2010年08月03日(火):「鈴音に手渡された美花」 2010年08月03日 (火):「治療費、まとめ」 2010年08月03日 (火):「初めてのお風呂」 2010年08月05日(木):「バーニーズにかこまれてみる」 2010年08月07日(土):「月命日」 2010年08月10日(火):「不妊手術の日」 2010年08月11日(水):「おかえり」 2010年08月12日(木):「とうとう・・・」 2010年08月15日(日):「鈴音のことからつばめを思う」 2010年08月16日(月):「猛暑の中」 2010年08月17日(火)〜18日(水):「抜糸、暑 い!」 2010年08月20日(金):「美花の首輪」 2010年08月21日(土):「花火大会」 2010年08月25日(水):「冷蔵庫到着の日」 2010年08月31日(火):「まだまだ夏は続く」 |
2010年08月31日(火) ま だまだ夏は続く 散歩をしていると、しばらくぶりにばったりと犬友だちに会います。「暑いですねー、今年は異常ですよねー」とあいさつをしつつ、奇妙な間が。 「こ の子のこと、ご存じでしたっけ?」と美花のことを聞いてみます。「えっと・・・」と考える様子が見えるので、「前の子、鈴音、死んじゃったんですよ」と伝 えます。「え?そうなんですか。なんだか小さくなったかなあと思ったんですよね」とみんな言います。「そうでしょう?しばらく見ない間に縮んじゃった感じ ですよね」と私は相手にちょっぴり配慮して話を続けます。「ちょうど入れ違いみたいになってしまって、この子はもう少しで6ヶ月になるんですよ」と美花を 紹介します。「よろしくお願いします」 鈴音が 体調を崩した05月はまともに散歩をしていませんでしたし、手術もあったし、入院もあったし、その後はあっと言う間でした。そしてこの暑さ。美花の散歩もい つもの3分の1くらいだし、まだ鈴音のこと、鈴音のその後を伝えていない人が残っています。 こんなふうにして、自然と鈴音が忘れられてしまうのかなあと思うとさみしいです。4歳しか生きなかったので印象に残らない人もいるんだろうなと思います。 すずの人生はそんなに存在感がなかったのかなあ。 冷 蔵庫が来たときに部屋の整理をしました。引き出しに入っていたリード、チョーク、首輪、レインコートを全部洗い、ベランダはあたかもお店をやっているよう なにぎやかさ(実際お仕事しています)。つれあいは乾いたものを取り込みながら、パソコンの前にいた私に遠くから、でもぽつりと言いました。「○○(私の あだな)は、つばめのこと愛していたんだね」少しの間のあと「つばめだけ首輪がたくさんだ。」私は思わず胸が苦しくなりました。 数えた ら、あんずが4本、つばめが5本、鈴音が2本。それぞれの寿命と首輪の数からいって、そうね、やっぱりつばめが一番多い。つれあいは「ほらね」と言いなが ら、私に首輪を見せに来ました。鈴音は4年しか生きなかったから2本しかなかったかな。でもネックレスはたくさん作ってやりました。 リードとチョークはあんずとつばめのものを何かと使いまわししてきました。鈴音のために作ってやったものも何組かあります。レインコートは使いまわし。ど れも思い出がいっぱいでなかなか捨てられません。 昨日は撮りためている画像やら映像やらの整理を再び。まだあんずとつばめの時代の途中なのですが、当時の旅行を、まるで場面場面を切り取ったように思い出 します。「ああ、私が幸せだったときだ」 少しばかり心の調子を崩し、ぐったりしてしまいました。長時間、過去の時間を生きるのはあまりよくありませんね。 さ て、現実を生きている美花。元気です。「みはちゃん、かわいそー。生まれてきたのが今年だったから、暑くて辛いねえ」と言っています。「がんばれ、まだあ と一週間は暑いぞ」と。エアコンは28度に設定していますが、つけっぱなしは電気代が怖いので、美花がぐっすり寝ているときに切ってしまいます。15分も すると温度計が30度になり、美花が目を覚ます前にピピッとエアコンを入れます。その前に美花が気づいてしまうと、ハーハーと暑そうにして、首を振り始め ます。背に腹は変えられぬ。今年はエアコン漬けだ。東京電力は10月分から値下げだそうです。そんな、もう夏は終わっているころじゃないか。円高還元、遅 いぞ。 「すずが元気にしていて、二匹一緒だったら、室温は23度設定だよね」と冗談を言っています。凍えてもすずがいればよかったのに。どうしていなくなっ ちゃったんだろう。まだ鈴音がいないのがよくわかっていません。 美花の おなかはほぼ平らになり、うずらの卵くらいのを温めています。あともう少し。
朝一番と寝る前の「だっこ」が大好きです。さすがに抱き上げるのは重量挙げみたいになってきた。まず抱いて、片膝を立てて、腰で持ち上げる。 だ んだん「のび」が上手になってきました。歴代で一番のびが上手だったのはあんずです。両前足を出してぐーんとのびて、からだをぎゅんぎゅん、頭を一緒にく いくいと動かしていました。リラックスの仕方をしっている子らしい動き。美花はまだ少し屈伸運動みたいな感じで、両前足を出して「はいっ」と体重をかけた らおしまいです。あはは、へたくそ。 そんなこんなで、どっちにしても暑いので、寝るしかないの図をどうぞ。
08月が終わります。あと1週間で美花は6ヶ月になります。只今体重は22.2キロです。 |
2010年08月25日(水) 冷 蔵庫到着の日 暑 さの中、冷蔵庫が壊れました。21日(土)の夜におかしいなと思い始め、翌日確定。構造がどうなっているのか分かりませんが、今回は冷蔵だけがだめにな り、小さい冷凍庫はまあまあ(まあまあって何だ?)、大きい冷凍庫はばっちり動いていました。不幸中の幸い。凍らしてよいものを段階的に冷凍庫に移したり 保冷剤を使いながら、3日間を過ごしました。 もう10年選手なので買い換えですな。今 年はお金に呪われているようです。予定もなかったのに、なぜかエコポイントを経験しました。10,000点+5,000点で、15,000点。これはあく までポイントなので15,000円分というわけでもないのですね。ふーん。冷蔵庫は大きさはほぼ同じですが、20Lくらい容量が増えまし た。 午 前中は冷蔵庫まわりを片づけたり、掃除をしたり、がたがたごとごとしていました。美花は「今日はなんだか朝から忙しいなあ」という顔をしていましたが、静 かに見守っていました。昼過ぎに配送の人が来て、てきぱきと古い冷蔵庫を搬出して新しいのを搬入。美花は別室に入れてドアに蛇腹をしておきましたが、そこ から じっと様子を見ていました。何事にも動じない仔犬だこと。鈴音だったらまず吠えてから、ひとしきり騒いだことでしょう。ひとなつっこいくせして怖がりでし た。 ここで問題です。美花は何をしているところでしょう?
美花は あと10日で6ヶ月になります。肉球ファンの方、只今こんな感じです。まだダルメシアンみたいな斑点あり。
でも、もしかしたら「糸アレルギー」かもしれません。今 は合成糸を使うのですが、まだ絹糸を使っている病院があり、 絹糸はアレルギー発症の頻度が多いそうです。もちろん、どんな糸を使っても個体によってはアレルギーが起こります。溶ける糸、溶けない糸。撚ってある糸 (これ が汚染されやすい)、1本の糸。合成糸もナイロンやら何やらいろいろ種類があるそうです。どの部位に使うのか、どんな手術に使うのかによって獣医師は適切 な糸 を選ぶんだそうです。 アレルギーになると、開腹手術をして糸を取り去らなければならなかったり、ステロイド剤で治療しなければならなかったり、場合によっては命を取られること もある とネットで知りました。詳しいことは、「縫合糸反応性肉芽腫」、「無菌性脂肪織炎」、または「犬、糸アレルギー」で検索してみてく ださい。 美花はこの分だと、あと1週間もすればよくなると思いますが、念のため手術で使った糸のことやアレルギーについて聞いておきたいと思います。今後また手術 をするときには、それを伝えなければならないからです。 さ て、新しい冷蔵庫は何事もなかったように、キッチンにすっぽりおさまりました。色が変わったのでちょっと落ち着きませんが、じきに慣れるでしょう。おやつ が入っているドアの位置が偶然同じなので、美花もじきに新しいドアの音を覚えて「なんかちょうだい」が始まることでしょ う。 |
2010年08月21日(土) 花 火大会 今日は年に一度の花火大会です。鈴音がいないので特に緊張もせず夕方まで過ごしました。 午前は野菜の買い出しに出かけました。とうとうがまんできなくなったのです。ドライブにも、スーパーの野菜にも。ドライブといっても八王子までですが、道 はひどく混んでいました。 出 かけるときに、美花におやつをやったら、おやつをくわえたままダッシュして玄関を飛び出しました。なんと合理的に動くんだ?鈴音の場合はおやつには目もく れず飛び出したものでしたがね。それでワンワンと数回吠える。そんなことももうありません。美花はすぐさま御用となり、しょっ引かれました。仔犬だもの、 これくらいのことはします。 相変わらず、何も起こさずお留守番ができました。本当に、部屋の中の何一つ1mmも動いていません。たぶんずっと寝ていたのでしょう。 夜は轟音とともに花火が始まりました。花火ってこんなにすごい音だったっけ?私たちは鈴音のことを経験しているので、いまだにすずの気持ちになって花火を 聞いてしまいます。「こんな音、こわいに決まってるよね」と言いました。 そんな中、美花の散歩に出ました。美花は家の中でも花火の音を怖がっていませんでしたが、外でも大丈夫でした。でも、鈴音も1年目は大丈夫だったんですよ ね。来年どうなるかは分からない。風にのって火薬のにおいがしていました。ひゅーん、どどーん、ばらばらばら・・・。
買い出 しに行くと、季節の野菜が手に入ります。今年は諸事情でその多くを逃しました。今日はもう終わりのとうもろこしを夕食後いただくことに。
美花のおなかはあいかわらずぽっこりはれたままです。とはいえ、水がたまっているふうはなくなりました。もう少し様子を見ようと思います。 |
2010年08月20(金) 美 花の首輪 どこにでかけるわけでもないのですが、美花に首輪を作ってやりました。とりあえずの小さいサイズです。
美 花は病院の建物にはすんなり入るのですが、診察室には用心してなかなか入りません。怖がっているのでもいやがっているのでもないんです。おやつで少しずつ 誘うと数歩前に出ました。中では女先生がジャーキーをもって「美花ちゃん、おいで」と言っています。美花はそれに気づき、さっさと敷居をまたいで直行。 ジャーキーを何個ももらっていました。他の患者さんがいなかったので、こういうふうにゆっくり慣らすことができます。 今日は少し大きく穴 を開けて、水を抜いていました。男先生がぎゅーっと絞り出すので、「ははは、みはちゃん、乳牛みたい」と私。結構スプラッターな感じ。血がたれると帰る道 すがら人がびっくりするからと、大きなばんそうこうを貼ってもらいました。「止血どめの注射を打っておきますね」と男先生。ばんそうこうの替えを3枚もら いました。 「あ ら、かわいいのつけてますね」と女先生。そう、今日は親ばかで美花に首輪をつけていったのです。「これまで一度もつけてきたことなかったんですけど、歴代 のがありますよ」と私。「ふーん、ひよことか、いちごとか、へー、いろいろ」と先生は首輪を少しずらしながら見ていました。 美花は診察台の上でも平気です。女先生は「おすわり」と言って、美花はまたジャーキーをもらっていました。5ヶ月でこんなに落ち着いていて、本当に助かり ます。なーんの心配もいらない。この点、鈴音はそわそわ、おどおど、ばたばただったなあ。 血腫は、ときどきばんそうこうを替えながら、様子を見てくださいとのこと。 ばんそうこうには少し血がにじんでいます。心配はしていませんが、はやく普通の状態に戻ってほしいと思います。 今 日東京は最高気温が31度と、ほっとする暑さでした。夕方には風もふいていました。ああそれなのに、美花の散歩は病院の行き帰りで終わってしまいました。 家に帰って、ヨーグルトのせフードを食べた後、美花は「ちゃいろくん」(中身が全部なくなっているぬいぐるみ)を放り投げて追ってみたり、ジャンプして 襲ったりして遊んでいました。私も一緒に遊びながら、「みはちゃん、そんなにしてると暑くなっちゃうよ」と言いました。案の定、すぐにピーピーして、「冷 房、いれてくれ」と扇風機の前を陣取りました。楽しいけど暑いねえ。 明日は花火大会が予定されています。「今年はどうする?脱出する?」と話していたのに、鈴音がいなくなってしまい、その心配もなくなりました。 |
2010年08月17日(火)〜18日(水) 抜 糸、暑い! 17日(火)、抜糸の日。タイツをめくってお腹を見てみると、傷口がなにやらぷにょぷにょしています。夕方の予定を繰り上げて、昼前に病院へ。 暑い!美花はアスファルトが熱いのか、小走りになっていました。「今日はかなり暑いですね」と私。女先生も「暑いですよね」と言いました。 お 腹の様子を診てもらいましたが、やっぱり水がたまっているみたいでした。術後はそういうことがよくあるらしいのです。男先生は注射器を準備して「ぷにょ」 に刺したところ、美花は驚いてびくりとしました。結構な分量の水。抜糸はぽろぽろとホチキスを取るだけ。「傷口はちゃんとついていますね。問題ないです」 と男先生。上に大きなばんそうこうをぺたりと貼りました。 「今日一日はまだ包帯(タイツ)をつけておいてください。水はまたたまったら、そうね・・・週末にまた一度来てください」ということでした。みはちゃん、 せっかくタイツが脱げると思ったのにね。 その夜の美花。暑い!
犬によっては術後に血腫(血液のたまり)ができるんだそうです。私はこれで4匹目ですが今回初めて。1回抜き取ればすむこともあれば、なくなるのに時間が かかることもあるらしい。自然と吸収されることもあるので、もしまたパンパンになるようだったら来てくださいとのこと。 「い やがるふうは?掻くようなことは?」と聞かれましたが、「ぜーんぜん、なんにもないです」と答えました。「とにかく、なんにもないんです。なんにもしませ ん。タイツを抜いだら股ずれのほうがかゆかったらしくて、それを舐めていましたけど」と説明しました。「それなら大丈夫ね」と先生。 タイツを脱いだ美花は、このころの仔犬らしい風貌になりました。全身に巻き毛が出て、でもまだ細っちくて妙に足が長いんです。 手術後 は静かに過ごさなければならなかったし、暑かったのでろくな散歩には出られませんでした。この暑さはもうしばらく続くそうですが、涼しくなったら思いっき り散歩をしたり、外を走らせたりしたいですね。ドッグランもいいですね。経済の見通しがたてば(当分は無理)、旅行に行きたいんだけどな あ。美花はまったく問題を起こさないので(起こさないはず)、即、犬旅行が再開できるんですけどねえ。 美花のお腹の様子を見ながらの週末になりそう です。少しでも気温が下がってくれると楽ですね。明日の予報は「曇り/雨」とか。期待しています。 |
2010年08月16日(月) 猛 暑の中 この前雨が降って少し涼しくなったと思ったら、今日はまた35度くらい。群馬の館林が38度を超えたそうです。数字を見るだけで暑いですね。日がな部屋で 過ごしていると、外の暑さが分かりません。冷房は入れたり入れなかったりですが、美花が暑がるので(なにせまだ術後のタイツを着ています)、ちょっと入れ ては切るちょっと入れては切るを繰り返しています。 今夏はつれあいの母をみならって、酢に果物をつけておいて水で割って飲んでいます。義母にもらったのは梅酢、我が家で作っているのはレモンとグレープフ ルーツです。レモンの皮は砂糖で煮ておいて、ドーナツを作るときに使っています。 ちょっと戻って、昨日の美花。
夕方の 散歩は18時過ぎでしたが、もあっとした空気とアスファルトからの熱 気で、長い間はとても歩いてはいられませんでした。美花は手術後6日が経ち、もう普通の散歩をしてもいいのですが、とんでもない暑さ。行きはよい よい帰りはピーピーしながら半ば走っていました。 最近は食欲が落ちましたが、ヨーグルトをトッピングしてやるとかりかり食べます。食べにくいのは、実は鈴音の成犬用の大きなフードが混じっているからで す。申し訳ないね、美花さん。いろんな残務処理が残っているのです。 12日に床材をかじった美花ですが、やっぱりその後何もしません。トイレシーツを少し散らかしていたくらいです。 壊れた 扇風機を返品して、別のお店で買い換えました。まだまだ暑いのにもう在庫がなく、展示品限りというのしかありませんでした。前のより値段は高かったのです が、作りがしっかりしていて、小さい羽根ですが、ぶんぶんまわります。
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2010年08月15日(日) 鈴 音のことからつばめを思う 動 物との生活を続けると、その数だけ別れがあります。別れ方もさまざま。そのときの私たちの年齢、状況も違います。その子との関わりも、愛情や関係の質も違 う。比 べられないものを比べる必要はありませんが、私はこれまでずっと、つばめとの別れは特別なもので、あれほどの悲しみはないだろうと思ってきました。その思 いは今も変わらないのですが、今回の鈴音のことを通して、少しだけとらえ方が穏やかになりました。 鈴音はまだたくさん生きる時間があるは ずだったのに、たった4歳で死んでしまいました。すずが家に来たときは、私は体調がすぐれないなか、一生懸命毎日デジカメですずを撮影し ていました。あらためて仔犬のころの画像やビデオを見ると、私なりにすずのことをかわいがっていたんですよね。 鈴音が2歳になり、ようやく心が通じ合うようになり、さあこれから充 実した毎日だ、美花とのにぎやかな生活が始まるぞと思った矢先にすずがいなくなりました。私の口から出たことばは「これじゃ、あまりにも、すずがかわいそ うだ」でした。私は「かわいそう」ということばは普段は使いません。「かわいそう」には憐れみの気持ちが含まれている感じがします。病気になることや、病 気であることは決して「かわいそう」なことではないからです。 で も、すずの場合は、まだ4歳になったばかりで、あまりにも幼くて、あれだけできることをしてやったのに、「だめ」だったなんて、本人が望んだ治療でもない のに、人間がよかれと思ってやったさまざまなことを引き受けて、そして「だめ」だったなんて、私はどうしようもない無力感に襲われました。「こんな終わり 方って、あんまりだ。すずがかわいそうすぎる」と思いました。 つれあいとずっと話していたのは、すずが少なくとも6歳まで生きれば言うことないよね、ということでした。バーニーズなら6歳くらいなら納得できるよね、 と。つばめだって6歳半まで健康に生活できていたもんね。それに比べたら、すずはあまりに短すぎる、ひどすぎるよ。 そしてつばめのときのことをい ろいろ思い出してゆきました。あのときはつばめを失うことが耐えがく、そのことだけで震えていました。でも、よく考えてごらん。つばめはバーニーズとして はごく平均的な寿命だったじゃない。確かに6歳過ぎという若い時期に最初のガンになったけれども、同じガンが再燃したわけでもなかったじゃない。その後北 海道旅行にも出かけたし、1年半は普通の生活が続けられて、いっぱいかわいがることができたでしょ。最終的には別のガンが2つも見つかって、最後はあっという間だったけど、鈴音の最 後に比べれば、神様はずいぶん長い時間を与えてくれたじゃない。少なくとも鈴音よりは穏やかな時間が過ごせたよ。 鈴音を見送って、4年前のつばめのことが「しかたなかったんだ」と思えるようになりました。自分でも不思議でなりませんが、突然ストンと何かがおさまるべ き場所におさまった感じがします。また一歩、私は前に進みました。 |
2010年08月12日(木) と うとう・・・ 夜も部屋に開放されている美花は、朝方になると、ふとんに入ってきて遊ぼうとするので、安眠妨害はなはだしく、つれあいが今日はとうとう「美花、ハウス」 と言って、美花をしまいこんでいました。こういうときは素直な子は助かります。 朝起きて、「ん?」。「ねえ、見てよ」と私。
こ の床材の場所は、鈴音が仔犬のころにばりばりに引き裂いていたところのひとつ。当時は私がほとんど「再起不能」だったので、すべてつれあいに任せていまし た。きれいに補修できているとは思うのですが、私ならこんなふうにはしなかったって言うか。でもこのときは、私は生きているだけで大変だったので、もうい いやと、それ以来このままで過ごしてきました。だって、鈴音は最近まで結構悪かったし、仔犬(美花)が来るから、どうせきれいにしても仕方ないと思ったん だもの。 美花には「これ、だめでしょう」と言って、一応、「犬がきらうにおい」のスプレーをかけておきました。さて今夜はどうなるんだろう。もう少し様子を見てか ら再補修することにしようと思います。みなさん、美花はこれであきらめると思います?それとも? 昼過ぎからぱらぱらと雨が降っていました。お腹の傷が気になりましたが、地面が乾いてきたのでレインコートを着せて散歩に出ました。
お腹を出して寝ているところを1枚。画像では見えませんが、傷のまわりには透明のテープが貼ってあります。これまた画像では見えませんが、カミソリまけを していて股付近は部分的に真っ赤になっています。そり方が悪いのか、美花の肌が弱いのか。
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2010年08月11日(水) お かえり 朝、美花を迎えにいきました。帰り道が暑いと困るので、念のためお車でお迎えざんす。 美花は診察室から元気に小走りで出てきました。喜んでいるふうでしたが、この子の情緒の安定していることといったら。かわいい全身サポーターみたいなのを 着ていました。 「おなかを出して寝ていたんだけど、おやつをやっても食べなかった」と女先生。自分でリラックスするすべは知っているけど、その場に慣れたわけではない、 というわけね。そのバランス感覚がたいしたもんだ。 臍ヘルニアのほうもうまくいったそうです。少し長め(5cmくらいとか)にお腹を切って、中を閉じておきましたとのこと。脂肪が少し出ていたそうです。 やっぱりね。 抜 糸は1週間後。傷口が濡れるようだったら来てください。今日は静かに過ごしてください、ごはんはいつもの半分、明日からは普通どおり。抗生物質は今日午後 から1日2回。不妊手術が55,000円、整復手術が5,000円、これに消費税3,000円で、合計63,000円。 車に乗るのをうながしましたが、美花はちょっと困ったふうでした。前足を車内に上げて、次に後足をもって、よいしょと乗っけます。うちはずっと大型犬なの で、抱いて乗せるということを普段はしないんですよね。まだまだ仔犬だなあと思う瞬間。そうだ、まだ術後だった。 快気祝いにアイスクリームを買って帰りました。
しばらく静かにしていましたが、お昼すぎに音がするので見てみたら、おもちゃをあれこれちらかして、ひとりで遊んでいました。
その後はすやすやと夕方まで寝ていました。
人間の夕食後は、みんなでアイスクリームを食べました。今日も、鈴音と一緒です。美花は目をくるくるしてクリームをなめていました。その後…
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2010年08月10日(火) 不 妊手術の日 美花は今日不妊手術を受けました。 先 週の木曜日に簡単な健康診断(触診と検温)を受けていました(無料)。ついでに臍(さい)ヘルニアについて相談しました。そうなんです、美花には小さな でっぱりがあるんです。うちに連れて来て比較的すぐに気づきました。臍ヘルニアの多くは先天的で、小型犬に多いらしいです。8ヶ月くらいまでに閉じるかも しれないし、放っておいても問題ないこともあるらしいのですが、腹圧がかかると脂肪やら腸やらが出てしまうんだそうです(だからヘルニア)。そういう心配 をし続けるのも大変なので、手術と一緒に閉じてしまおうと思いました。先生もそのほうがいいでしょうとのこと。
病 院に連れて行ったのは11時30分。「何か変わったことはありませんか」と先生。「下痢をしています」と説明をすると、「じゃあ、やめますか」と。「いや 大丈夫だと思います」と私。「何度くらいしましたか。食欲はありそうな感じですか」と先生。「3回くらい。食欲はあると思います。『今日はどうしてごはん はないの?』という顔をしていましたから」「じゃあ」と先生は言って手術の同意書を出しました。「先に書いてくださいね」と。私は「先生、おへそのこと、 忘れないでくださいね」と念を押しておきました。先生は「ああ、そうそう」という顔をしました。 その後呼ばれて診察室に入りました。体重 19.9キロ、体温39度余(うちの犬たちはいつも高温)。血液を取って検査をしました(これも無料)。「CBCは問題ありません」と先生。「肝機能、腎 機能に問題がなければ手術にうつりますね」と。「よろしくお願いします」と私。美花はいたって落ち着いた感じで先生と奥に入って行きました。 美 花のいない家はしーんとしています。つれあいが「すずがいたら、美花がいないうちに、たくさんかわいがってやったのにね」と言いました。美花はもともとい るかいないんだか分からない感じですが、それでも毛玉がいないのはつまんない。それと、部屋が涼しいんです(笑)。やっぱりあいつ、存在そのものが暑いん だなあ。 夕方に、「無事手術が終わりました」と連絡がありました。明日は朝一番で迎えに行く予定です。 |
2010年08月07日(土) 月 命日 私は「宗教心」をもちあわせていないので、日常的には月命日ということばは使いません。でも、鈴音が亡くなった日が七夕だったこともあり、1ヶ月後の今日 はすずのことを思い出さずにはいられませんでした。 仕事の帰りに寄り道をして花を買いました。本当は鈴の形をしたサンダーソニアがほしかったのですがありませんでした。あーでもないこーでもないと店内を見 て回り、「つばめは大きなひまわり、すずは小さなひまわりがたくさん」と話していたことを思い出しました。 美花は花に対しても悪さをしたことがありません。活けているときでも静かに様子を見ています。だから安心して部屋やテーブルに飾ることができます。ストー ルの上にだって大丈夫。撮 影していると美花がやってきました。
一番甘 いすいかは最後に美花が食べました。「こんな仔犬のときからすいかが食べられるなんて、美花は幸せだ。いいんだ、食べられるときに食べておきなさい」と私 は同じように言いました。美 花はさくさくとおいしそうに食べました。 夜 に、あるお客さまから、画像つきのメールが届いていました。つばめのときから私のことを気づかってくださいます。夜空の画像に、私はそれを天の川、七夕と 理解しました。「鈴音ちゃん、お星さまになりましたね」というメッセージでした。お星さまかあ、七夕には願いがかなうはずですよね、そんな日に逝かなくて もいいのになあと、1ヶ月前のあの一日を思い出しました。このひと月を覚えていてくださって、鈴音も喜んでいると思います。ありがとうございました。 さて、美花のお話を少し。 乳歯がすべて生え変わりつつあります。気をつけないと、一緒に食べてしまったり、床を掃除したときに捨ててしまいます。今回も一生懸命拾いました。 あ んずのときは、人間よろしく「上の歯は下に投げる、下の歯は上に投げる」をやってしまい、1本も残っていません。つばめのときは、なんとなく迷ってしまっ て残ったのは確か2本。それを聞いたバーニーズ友だちのSさんが「え?投げてる?もったいない。私なんか、ぐらぐらしていると引っこ抜いちゃう」とワイル ドなことをおっしゃる。そうか、そういう考えもあるのかと、収集家としての私の感性が反応しました。私はもともとまめなたちです。記録魔なのはご存じの通 り。それで鈴音、美花と歯を集め続けています(←ばか?)。
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2010年08月05日(木) バー ニーズにかこまれてみる 鈴 音がいなくなってからしばらくして、つれあいが引っ張り出してきたものがあります。「しまってたの、出したよ。一緒に履こうよ」と言います。もうずいぶん 前のことになりますが、「エ○ィ・○ウアー」で買ったトランクスです。当時は犬のぬいぐるみも年ごとに出していたと記憶しています(ゴールデンのもバー ニーズのももってる)。バーニーズの柄は珍し いので、大切に取っていました。 もちろん、短パンとして履いています。夏場は涼しい格好が一番だもん。
最近食欲が落ちたように見えたのは、歯が抜け変わっていたからでした。ぐらぐらした歯だとか、歯茎だけでは食べにくいですよね。鈴音と同じくらいたくさん 歯を残しています。 買 い物の間のお留守番、また成功です。美花は2歳くらいの落ち着きがあります。もし鈴音がいたらすずが仔犬で美花が大人だっただろうなあと話しています。外 から戻ったときは、普通、仔犬がはしゃぐといけないので、徹底的に無視して着替えたり準備をすませてから、「はい、いい子でお留守番できたね」と触ってや りますね。美花の場合は、こんなふうにびしっとやってしまうと無視されたままになってしまうんです。この前私が戻ってきて、そのようにふるまっていたとこ ろ、そっと足元に寄り添っ てきたので、それも無視していたら、美花はどこかに行ってしまいました。私はすっかりリラックスしていて、「あ、美花のこと忘れてた」となり ました。「あー、みはちゃん、かわいそうすぎ る。ごめんごめん」と言いながら、私は美花をほめてやりました。同じバーニーズでも、性格はずいぶん違います。その子に合わせた生活をすればいいんです ね。 鈴音がいれば、もっともっと楽しかったのになあ。今、バーニーズが1匹足りません。 |
2010年08月03日(火) 初 めてのお風呂 来 週、美花は不妊手術の予定です。そろそろ一度お風呂に入れようということになりました。最初のお風呂は必ず私の仕事です。「ぼくがやると(作業がざくざく しているので)仔犬がかわいそうだから」とはつれあいの弁。それではデジカメ担当になっていただきましょう。これもまた不安だ(ちゃんと撮れよ〜)。 美 花は思っていた通り、なんの問題もなくバスタブに入り、そこでおやつを平気で食べ、シャワーを浴びていました。うーん、やっぱりおとなしい。騒がないし、 じたばたしないので、はかどるはかどる。「みはちゃん、いい子だねぇ〜」と言ったものの、ほとんどほめなくても大丈夫そう。
あ とで、そのままのカメラを受け取って撮ろうとしたところ、美花がなかなか枠の中に入らない。「みはちゃん、やっぱりあっという間に大きくなったみたい」と 言ったものの、何か変。「ねえ、どうしてズームになってるの?」「あー、ズームにしといたんだけど」「こんなに近いところで撮るのに、どうしてズームにす るのさ?ただでさえ近すぎるのに。信じらんない」と私。どーにーかしてくださいませんか。だから、「鼻デカ写真」みたいに撮れているんだろうか。上の4枚 目と次の写真。
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2010年08月03日(火) 治 療費、まとめ 鈴 音のことでかかった治療費をまとめます。詳細はそれぞれの日付をたよりに「日誌」に飛んでいただければと思います。 私がこうして治療費を公開するのは、特に今回は、犬の内臓原発の(または転移による)肥満細胞腫になるとこれくらいかかる可能性があるので、もしこの 数字が現実的ではないと判断した場合は、家で看取る準備をして緩和療法をおすすめしたいからです。 私 たちは大学病院(日獣)ですずを診せましたので、地元の専門医ならばもっと負担は少なかったかもしれません。実際、同じ超音波検査でも、日獣とかかりつけ ではかなりの差があります。ただし、医療機器の精度、データの取り方や枚数、読映や診断を同じ次元ではとらえることはできません。 分 子標的薬グリベックの高さは驚くべきほどでした。日獣がネットワークを使い連携を取ってくれて後発薬を使うことができましたが、それでも毎日飲ませるとな ると恐ろしい金額になりました。これは薬価の問題、製薬会社の問題で、病院だけでは解決できません。直接後発薬を輸入したとしても高額です(日本に後発薬 があればいいのですが)。 その他にも消化器系の(潰瘍)治療の投薬料も負担が大きかったと思います。病院ももう少し、長期にわたる高額治療が予想される場合には、できるだけ薬価に 近い金額で処方できないものでしょうか。 手術はやってみないことには分かりませんが、入院中に思わぬ治療や処置が必要になることもあります。鈴音の場合は手術の前日に状態が悪くなったために、同 時にDICの治療、輸血などが行われました。手術する部位が多ければ多いほど高くなります。 鈴音の場合はとてもまれな症例でしたので、あまり参考にならないかもしれませんが、初診から2ヶ月で亡くなりました。いのちの時間とお金を秤にかけること はできませんが、それでもお金は容赦なく出ていきます。すべては飼い主の判断にゆだねられています。
日 獣の治療費は、診察料(再診)、超音波・レントゲン、血液検査、投薬が主な項目で、07日と10日が異常に高額なのは、グリベックの新薬を処方しているか らです。 毎回の通院でだいたい5万円くらいの支払いになりました。診察がなく投薬だけならなんとかなるとか、逆に、投薬がなく診察だけならなんとかなるという感じ もしますが、週単位で病状を観察しなければならなかったし、まったく先行きが読めない状態でしたので、そのように考えることは不可能でした。 人間の場合でもそうですが、多少の融通がきくとはいえ、薬だけほしいとか、診察だけしてほしいとは言えません。 これは結果論ですが、とりあえずの判断までに32,802円かかり ます。その後、大学病院で診てもらうだけ診てもらうとすると、だいたい75,000円くらいですみます。この段階で決断できれば、予後にもよりますが、 10〜20万くらいの出費ですむかもしれません。手術の金額は、犬の病状、手術のタイミング、犬の大きさによっても違いますが、低く見積もっても 20〜30万くらいとして、累積50万くらいということになります。 こうした出費が2年くらいの間に起こるのであればまだいいのですが、数ヶ月間になることも考えて、「うちではそんな治療はできない」と、早目の決断をした ほうが無難です。私たちの場合は、治療の効果があったので、だんだん後戻りできなくなってしまいました。 みなさんの参考にな れば幸いです。 |
2010年08月03日(火) 鈴 音に手渡された美花 鈴 音は、つばめと次の仔犬の「つなぎ」だと言って、大変後悔したことは書きました。私にとってすずは、つれあいが連れてきた子で、初めの2年間というもの は、私はちゃんと鈴音をかわいがることができませんでした。精神的にも突き放したような感じでしたし、肉体的に私が回復するのにそれくらいの時間がかかり ました。つれあいは「体調が悪かった初めの2年間は入れなくていいんだよ」と言ってくれます。「すずのこと、ちゃんとかわいがってたよ」と。私はすずのこ とをきちんとかわいがってやれていなかったと思っていました。Tさんにすずの病気のことを知らせ、会って話したときに私が言ったことばも「私、すずのこ と、ちゃんとかわ いがってたよね」でした。Tさんは「かわいがってたよ、ちゃんとかわいがってた」と言ってくれました。 つばめがいなくなって、私はあんなふうに動物をかわいがってはいけないと自分に言い聞かせました。つれあいはいつも「まあまあが一番」と言いました。「普通にしていればいいんだから」と言いました。そういう意味では、あえて普通に接するようにしていたということもあり ます。 で も、すずが2歳になるころ、なんだかすずがやけにかわいらしく思えてきました。時間はかかったけれども、ようやくここまでこぎつけてよかったと思いまし た。すずの様子は「待っていたよ」というふうに見えました。私の体調もずいぶん安定してきたので、少しずつ旅行を始めました。2歳から4歳までは、それな りの箇所をめぐりました。京都、岐阜、愛知、山形、四国には結局2度。ついこの前のことです。 そ んな普通の日々が送れるようになって、そんな中で私は鈴音に言っていました。「すず、そんなにいい子にしてると、妹を連れてきちゃうからね」と。そういう 様子を見てつれあいが、「すずちゃん、すずはつなぎなんだってさ。もっとかわいい子を連れてくるってよ」とさらに冗談を重ねていたのです。まさかこんなこ とになるとは思ってもみませんでした。 鈴音がガンだと分かったときには、この冗談が呪いのことばのように心に響きました。 「つなぎ」だなんて言わなければよかった。でも、美花を連れてくることを決めたのは、すずのガンが分かる前のことでした。つなぎどころか、私たちはこれか らのバーニーズ2匹の生活を楽しみにしていたのです。 美花を連れてくるときに、車の助手席に置いてあ るバーニーズのぬいぐるみを見て、「気づいたら、ぬいぐるみと同じく、結局2匹に増えたねぇ」と、ふたりしてうふふと笑ったことを思い出します。「今度は バーニーズ2匹だから、あんず(ゴールデン)のときとは違うから、今度の子が大きくなったら、そうだなあ、半年くらいになったら、車の座席をもうひとつ 取ってしまったほうがいいよね。また部屋に座席をしまわないといけないねー、大変だけど、片づければなんとかなるよねー」と話していました。「いやー、大 変だー」と、楽しくてしょうがない気持ちでした。 それなのに、すずちゃん、死んじゃ、だめじゃん。 つれあいは、「すずは 美花をぼくたちに渡して行っちゃったんだよ」と言います。「そうなのかな。そんなのだめじゃない。すずが生きていないと意味がないじゃない」と私は言いま した。ようやくすずが4歳になって、私のつばめに対する気持ちにも区切りがついて、美花が来て、すべてはこれからだったのに。 美花には鈴 音の記憶は残っていません。この前、すずが着たまま洗っていないレインコートのにおいを丹念にかいでいました。たぶん、美花にとっては、新しい家に連れて 来られたら、大きな犬がいて、遊んでもらったけど、なんかいなくなった、ということなんだと思います。すずとこれからも一緒に遊んでもらって、一緒に散歩 をして、 旅行をしてというのはなくなってしまいました。 むしろ、美花はこの家を知っているようにふるまっています。「この場所は知っているよ。やっていい ことと、いけないことも分かってる」というふうに。「みはちゃん、私のこと知ってる?前に会ったことある?」とときどき聞いてみます。美花は答えません し、そんな、非科学的なこと、ばかげていますよね。でもつれあいは「つばめが戻ってきたんじゃないの?すずがいなくなったら大変なことになるから、って」 と言ったりします。「みはちゃんは、前は『つばめ』っていう名前じゃなかった?でも今は美花なんだよね」とも言います。 いろいろなことが ぐるぐるして、私たちの意識をかき乱します。そしてふと思いました。「ねえ、私たち、すずがいなくなって美花が1匹残されたと ばかり思っているじゃない?でもさ、もしあのとき美花を予約していなかったら、そしてすずが突然こうしていなくなってしまっていたら、今、家には誰も(犬 が)いなくなってたよ。そう考えるとこわいよね、さびしかったよね。美花がいてよかった」 もし美花がいなかったら、私たちはぼんやりと日々を過ごしていたことでしょう。鈴音の病気が分かった次の日、美花を連れに行ったときはどうなることかと 思ったのですが、美花はまさに用意されたような完璧さで私たちの生活を日常に戻してくれました。 美花が順当に大きくなって、私たちのさまざまな準備が整ったら、私は迷うこ となくもう1匹バーニーズを飼いたいと思っています。そのときは、鈴音が戻ってくるかもしれないと期待しています。 |
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