UBS55クラッチ交換 その3


 クラッチ編も3回目を迎えることとなってしまいました。本来この企画はタイトルの通り、車の好きな素人が「あれやこれや愛車をいじったお話を書く!」という予定だったのですが、何せ「古い車 + オフロード + 水漏れ・オイル漏れ標準装備」という三重苦が重なってチューニングというより壊れたから直すといった感じで、現状維持という方が正しいようです。
 さて、前回の作業でクラッチは完全に復活し、「お〜! これはGood! Good!」と調子よく走っていたのも束の間、数ヶ月後、またまた、クラッチが滑る現象が発生した。


 車の下回りを覗いてみると、エンジンのオイルパンからミッションにかけてオイルで濡れている。クランクプーリーからは例によって黒いオイルが滴となっている。下回りをスチームで洗い数日後よく観察すると、ミッションの穴(正確な名前は知らないが水抜きの用のドレーン?)から比較的きれいなオイルが滴となっている。たぶんこれはミッションオイルだろう。詳細はミッションを降ろしてみないと分からないが。
 クランクプーリーの方は黒いオイルが滴となっているが、今回は今までとは違いオイルパンから下が全体的に濡れている。フロント側のクランクのエンドシールは前回のタイミングベルト交換以来交換していなかったしもうすぐ20万キロなので、タイミングベルトの交換を兼ねてカムシール、クランクシール、ウォーターポンプ、ファンベルト類を交換する事にする。

1.さて、天気の良い休日を見計らってミッションを降ろす。以前のレポート以来、タイヤの2段重ねの上にどうやって登ったのか良く聞かれる。正解はごらんの通り。上手くやらないと上のタイヤがズレてしまうが、これが一番簡単で安定している。


 ・・・例によってミッション降ろし中・・・ 

2.ミッションを開けてみると案の定、インプットシャフトの通称「天狗の鼻」からオイルが漏れている。前回ミッションを降ろした際には何ともなかった。ここは以前6万キロの時にクレーム修理した所で、よく見るとボンドでシールしてあったがガスケットの上からボンドを塗ったためボンドの塗られていない方からオイルが漏れている。素人以上にイカサマな修理だ!


3.ボンドとガスケットを剥がし、ブレーキパーツ・クリーナーできれ〜きれ〜にする。ついでにミッションのインプットシャフトのオイルシールも交換する。良く脱脂して新しいガスケットを使って組む。これでOK! 後はいつものようにミッションを組んで完成。当然、ちゃんと走る。

4.エンジンの方だが、ファンベルト類、タイミングベルトカバーを外し、ウォーターポンプをはぐる。4JB1は本来このボディー用にできていないため、作業スペースはかなり無理がある。
ファンベルトを外すためには、あのくそ重いバッテリーを外さなくてはならない。


5.オイル漏れの状態をチェックする。クランクシールからのオイル漏れはそれほどでもないが、カムシールからはかなりオイルが漏れている。カムホルダーを外すと、何と、オイルシールによってかなり深い溝ができている。普通、ゴムと金属ではゴムのオイルシールの方が磨耗すると考えがちだが、金属の方もかなり減るんですね〜。
 まさかカムホルダーが磨耗していると思わなかったので、この部品は注文しなかった。(スズキのセルシオに乗るメカニックに聞いたらここは減るそうだ。だからカムホルダーという別部品になっている。ま、当然か。また一つ勉強になった) 本来は交換したいところだが、オイルシールの打ち込み位置を深めにし、当たり面の位置を変える事によって対処した。


6.不要な物は全て取っ払ってブレーキパーツ・クリーナーで、きれ〜きれ〜にした後、クランクシール、ウォーターポンプ、ベアリングを交換する。タイミングベルトを規定通り張って作業完了。後はバラした周辺パーツを組んで、新品の(ここがバブと違うところ)クーラントを入れ正常にエンジンが動けばOK!



 さて、ミッション、エンジンのオイル漏れ、タイミングベルトの交換を行い快調! 快調! 
車も古くなってきて、あちこち故障しだしたりすると、もうダメかな〜? なんていう気になるが修理してまた快調になると後10万キロは走れそうな気がしてくるから不思議だ。(俺だけか?)

 丈夫が取り柄のイスズの車。トラック系の直噴エンジンだけあって吹けも最高だし、オフロードタイヤを履いて談合坂を140Km/hでキープできる四駆はなかなか無い(当然、メーター読みだけどね)。ボディーも軽量コンパクトでオフロードでも良く走る。月まで走るかなぁ?。









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