○日時:2009年7月18日〜19日
○場所:静岡県川根温泉〜寸又峡
○走行距離:780キロ


2007年、2008年とこの時期に夏季休暇をまとめてもらって北海道に行ってきた。
今年も北海道!と狙っていたが、担当業務が変わったこともあり、この時期北海道に行けるだけの日数が取れなかった。
それでも3連休のうち2日間は確実に使えそうだったので、どこに行くか悩んでいたところにサチ&ハイジから話しがあった。
「ap bank fes'09のチケットが取れたから静岡の掛川まで連れて行って」
σ(^_^;には聞きなれない言葉だったが、つま恋で開催されるミスチルの野外コンサートということだった。
もちろんミスチルなら知っている。けっこう人気のある音楽イベントだそうで、豪華ゲストも大勢やってくる。
18日は甲斐よしひろ、大塚愛、ポルノグラフィテー、ウルフルズなどなど。甲斐よしひろなら聴きたいなぁ。
3日間連続開催のうち18日分のチケットが2枚取れたんだそうだ。よし、娘のためだ!送り迎えをするか。
家族4人で出かけるのは正月以来のこと。ちょうどいいじゃないか。
ついでに、寸又峡や大井川鉄道のSLにも乗ってくるかな。そういうわけで静岡まで行ってきた。


7月18日
出発は17日夜。ママと交代で運転し、今宵の目的地 牧の原SAに夜中到着。
朝起きるとSAには、コンサートのために東日本各地からやってきた観光バスが続々と到着していた。
若い人ばかりじゃなくて、σ(^_^;と同じ年代の人も大勢いたようだ。
ap凄いなと思いながら、朝食タイム。 今日のお互いの流れと待ち合わせの段取りをサチ&ハイジと相談。

コンサート会場のつま恋までは、一般車両乗り入れ禁止で掛川駅からシャトルバスが出ていた。
しかし、何万人が集まるイベント。車で掛川へ乗り込んだのでは身動きがとれないだろうと、2つ手前のJR金谷駅で二人を降ろした。
これは正解。サチ曰く「掛川駅に掛川のバスが全部集まってるようだった」と。周囲の道路も大渋滞。

実は、この金谷駅は大井川鉄道の始発駅。SLがここから出発するのだ!
金谷ー千頭 約1時間20分のSLの旅が始まる駅なのだ。


今回は、ユーロをどこかに駐車しておかなければならない。
次の新金谷駅に有料駐車場があるが、もっと先の家山駅までユーロで行き、そこから列車で新金谷駅まで戻ることにした。
この家山駅が、実に風情のある駅で昭和にタイムスリップしたかのような雰囲気。

駅舎だけじゃなくて駅員さんまでノスタルジック。
駅員さんは、昭和からそのままやってきたおじいちゃん。なんやら奥の方で本を読んでいる。
「新金谷まで大人2枚!」と丸窓からと頼むんだけど、耳のせいかぜんぜん聞こえなくて。
時間を確認すると、「この電車にのれば
多分SLに間に合うはずだ」と、古びた時刻掲示板を指して説明をしてくれる。
多分じゃ困るんだけど、それが許される雰囲気だった。

運行している車両もノスタルジックなものばかり。
きっと、どこかの都会路線を現役引退した車両が、この地で余生を送っているってんだろう。
鉄道ファンには、たまらない魅力があるのではないだろうか。
この家山駅からも、高校生とおぼしき鉄道少年達と一緒になった。
 大井川鉄道の家山駅
 手動のポイント切り替え機
 まだ使われているような感じだったけど
 家山から新金谷まで乗った車両も昭和の匂いがした。  
 すれ違った車両もまた昭和の匂い


ゴトゴトと揺られながら新金谷に到着。ここも昭和の匂いのする木造の駅舎。


SLに乗るなら駅弁もセットってことで、おにぎり弁当を購入してSLの到着を待った。
時間が近づくにつれて、カメラを抱えた人がどんどん集まってきた。
狭いホームは、乗車客と撮影客でたちまち人だかり。

そして、SLがやってきた!


大井川鉄道には3両(だったかな)の動態保存されている機関車があり、今回乗車したのはC11 190
C11が型式で190が190番目に製造されたってこと。女性車掌さんが説明してくれた。
昭和初期に製造されたそうだ。真っ黒&ピカピカに磨かれていて、存在感というか圧倒感はさすがといった感じだった。
客車も昔ながらのボックスシートでクッションは悪いが、レールの響きがダイレクトに伝わってきた。
SLは音もその楽しみのひとつ。あの汽笛の音、蒸気を出す音も耳に懐かしい音だった。
きしゃぽっぽの歌で「きしゃ きしゃ しゅっぽ しゅっぽ♪」と歌詞があるが、まさにその通りの音。
軽快なリズムを刻みながら、ぐんぐん引っ張っていった。
沿線には、それぞれ撮影ポイントがあるのだろう。大勢のファンがカメラを構える姿も見えた。
もう一つ後で気がついたが、鼻の穴や耳の穴がが真っ黒になっていた(笑)
煙突からモクモクと吐き出された煙は、匂いといい、鼻の穴の黒さといい、間違いなくSLのそれだったのだ。

σ(^_^;のSLの思い出.......考えてみれば、乗った記憶がない。年代的に小さい頃に乗ったことはあるんだろうけど。

いずれにしても楽しい経験で、あっという間の1時間20分だった。


千頭駅からは、さらにアプト式鉄道というトロッコ列車が運行されていた。
SLに乗ってきたお客さんの半数はバスに乗り換えて寸又峡へ。半数は、このアプト式鉄道に乗り換えて井川方面へ。
σ(^_^;らは、折り返しの普通列車の時間待ち。アプト式鉄道は、次回のお楽しみということにした。
 

金谷方面にもどる列車の時間まで、駅周辺をブラブラしたり、駅そばを食べたりして過ごした。
この駅そばがうまい! ただの駅そばだけど、うまい!
結局この日は夫婦2人で、翌日は家族4人でまた食べた。


さて、千頭からユーロを置いてある家山駅まで普通列車で戻った。
コンサートの終わる時間まで、まだまだ余裕があるので、温泉の前にちょっと観光。
SLの中から見つけた塩郷にある吊橋に行ってみることにした。
名前は「恋金橋」というらしい。
観光の目玉にしたいのだろうが、ちょっと寂しい感じもあったが、スリルは満点だった。
民家の屋根の上を通って、大井川鉄道の線路の上を通って、そして大井川を渡ることとなる。
馬でも越せなかった大井川を吊橋で越すのである(笑)
基本的にはワイヤーの上に板(幅40センチくらいかな)が張られているだけ。
ちょっとバランスを崩せば、落ちることはないけど、ドキッとすること間違いなし。
橋のスタートラインに立って、引き返す人もいたくらいだ。
いや〜、これは面白い。お勧めスポットだ! 高所恐怖症のない人は一度行ってみよう! 

駐車場に隣接の店(生キャラメルを作っていた)で、あまごの炭焼とかき氷を食べて夏休みをして、
すぐ近くにある夫婦の滝を夫婦で見学してから、のんびり道の駅に向かった。
    
どうということはないが、なぜか惹かれた夫婦滝
辺りは静寂に包まれ、涼しかった。ちょっとした穴場スポットだ。


道の駅「川根温泉」には、その名のとおり日帰り温泉施設が併設されている。併設というか、道の駅そのものだったけど。
車中泊派にも人気があるようで、キャンカーだけじゃなくて、何台も泊まっているようだった。
(駐車スペースで堂々とテーブルとイスを出している人がいたけど、ありゃまずいね。)
ここで、迎えの時間までのんびりタイム。ただし、迎えの運転があるのでビールは我慢!
食事処で夕食をとったが、値段の割にはけっこう美味しかった。
「トマトとしらすのちらし」が夏っぽくて旨かった!

この道の駅はお勧めだ。温泉はあるし、露天風呂からSLも見えるし、駐車スペースも広い。
小さい子供がいればプールでも楽しめ、大井川の川原も目の前で釣りもOK。
千葉からはちょっと遠いけれど、またやってきたい。近くにあればな。
泉質は、味見の結果、しょっぱかったのでナトリウム塩泉ということにする。
   


コンサート無事終了。途中の駅までサチ&ハイジを迎えに行く。
コンサートの盛り上がりがお土産だった。興奮冷めやらぬ状況で、色々と教えてくれた。
大塚 愛が可愛かったこと、ミスチルの熱狂的ファンが大勢いてドン引きしたこと、甲斐よしひろが「HERO」を歌って盛り上がったこと
ウルフルズに元気がなかったこと、サチが場所取りのことで埼玉の女子大生を睨みつけて勝ったこと。
どうやら、いい夏休みのスタートが切れたようだ。

夜は、また道の駅「川根温泉」まで戻って車中泊。 子供達の興奮もあってか寝苦しい夜だった。



7月19日
この日は久しぶりに家族4人で行動。せっかくここまで来たので、寸又峡まで足を延ばした。
途中、サチ&ハイジにも吊橋を渡らせようと途中停車。
怖がったら笑ってやろうと思っていたが、二人とも怖がることなく、余裕で渡りきってしまった。
サチなんかは走って渡ったほどだ(笑) やはり野生児だったのだ(笑)




途中、道の駅「フォーレなかかわね茶茗舘」で美味しいお茶でも飲もうと立ち寄るが開店時間前。
写真撮影だけしたが、静岡らしい写真が撮れた!


SLの終着駅の千頭を目指して走っている途中、キャンカーが民家の入り口に不自然に止っているのが見えた。
すれ違いさまに目をやると傾いている。あっバーストしたんだ! 通り過ぎた後、何かの力になればと引き返した。
聞くとやはりバーストしたとのこと。完全なバースト状態だったが、ご家族には怪我がないのが幸いだった。
タイミングが悪ければ、横転も有り得るわけだから。
オーナーさんがタイヤ交換に慣れている様子だったので、σ(^_^;は何も手伝うことなく無事終了。
お互いの安全運転を祈りながら先に出発。




千頭から寸又峡へは、さらに十数キロ奥に入っていく。
アクセスは路線バスも走っているんだからと、なんの心配もしていなかったが、これがけっこうな難所だった。
道幅が狭く、対向車とすれ違えない場所が何箇所もあって、何度バックしたり、バックしてもらったことか。
カーブを曲がったら、目の前に対向車がいるんだもん。手に汗握る運転とは、まさにこのこと。
こんなに緊張して運転したのは、初心者の頃以来じゃないだろうか。
帰りはバスの時刻を調べて、路線バスの後ろをピッタリついて走行した。これは大正解!
全て対向車が後ろに下がり、バスをバックさせる対向車は1台もいなかった。いるはずないな。

バスもギリギリの道幅。
このバスイソギンチャク作戦が大成功だった!


ようやく寸又峡に到着!
到着後、緊張の連続で運転してきたため疲れ果ててしまい、しばし入眠。
その間に、昨夜の汗を流すためサチ&ハイジは温泉へGO!


昼寝(朝寝)から目覚め、ママと二人で「寸又峡プロムナードコース」というハイキングコースに出発。
最近は歩くことにちょっとだけ凝り始めている。
途中、夢の吊橋もあるので、昨日に続く吊橋チャレンジ!
これも運動不足のσ(^_^;には難所だったが、いい汗を流すことができた。
持参した2リットルの水分は全て飲みほし、足もガクガクになったが、往復約5キロ、約2時間のハイキングは楽しかった〜。
歩くってことは、いいことだ!

やっと到着した夢の吊橋。昨日の塩郷の吊橋より短いものの、恐怖感はこっちの方が数段上だ。
ちなみに、一度に渡っていいのは10名まで。
みんなちゃんと数えて、対岸で待っている人の動きをみながらスタートするのに、
外国の方とおばちゃんがキャーキャー言いながら一気に渡ってきた。
ダメダメと言っても歩いてきちゃった。数えると15人!マジかよ〜。
「15人いますよ。早く渡りましょう」というと、おばちゃんが「え〜!」 あんた達が、確認しないで来ちゃったから15人なんでしょ!
もちろん大丈夫だったんだけど、ヒヤッとした瞬間だった。
入り口はこんな感じ。
ダム関係者以外は車で入れないようになっている。
途中、天子トンネルを抜けていく。夜だとちょっと怖い。
いやかなり怖いはず。
吊橋の入り口までは、こんな感じの舗装道路なので、歩きやすい。
入り口に到着
ここから一気に下っていく。帰りは当然上り。
σ(^_^;は下りは強いが、上りには弱い(笑)
吊橋が見えてきた。チンダル湖の水がエメラルドグリーンで美しい。
紅葉の時期も綺麗だろう!
吊橋の全景。この角度で見るとなかなか怖い。
上に立つともっと怖い。
事実渡れない人も大勢いるようだった。
この時は余裕。この後、ビビることになった。
 こういう橋です。怖いですよ〜。
 もうちょっと先にある飛龍橋までがプロムナードコース。
 この橋まで行って、渡ってから戻ってきた。


いい汗を流した後は、温泉!町営露天風呂に入った。
寸又峡温泉は「美女づくりの湯」と言われており、まさにお肌つるつる温泉だった。つるつるというより、ぬるぬる温泉だ。
北海道の塩別や上湧別よりもつるつる度が上だったような気がする。
大きな露天風呂ではないが、湯も適温で気持ちが良かった。
途中、混んで来たので出てしまったが、できればゆっくりしたかった。
     

 これは女性用(無人時にママ撮影)


露天風呂の入り口に、こんな古びた小屋があって、なにかと思いきや「むかしのパチンコ」の店。
妙なおじさん(店主)の誘いにつられて、ついつい遊戯してしまった(笑)
水上温泉や四万温泉ほどの規模じゃないし、スマートボールもないけれど温泉気分を味わうには、もってこいだ!



  


駐車場にもどり一休みしてから、路線バスの時間に合わせて帰路につく。
そのまま島田から国道1号経由で東名に乗ろうとしたが、ずっと渋滞。
なんとか富士川SAまでたどり着き、夕食と渋滞解消待ち。
その後足柄SAまで移動して、また渋滞解消待ち。ところが、うかつにも朝まで寝てしまって、朝5時に再出発。
首都高はすんなり通過できたが、今度は房総に向かう渋滞にはまってしまった。
行楽地から帰る渋滞を避けるために工夫したのに、寝過ごして、行楽地に向かう渋滞にはまるというお粗末さ(笑)


それでも家族全員が揃って、楽しい夏休みとなった!
秋になったら、また行きたい寸又峡でした。