+単純なイモ接ぎよりも強度的にはかなり有利になるハズだ。(家の柱を接ぐのと同じ要領ね)

 第1メンバー、ボディーマウントは新品を購入した。

 溶接で仮止めする。

 後ろ側からポートバーで押す&引いて微調整しながら位置決めをして行く。

 寸法は1mmまで正確に出すベシ!

 仮付けで寸法が出たら、本付けを行う。熱による(?)ひずみが出るので、再度微調整を行う。

 こちらは第1メンバー部。溶接用のさび止め材(?)を塗って、完璧に着ける。

 左側も若干微調整をしたので溶接跡をきれ〜きれ〜にする。

 仕上げをしてフレームは完成!

 どこを繋いだか分かるかな〜?

 裏側からの写真。補機類等を着ける穴もバッチリ!

 こちらはボディーマウント部。新品同様。(精度的には新車以上か?)

 デフを載せたところ。

 前から見た写真。水平もバッチリ!

 さて、この段階でロアアームのブッシュを交換する。ここはハンドリングにすごく影響するので時々メンテが必要だ。69のブッシュ(右側)は10万キロ近く使っているため、見かけ上では判別つかないが右と左でハンドリングが変わってきてしまう。

 ソケットのコマを利用してブッシュを押し込む。

 左側アーム、ドライブシャフトを組み付ける。

 右側は、インナー、アウターともブーツが切れていたのでブーツを交換する。アームはボールジョイントとも全て新品にする。

 ブーツ・バンド(純正)は、汎用のものに変更になっていた。よく見るとコストダウンのためか、シャフト側のバンドは折り返しのツメが付いていない…。街乗りだけなら問題ないだろうが、クロカンでは土や枝でバンド脱落の原因になりそう…。何を考えているんだか、こんなつまらないコストダウンややめて欲しいモンだ! 当然、全てツメ付きのバンドを使ったのは言うまでも無い。

 ステアリング・ギアボックス、タイロッド類を付けて、フロント回りはほぼ完成。



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