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あんずとつばめのFAQ

私があんずとつばめ(あんつ ば)を連れていてよく聞かれる質問を列挙してみたいと思います。質問の内容は大型犬についてが多いのですが、たいていの答えは犬の大きさとは無関係だと考 えて下さい。ここで私が使う「訓練」は服従訓練のことで、家庭犬としての「しつけ」と同じ意味で用いています。「訓練」も「しつけ」も、英語では同じ "training"です。「訓練ができている」というのは、原則として1度のコマンドで犬がそれに従うことを指しています。

Q01:あんつばは誰がいつごろから 訓練したのですか。また訓練というものは自分でできるものなのですか
Q02: 今すでに犬がいます。もう1匹飼いたいのですが
Q03: あんつばはとても歯がきれいなのですが、どうしているのですか
Q04: 大きな犬を2匹散歩させるのは大変ではないですか
Q05: 大きな犬だとたくさん食べて食費が大変でしょう
Q06: 猫と一緒にして大丈夫ですか
Q07: あんつばは室内にいるんですか
Q08: 大きな犬だと豪邸でないと飼えませんか
Q09: 大きな犬は番犬になりますか
Q10: 2匹のシャンプーはどうしているのですか。大変でしょう
Q11: バーニーズは飼いやすいですか
Q12: 犬のてんかん発作ってどんなものですか
Q13: あんつばと一緒に寝るとベッドが一杯になりませんか
Q14: あんつばにはこどもは産ませないのですか
Q15: 子どもが犬を飼いたいと言っています(その1)
Q16: 子どもが犬を飼いたいと言っています(その2)


Q01: あんつばは誰がいつごろから訓練したのですか。また訓練というものは自分でできるものなのですか
A: 2匹とも約生後2ヶ月ごろから私が訓練をしました。私の考えとしては、訓練は自分でできるものだし、また最終的には自分でやるべきものだと思います。よ く、訓練のために(数ヶ月)犬を預けることがあたりまえだと思っている人がいますが、特別の場合を除いて私はおすすめしません。訓練所に預けると、訓練士 のいうことはきくけれど、家に帰ったら家人のいうことはきかないということがしばしば起こります。犬の訓練が訓練士にしかできないのであれば、どうして多 くの人々がこれまで犬とうまく生活してこれたのでしょうか。必要なときは訓練士に頼みましょう。でもできるだけ自分で勉強して犬ととことん付き合ってみて ください。

Q02: 今すでに犬がいます。もう1匹飼いたいのですが
A:現在飼っている犬は基礎訓練をしていますか。もし訓練ができていれば、基本的なコマンドにきちんと反応できま すね。そうであれば、精神的に安定しているはずです。この場合、いつでも2匹目を迎えてかまわないでしょう。
でももしまだ犬が訓練の途上にいるか、またはもう少し年齢がすすまないと、その犬が抱えている問題が解決しないのなら、まず基礎訓練が終わって、そしてご 自分で「この犬にはほんの少しだけ困ったところもあるけれど、もう大丈夫」と思えるようになったら、2匹目を考えるべきです。このとき、「お客さんが来る とかなり吠える(が、その他は大丈夫)」とか、「散歩中に他の犬とすれ違うことができない(が、その他は大丈夫)」といったことで今の状況をごまかさない ようにしましょう。飼い主さんが大変困っているということがひとつでもあれば、まだ犬を増やす時期ではありません。
そして、1匹目になんの訓練もしていないのならば、2匹目は絶対飼うべきではありません。もし2匹目を迎えてどちらか一方の犬、または両方になにか問題行 動が起こったときには、解決が今よりさらに難しくなります。

Q03: あんつばはとても歯がきれいなのですが、どうしているのですか
A: よく、「堅いものを食べると歯石がとれる」ということを耳にしますが、例えばガムを食べたら歯石がパリパリ簡単にとれるのではありません。あんつばの場 合、歯磨きはしていませんが、月に1度くらいの割合で、スケーラー(歯石とり)を使って2匹の歯石をとっています。これも仔犬のうちから基礎的な訓練をし て、服従心を養っておくことから始まります。その上で、口を触ってもじっとしていることを教えてこなければ、大人になっていきなり歯石をとろうとしても無 理だと思います。これは耳掃除とか足の裏の手入れするとき、またレインコートなどを着せるときでも同じことが言えます。普通、病院で歯石をとってもらうと 全身麻酔をすることになります。もちろん、歯磨きをしないよりはしたほうがいいと思います。

Q04: 大きな犬を2匹散歩させるのは大変ではないですか
A: 「大変」という意味によりますが、1日に最低1時間半から2時間は散歩に時間を取られますから、そういう意味では大変です。ちなみに、単純に犬の大きさに よって散歩の長さが変わるのではなく、その犬にあった散歩の量と質があるということです。からだは小さくてもボーダー・コリーやハスキーなどはかなりの運 動が必要です。さて、質問の本当の意味は、「大きな犬を2匹連れて、ドッドッドっと引きずられるように歩いて、ときどき引っ張られたりしながら散歩をする のは、(あなたみたいな小さな人には)力がいるし、疲れるし、危険ではありませんか」ということなのでしょう。そうであれば、答えは「いいえ」です。「犬 に引っ張られる」というのは大きな誤解で、散歩は人間が犬を引くものであっても、犬に引かれて人間が散歩をするのではありません。きちんと歩行訓練をして いれば、犬は人間を引きずったりしません。大変そうかどうかは、その人の散歩の様子を見ればだいたい分かるはずです。

Q05: 大きな犬だとたくさん食べて食費が大変でしょう
A: 何十年も前のイメージがあるのかもしれません。確かにチワワと比べるとバーニーズは食べることになるでしょう。フードの種類にもよりますが、現在あんず (5才8ヶ月)で1日カップ4杯(ウエイトコントロール用のライト)、つばめ(3才9ヶ月)で1日カップ5杯(同上)です。また食費について言えば、2キ ロサイズのフードより、18キロサイズのほうが割安です。ですから、思ったほどお金はかかりません。これは購入先によっても違います。ちなみに、今1ヶ月 2匹で7,000円くらいだと思います。

Q06: 猫と一緒にして大丈夫ですか
A: 基本的には大丈夫です。一般には、猫が先の方がいいとされますが、うちの場合、猫→犬→猫と増えましたが、なんの問題も起きていません。見ていると実にバ ランスよく「陣地(テリトリー)」を分け合っています。友人にも両方と生活している人が何人もいますが、とんでもないトラブルになっているケースは今のと ころありません。ただし、犬(種)によっては猫を獲物とみなす場合もありますし、絶対に犬がだめという猫もいますので、特に犬種の特徴をよく勉強した上 で、ある程度は覚悟をして飼えば大丈夫だと思います。これにしても、犬に適切な訓練がなされれば、猫と同居させる不安は少なくなるはずです。

Q07: あんつばは室内にいるんですか
A: はい、そうです。私は、絶対室内飼いをすすめます。どうしても外で飼わなければならないという理由(ほとんどの場合、飼い主の都合です)がない限り、犬は 室内で一緒に生活すべきだと思います。そのほうが人間との接触もあり、日常的な訓練もしやすく、またいつもきれいにしますから、外でも人に触ってかわい がってもらえます。例えばバーニーズは、犬種の特徴として人といることがなにより好きですから、こういう犬を外で飼うというのは絶対やめてほしいことで す。

Q08: 大きな犬だと豪邸でないと飼えませんか
A:そんなことはありません(私も豪邸に住んでみたいものです)。犬にとって、家が大きいかどうかとか、飼い主がお金持ちかどうかは、直接的になんの関係 もありません。いつも身近にいてかわいがってくれて、きちんとした食事を与えてくれて、必要な訓練をしてくれて、適切な医療をうけられて、留守番ばかりで はなくてときどき一緒にどこかに連れて行ってくれれば言うことはないでしょう。このほうが何百坪の庭に一日中放置されているより数百倍も幸せです。これは あくまでも例えですが、ワンルームくらいの広さでもゴールデンと生活することは可能でしょう。ただし、いろいろな点での努力と気遣いは必要になりますか ら、それなりの覚悟がいります。

Q09: 大きな犬は番犬になりますか
A:これも質問の意味によります。まず、「番犬」というのはどういう犬のことを指すのでしょうか。本当の意味での番犬は、攻撃や防御の訓練を受けていて、 飼い主のコマンド(命令)によって攻撃態勢に入ることができ、飼い主がいないときには侵入者を威嚇し追い払う、そういう犬のことです。ですから、単に大き な犬を飼ったからといって番犬にはなりません(これは、ラブを飼ったからといって、何もしないでしばらくしたら盲導犬のようになるのではないことと同じで す)。例えばゴールデンだと、尻尾をふって侵入者を歓迎するのではないかと思います。そういう意味では、番犬に向いた犬種がいます。結局、専門的な訓練を 受けなければどんな犬も番犬にはなりません。よく、散歩中に、庭先で「ワンワン」吠えている犬をみかけますが、これは番犬ではありません。ほとんどは犬が 通っているので自分のテリトリーを主張して吠えているのです。それから、本当の番犬にしたいのであれば、どんな人にもかわいがってもらえる家庭犬にはなり にくい(なれない)と思います。単なる知らない人と見知らぬ不審者を犬に区別させるのはかなり無理があります。

Q10:2 匹のシャンプーはどうしているのですか。大変でしょう(詳しくは「どうぶつ日誌」(2002年01月」をどうぞ)
A: これは一応大変と言えるかもしれません。だいたい20日〜30日に1度お風呂に入れます。もちろん自宅です。大型犬の長毛種が大変なのは、ひとつには洗う 面積が広いということです。まずは全身を濡らしますが、被毛が水をはじいて、なかなか中まで濡れません。また胴体部分を洗うにしても、背中、両脇、おなか とそれぞれかなりの面積があります。もうひとつ大変なのは乾かす作業です。特にゴールデンは一度水を含むとなかなか乾きません。一方バーニーズは、ちょう ど人間のくせ毛のようにタオルドライですぐ乾きます。そういう意味では、からだが大きなつばめよりもあんずのほうがお風呂は大変ですね。もちろん、中腰で ずっとこうした作業を続けるので、お風呂が「ひと仕事」であることには違いありません。

Q11: バーニーズは飼いやすいですか
A: 飼いやすいか飼いにくいかには、まずなにかの基準が必要ですね。私はいつも、「ゴールデンと比べると、少し飼いにくいかもしれません」と説明することにし ています。純血統の犬の場合にはそれぞれ犬種別の特徴がありますから、それをプラスとしてとるのかマイナスとしてとるのかは、犬を飼う環境や、飼い主の生 活、意識によって異なると思います。バーニーズは決して飼いにくい犬種ではありませんが、からだが大きく引く力が強いということ、人間と一緒にいるのが好 きで依頼心が強いということ、吠える傾向が多少あることを考えると、ひとくちで「飼いやすい」とは言えないかなと思います。そういう意味で言えば、ゴール デンはとてもバランスのとれた犬種で、からだが大きな割にはとても飼いやすいというのが一般的な評価です。一方、ラブラドールは基礎訓練に成功すれば、初 めて飼いやすい犬になると言える感じでしょうか。別の視点から見てみましょう。現在、人気が高く登録数が多いのはミニチュア・ダックスですが、この犬の飼 いやすさは、おそらくからだが小さいことの1点のみです。からだが小さいということは、単純に扱いやすいということですし、万一室内で「破壊行為」をして も被害は大きくありません。ただ、充分な運動が必要ですし、気の強さももちあわせていて、吠えるのは本来の仕事のうちです。こうして考えると、からだの大 きさで言えば、バーニーズよりMダックスのほうが断然飼いやすいと言えますが、性格上の特徴から言うと、飼いやすいのはバーニーズのほうかもしれません。

Q12: 犬のてんかんの発作ってどんなものですか
A:犬の場合も人間とほぼ同じだと言っていいのではないでしょうか。簡単に説明すると、脳内で過剰放電(脳波の乱れ)が起きることによって、意識を失って 倒れ、全身がけいれんを起こす発作(大発作)のことです。オウラ(前兆)があって発作が起き、たいてい数十秒から数分でおさまり、呼吸が戻ります。その 後、意識が回復します。犬によって、オウラの有無、発作の感じ、意識回復後の状態もさまざまなようです。普通は抗てんかん薬を飲んで、なるべく発作が起き ないようにします。てんかんはいわゆる「病気」とは少し違うので、治すというより共生するという感じでしょうか。また、よく「泡をふく」と描写されます が、これは口の中にたまった唾液が呼吸によってこぼれ出るためであって、こうした差別的な言い方はやめるべきだと思います。(あんずの様子については、「どうぶつ日誌」に何度か書いています。外で発作になった場合については「どうぶつ日誌」(2002年03月」をどうぞ)

Q13: あんつばと一緒に寝るとベッドが一杯になりませんか
A:まず、うちでは犬とは一緒に寝ません。一般的に言って、犬とは一緒に寝るべきではありません。理由は、一緒に寝るという行為が犬の問題行動につながっ ている場合が少なくないからです。ここで言っているのは、一緒に寝ると犬が必ず問題行動を起こすということではなく、問題行動を起こす原因を探ってみた ら、飼い主と犬が一緒に寝ていたということが多々あるということなのです。もうひとつ、人間用のソファに犬を上げるかどうかというのもありますが、これも まず上げるべきではないと言っておきましょう。ただし、犬がソファを占拠したりせずに、飼い主がソファから降りるようにコマンドを出せば従うというのであ れば、これは飼い主の考え方しだいではないでしょうか。さて、うちの場合ですが、もともと猫4匹との場所とり合戦もありますから、あんつばと一緒に寝ると なると、今のところ想像もつきません。

Q14: あんつばにはこどもは産ませないのですか
A:すでに2匹とも不妊手術をしています。なによりもまず、産ませるつもりはありません。犬の繁殖は、「うちの犬のこどもが見たい」という気持ちだけで行 うべきものではないからです。犬の繁殖には、スタンダードをみすえた長期的な計画が必要です。その犬種の専門的な知識や遺伝的な情報なしに繁殖したり、い わゆる家庭犬を繁殖に使うのは賢明ではありません。繁殖するということは、生まれてくる次の命の責任ももつということなのです。(関連した話は、「どうぶ つ日誌」の2002年06月28日08月01日をどうぞ)

Q15:子どもが犬を飼いたいと言っています(その1)
A: 一般的にいって、子どもが犬を飼うのは無理です。考えてみてください。大人だって飼えなくなって捨ててしまう人がいるんですよ。責任をもって犬を飼うとい うのは大変なことです。例えば、散歩だけを例に取りましょう。今起きている時間より1時間早く起きて散歩に行けますか?クラブや部活動もしないで、塾など の習い事もせずに夕方学校からまっすぐ帰って散歩に行けますか?散歩の途中で犬が下痢をしても、その時々に応じてちゃんと処理できますか?散歩中にすれ違 ういろいろな人や犬と上手に対処できますか?散歩から帰ったら犬のからだや足をちゃんと拭いてやれますか?お散歩だけをとっても、これは毎日、土曜日も日 曜日も続きます。夏も冬もです。子どもが中学や高校、大学に行くときまで続きます。子どもに犬が飼えると思いますか?

Q16:子どもが犬を飼いたいと言っています(その2)
A: 上のことができたとしましょう。では、子どもが学校に行っている間はどうしますか?ご両親が働いている場合は?もしお母さんが家にいるなら、犬の世話はど うしてもお母さんの仕事になります。仔犬のときは、排泄のしつけや基本的な訓練をお母さんひとりでやらなければなりません。仔犬は走り回るかもしれませ ん、咬むかもしれません、飛びついてくるかもしれません、物を壊すかもしれません。そうしたストレスもお母さんひとりが受けることになります。結局世話で きるのは家に長い時間いる人なのです。最悪の場合は、子どもが犬の面倒を一斉みなくなり、お父さんもまったく協力してくれないということが起こります。

― 続く ―


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