2010年04月28日(水)〜05月04日(火):「山陽、四国旅行(1)」 2010年04月28日(水)〜05月04日(火):「山陽、四国旅行(2)」 2010年04月28日 (水)〜05月04日(火):「山陽、四国旅行(3)」 2010年04月28日(水)〜05月04日(火):「山陽、四国旅行(4)」 2010年04月28日(水)〜05月04日(火):「山陽、四国旅行(5)」 |
2010年04月28日(水)〜05月04日(火) 山陽、四国旅行(5) 05月03日(月) 起床05時半。鈴音の様子はかなりいい。 おはようののびをしたり、鼻を突っ込んできたり、ばんばんお手をしていました。いつものおちゃめでうるさいすず。缶詰半分にチーズ1枚。パンは食べません でした。私たちは「なるべく人間のはやらないほうがいいね」と、「昨日は水を飲みすぎだったから」と言いました。「昨日ササミジャーキーを買ってやったか ら、それをやったほうがいいよ」とも。水を飲み、トイレもして、便は少し軟らかかったけれども問題ないでしょう。ここ数日で一番いい感じがしました。 す ずが食パンを食べないので、人間は昨日買った「じゃこ天」をはさみ、サンドイッチにして朝食です。じゃこ天そのものはおいしかったのですが、パンが2日くらい 前のものだったことと、野菜類がなかったので、サンドイッチとしてはあまりていをなしていませんでした。こちとら残飯処理班となりました。 昨夜見た飛行機はこれでした。
御本宮に到着。すずちゃん、よくがんばりました。ここで、チャウチャウを飼っているという方たちと話しこんでしまいました。私たちよりももっと遠くから旅行に来ていました。
すずは水をたっぷり飲み、そのたびにおしっこをしました。水が汲めるとこ ろで常に補給しました。食べることに関しては少しよくなったのに、本格的な多飲ひん尿が始まっていることに気づきました。確かにこの数日は暑いのでいつもより水を飲んでも おかしくはないんだけど、それにしてもちょっと飲みすぎ。 下りは楽です。もうたくさんの観光客がいました。ま だ09時でしたが、予定通りのものを食べます。前に食べた「中野うどん学校」は数10メートル移動していました。相変わらずテントのような店舗で したが、少しこぎれいになっていました。念のため「犬は大丈夫ですか」と聞きましたら、「迷惑にならない場所なら大丈夫です」とのこと。それで一番奥の席 に進みました。
そしてこちらは予定通り。今回はクリームを多めにやりました。ご当地ものはおいしい。
最近この「うだつ」に私たちは親和性があるらしいです。各地に残っている古い街並み。
期 待していた郷土資料館は観光案内所のようなところで、展示と呼べる感じではありませんでした。オデオン座は少し離れた場所にあったので今回はパス。すずの 様子が気になりました。必ず、何時に観光を始めたのか時間を見ておいて、一定時間で戻ることが大切です。今回は1時間。急げ。
暑いからね、どうしようか。目的地に行くだけ行って、駐車場がだめならやめよう。12時15分、「阿波和紙伝統産業会館」着。日陰を選んで車を止めました。それでも限度は15分。会館受付の人に事情を説明して、15分ごとに車に戻り冷房を入れてからまた会館に戻りました。 こ ういう努力をいとわなかったのですけども、300円の入館料の割には見るべき展示がなく、これにはがっかりしました。2階に和紙ができるまでのビデオが あったので見せてもらいましたが、本来なら、このビデオの内容について、現物の展示と説明があってしかるべきではないでしょうか。もらったパンフレットを見 ると「財団法人」。うーん、これでいいのか? 和紙づくりを体験しに来る人には意味があるかもしれ ませんけどね(もちろん別料金)。ただ、ここは作業場が上から見えるようになっていておもしろいとは思いました。でも昼休みに行くと誰も いませんよ。私たちはしばらくいたから見れたけれど。でも見たところで作業の説明がないから、すべて推察なんですよ。たぶんこれこれをやっているのだろ う、と。だんだん300円の怒りがわいてくる。
車 を走らせているとうどんのセルフ店を発見。なんか分かんないけど入ってみる?どんなところ?ちょうど駐車場所が全部陰になってるし。お店の人は気さくな人で、 「うちは夜が忙しいんで、昼は暇なの」ということでした。確かにお客さんは誰もいませんでしたが、お店自体はちゃんと機能している雰囲気があります。どう やらトラックの運転手さんなんかが利用するようなところでした。昭和のかおり漂う店内。ごはんは自分でよそうみたい。「全部セルフなんです」と、ほー、自 分でやるのか。私は冷たい麺を頼んだのでお店の人がやってくれましたが、つれあいは自分でやるのです。冷凍麺を入れたら、麺がほぐれるまで待つ。動か さない。硬めの状態でざるをあげて、湯切りはきっちりと。麺が温まらないといけないけれども、湯につけすぎると麺が柔らかくなってしまう。つれあいは「お もしろかった」としきり。そう、うちでは冷凍麺を食べたことがなかったのだ。
16時半ごろになり、土成にある「岡田製糖所」にはぎりぎり間に合う時間でした。滑りこめるか?あら、資料館が・・・
「御 所の郷」(600円)では、子どもたちのお行儀があまりに悪くて、ここでも保護者を注意(私、いつも文句を言っているわけではないです。この風呂でのこと も、本当にひどかった。他の人たちも困ってたもん)。せっかくゆったりお湯につかりたかったのに、いらいらして上がりました。売店でにんにくを売っていた ので購入(500円)。 車に戻ると、すずが吐いていました。ここで私たちは、なんとも言えないいやな空気に包まれ、旅行を続ける気持ちになれませんでし た。夜だし、どうせ旅行は明日半日を残すだけだし、旅行なんてまたいつでも行けるから、帰ろう。19時。 そう決めて、私たちは高松自動車 道の「白鳥大内IC」へ向かいました。予定外のことだったということもあり、見事に渋滞につかまってしまいました。高速道路なのに、2車線が1車線にな り、車は混んでゆくばかり。異常な渋滞です。淡路島に入ってから「洲本〜垂水 渋滞45キロ」という掲示を見たとたん、これはだめだと思いました。 体 力に自信のある私でしたが、すずのことが心配でとても疲れていました。ここで断念するのは不本意でしたが、さすがに限界を感じました。それで洲本手前の 「緑PA」に車を入れましたが、もう混んでいるというような表現では説明できないほど。安全地帯になっているところはもちろん、歩道よこにもびっしりの車 で、そ ういうところに空きを見つける車が列をなしていました。それでもしばらく待っていると1台空き、幸運にも車を止めることができました。 私たちは夕食も食べ損ねていましたので、ここで買い置きのパンを適当にのどに流し込み、てきぱきと寝支度をして休みました。21時30分、就寝。 05月04日(火) 朝起きたら、PAの車は少しずつ走り出しているようでした。渋滞は解消していました。 ?時、御在所PA:伊勢うどん(420円)、きつねうどん(480円)、給油(148円/L)・・・伊勢うどんはもどきだったかなあ 09時20分、浜松西IC:「渋滞120分 静岡まで3時間」の表示・・・実際そんなでもなかった 12時20分、富士川SA:ここでまた渋滞 14時、東名を下りる -------------------- この日の鈴音の様子はまったく記録されていません。ただ、車を走らせながらふたりして「すずちゃん、旅行につきあってくれてありがとうね。楽しかったよ」と何度も言っていたことを覚えています。「帰ろうね。もう四国はいいね」とも言いました。 山陽、四国はよいところでしたが、こういう状況で旅を続けてしまったので、不安や心配の気持ちが旅の情景と入り混じってしまいました。旅に出てよかったのかどうか、すべてはしかたなかったのかどうか。 旅を振り返ってみると、確かに鈴音はいつもとは違う状態ではありましたが、それは家にいたときからの続きのように思えました。旅の途中でときどき吐 いたり、偏食がひどかったりしましたが、それでも食(べる)欲はあり、そして確かに食べていました。画像はある瞬間を切り取ったものなので、それがすべて を語っているわけではありませんが、それでもすずは元気に毎日の日程をこなし、いつもどおりソフトをおいしそうに食べていますよね。疲れているふうもあるに はありましたが、旅行とはそんなものだと、私たちは経験的にそう感じていました。 結 局、私たちは気づくのが遅かったんです。それでも、04月の旅行前のすずの様子、旅行中のことを何度も思い出しても、まさか腫瘍のせいだとは思えなかっ た。後から思えば、なんという不注意。少なくとも旅行前には病院に連れて行くべきでした。実のところ、私は旅行前のぎりぎりまで「本当に旅行に行く?」と 言っていたんです。悪い予感があったんです。ならばなぜ決断できなかったんだ? これが鈴音との最後の旅行になりませんように。また必ず旅行に出られますように。 |
2010年04月28日(水)〜05月04日(火) 山陽、四国旅行(4) 05月02日(日) 起床は06時くらい。鈴音はレトルトも食 パンも食べませんでした。チーズを食べたそうな様子を見せたのでやってみると食べました。 人間用は塩気が強いけれども、この際かまいません。元気は元気だったので、また少し様子を見ようと思いました。 一夜明けてみると、「うたづ臨海公園」はこんなでした。
裏手に行くとすずはいい子で伏せて待っていました。でも 今思うと、下の画像のごとく、立ちあがって私たちを迎えなかったのはちょっと変でした。駐車場の係の男性が「おとなしいね。じっと待ってましたよ」と言い ました。ここまではまあ普通のこと。その後「お菓子をやったんだけど、食べなかったよ」だって。人の犬に勝手にお菓子やった?と驚き、食べなかったんだ、 警戒心が強いから食べないけど、食べられなかったのかなと、むしろ不安な気持ちに。
10時、丸亀城近くの駐車場に到着(30分100円)。屋根つきだったので車が涼しくなります。
「すずちゃん、変ねえ」と言いつつ、朝から何も食べていないのも気になり、買いおきの菓子パンをやると、どの種類もぱくぱく食べました。うーん、食べることは食べるんだ。なんだか分からなくなってきました。 ----------- 大 量の水を飲み始めたのは、気持ちが悪くて吐きたかったのと、炎症のためにのどを冷やしたかったんだと思います。また、朝の起きぬけは食欲がなく、少し時間 が経てば食べられるようになっていたらしいんです。からだを横たえると腫瘍が消化管を圧迫するため、吐き気と食欲不振が起きていた、しばらくするとそれが おさまる、を繰り返していたわけです。それにしても、徹底的に水を飲み続けた鈴音は本当にえらかったと思います。すずのいろんな変化に気付かなかった私た ち。でも、本当に、あまりに微妙な状態だったので、まさかそんなことになっているとは思わなかったんです。 ----------- 11時ごろ、「丸亀平井美術館」へ。丸亀新聞放送会館のビルの中にそれはありました。無料です。すずは外に出して、車の陰につないでおきました。ここは、現代スペインの作品のコレクションで、独特 の感性の作品が多く、抽象画が中心でした。個人的には「孤独の家」のシリーズがよかったです。他にも気にいったものがいくつかありました。 11時20分、「うちわの港ミュージアム」駐車場横にうどん屋さんを発見。呼ばれたら取りに行くタイプのセルフ。時間がかかったのでちゃんと麺をゆでて、てんぷらも揚げたてででてきた。うまかった。「喰うかい?」という店名。
行 きに突然渋滞につかまり、これはなにかおかしいと迂回して美術館に行ったのですが、帰りに渋滞の理由が分かりました。うどん屋さんでした。ブルーシートをかけたような屋外店舗に人があふれていました。駐車待 ちの車が交差点まで列をなしていたのです。車を走らせていたら、また またとんでもない行列を見ました。これは「おか泉」というところでした。すごいな讃岐うどん。 15時20分、「坂出塩業資料館」(200円)に到着。鈴音は外につなぎました。ここもまたとても暇そうな、事業仕分けされそうなところ。コンパクトにまとまっていました。塩づくりの歴史と苦労が 分かりました。こういう資料館とか博物館を見るといつも思うのですが、その施設に魅力がないのか、それとも見に行く人たちが学ぶ気持ちがないのか。「無条 件に面白い、楽しい」というのは必要だと思いますが、ものの成り立ちとか、ものづくりとか、歴史とか(私が言うのもなんだけど)、そういうものができた必 然 性とか、知らなかったことが分かるとか、そういうのを楽しいなって思わなければ、施設は本来的な意味をもたなくなってしまうのではないでしょうか。とか、 まじめに考えた、16時10分。
ここから近くの「五色台」へ。海岸沿いをドライブして17時ごろ「大崎鼻」のとっぺんに車を止めました。後で上の展望台に行ってみましたが、ここからの眺めのほうがよかったと思います。
宿泊地は道の駅「空の夢もみの木パーク」です。鈴音にごはんをやってみました。食べるかな、どうでしょう。
-------------------- 4日目も無事終了。鈴音が食べたのは、人間のチーズ数枚と数種類の菓子パンを全体としては2個くらいとソフトをひとかけ、それと缶詰が半分くらいかな。合間に少しだけおやつを食べていたはず。そう言えば、旅行の前半には、毎日牛乳を飲んでいました。 水を飲みすぎていることについて、人間用のパンとかチーズを食べさせたためかもしれ ないと、かえって理由が分からなくなってしまいました。でも、それでもよかった。食べて、飲んでいましたから。次の日は二度目の金刀比羅宮参り。楽し みにしていましたが、すずの様子を見て、上まで上がるかどうか決めようと思いました。下でこの前みたいにうどんとソフトを食べればいいじゃない、と。調子 が悪いならそのまま家に帰ってもいいじゃない、と。この日初めて、「これは帰ったら病院に行かないとだめだね」と話しました。「よく分からないけど、これ だけ水を飲んでいるから腎臓かもしれないし、どちらにしても、何か変だ」と。帰るとなると、私は寝ずに車を走らせることができるので、「いつでも帰れる」 という点では心配はありませんでした。どちらにしても、この連休、病院は空いているんだろうかという疑問が頭をよぎっていました。 (その5へつづく) |
2010年04月28日(水)〜05月04日(火) 山 陽、四国旅行(3) 05月01日(土) 早 朝05時くらいだったか、鈴音が変な動きをしていました。起床はその30分後。朝ごはんに缶詰をやったら、しばらくして外で吐いてしまいました。中には昨 日食べた葉っぱが入っていました。それ自体はよくあることなんですが。吐きたいから葉っぱを食べたのか、葉っぱを食べたから吐いたのか。どちらにしても やっぱり吐いたか。帰ろうかな。様子を見よう。やっぱり帰ろうか。でもその気持ちは口にしませんでした。 朝一番に、近くの「鳴滝」に行ってみましたが、ネットの情報通り、どうやら私有地の中にあるらしく見ることはできませんでした。今回は滝にご縁がないです ね。 鈴音はその後食パンを1枚食べました。目がきらきら。ほっとしました。
「日本郷土玩具館」(400円):私は張り子とか土人形が大好き。ここでは全国のそうした玩具がびっしり展示されていた。何時間見ても飽きない。毎日見て も新たな発見がありそう。それにしても、お客さん誰もいないなあ。 「倉 敷市立自然史博物館(150円):「倉敷昆虫館」ってのもあったのだけど、虫系はちょっぴり苦手、と思いきや、ここにも昆虫がぁ。でもアジアの巨大ナナフ シもあれだけ大 きいと(体長30cmとかそれ以上あるんだ)、プラスチックの模型だと思えばこわくない。妙にリアル、いや本物だもん。
ここから児島地区へと向かい、14時30分、港町下津井に到着。駐車場が直射日光で信じられないくらいに暑い。夏の様相。これでは鈴音をおいていけないの で、一緒に行くことにしました。ま ず「むかし下津井回船問屋」(無料)へ。すずは外の陰につないでおきました。小さかったけれど充実していました。これで無料とは。最近建てられたのかな あ、きれいだった。 北前船でにぎわった町なんですね。母屋では当時の家屋が再現されていました。
まだ少し時間があったので、高速道路を下り、Uターンする形で道の駅「瀬戸大橋記念公園」へ向かいました。なんだか殺伐とした感じのまっすぐの道。時間が 遅かったからなのか、がらんとしていました。
18時35分、今日のお風呂場「丸亀ぽかぽか温泉」に到着。付設のレストランでうどんを食べました。味はまあまあ。これはしかたないか。
そ の後「マルナカ」で、すずの缶詰などを購入。マルナカってこの周辺地域では大きなチェーンなんだと改めて思います。21時20分、道の駅「うたづ臨海公 園」着。海沿いで、周りはタワーだとか、結婚式場の明かりがあって派手な感じ。夜になると出入り口にチェーンがかけられます。 寝る準備を しながらも、鈴音のことを心配していました。トイレ出しをして、22時に就寝しましたが、その後00時30分ごろすずが起きだしたので、トレイに連れ出し たところ、大量のおしっこをしました。そしてまた後ろに下がるようなしぐさ。吐きたいのか?(吐きたかったんです) -------------------- 3日目もとりあえず無事終了。鈴音が今日1日で食べたのは、食パン1枚とソフトひとかけ、そして記録に残っていないのですが、おそらく休憩の合間に缶詰とか ササミジャーキー、びっけなど。いろいろを少しずつ食べていたのだと思います。食べたそうにするのですが、そしておなかがすいているらしいのですが、食べ られないという様子でした。この日私はとても不安になっていて、帰ってしまおうと何度も思っていました。それでも水はたっぷり飲んでいるし、まったく食べ ていないわけでもない、ぐったりしているわけでもない。悪くなったように見えたり元気になったり、食べないと思ったら食べたりするものだから、その様子に 一喜一憂しつつ、旅行継続か断念かと心が揺れました。「また明日朝起きてからどうするか決めよう」とふたりして話しました。 (その4へつづく) |
2010年04月28日(水)〜05月04日(火) 山 陽、四国旅行(2) 04月30日(金) 早 朝04時前に鈴音が車内で落ち着かない様子を見せました。伏せたり起き上がったり移動したりで、これはつれあいの実家でも見せた様子。外に連れ出すと、昨 日食べ たレトルトの中身らしきものを吐きました。消化されていなかったらしい。レトルトは肉類が入っているので色の変化に気づきにくかったのですが、今思えば、 少し血が混じっていたのかもしれません。胃か食道の粘膜をいためていたのでしょう。 すずは吐いたあとも、外で後ずさりするようなちょっと変な様子が見られたので私は心配し始めました。嘔吐については旅行前にネットで調べていました。私は 眠りを遮られたこともあり、07時くらいまで寝ていました。つれあいは予定通り05時半ごろ起きて、ひとりで訪問予定地のナビ設定をしていました。 鈴音のことを話しながら、また1日見て、おかしければ旅行を中止しようと思いました。 朝の出発が遅れました。「黄谷(おうたに)の滝」に向かいます。メモを頼りに車を走らせますが、 看板もなく、広がるはT字の道と畑とまわりの山。くたびれた大きな観光の看板を見つけたので、車を止めて 見に行くと、後ろから突然「どこに行くの?」と声をかけられました。車に乗った地元の人でした。「黄色の谷の滝、と書くところに行きたいんですけど」と私 が言うと、「おうたに、ね。この道をまっすぐ行って、横道に入ったところだよ」と、「車で行けますかね?」、「行ったことないからなあ」との答え。ていね いにお礼を言って車に戻り、どうする? つれあいはこういうときは「行かない」を選びます。私もなんとなくいやな予感がして、鈴音の ことも心配だったので気乗りしませんでした。今回は中止(あとからネットで詳しく調べたら、かなり細い道で、途中から未舗装道になるんだそう。滝自体はす ばらし いということで、次回根性があるときにまた)。 朝の散歩がなくなったので、来る途中で見た「藤祭」の場所に行ってみましたが、藤の花がまだ咲いてない、神社(公園)には犬が入れない、でこれまた中止。 ぐるりと歩いただけで散歩終了。今日はついてないなあ。 09時ごろようやく朝食になりました。今日は時間がずれています。鈴音は食パンを2枚とレトルトパック1個をぺろりと食べました。ほっとひと安心。でも歯 茎が かなり白かったので、なぜだろうと思っていました。これも今なら分かるのですが、消化管に潰瘍ができ、炎症が起きていて出血していたので、軽い貧血を起こ し ていたらしいのです。 今日の観光は、まず「岡山県備前陶芸美術館」(500円)に行きました。観光客は誰もいなかったので、陰になっていたタクシーの駐車 場所に車をおきました。09時半から1時間ほど見学。昨日、窯変について学んでいたので、そこに注目して作品を見ることができました。つれあいは「青備 前」が 好きなんだそうです。私は「緋襷(ひだすき)」。すばらし いものをたくさん見ました。ちょうど「備前現代茶陶の美」というのをやっていて、現代の作家の作品を売っていました。ちょっといいな、ほしいなと思うとン 10万円平気でしたりして。まったく器って。 美術館の人に南大窯跡について尋ねると、「そこなら歩いて行ったほうがいいですよ。この前草を刈ったばかりなので、見るなら今です」との こと。鈴音と行ってみました。なるほど、トンネルは車高の低い軽くらいしか通れません。
以 前、岐阜の関市で刃物の博物館に行きましたが、展示としてはそっちのほうが充実していたかな。個人的には「鞘」と「柄」に興味があります。「今泉俊光刀匠 記 念館」は小さいながら、個人の軌跡がよく分かってよかった。企画展の「江戸川柳と日本刀」もおもしろかったです。ここの売りは、鍛刀場と刀剣工房で実演が 見られるところなのですが、前者は第2日曜しかやっていないし、後者はちょうどお昼だったためかひとりしかいませんでした。そこにいた若い職人さんと話が できま した。
14時半ごろ、倉敷市の市営芸文館地下駐車場に到着(30分100円、4時間を超えると1日800円)。地下なら安心してすずをおいて行けます。「大原美術 館」(1,000円)へ。グレコとかモネと、モディリアーニとか有名な作品がたくさんありました。本館のほかに、分館、工芸・東洋館があり、何度で も出たり入ったりできますから、時間があれば休憩しつつたっぷり一日かけてもいい。私たちは控えめに2時間ほど。
明日の計画を考えつつも、とりあえず鈴音との散策を楽しむことに。再び「美観地区」へ戻りました。
ガソリンスタンドの人にどこかに風呂がないかと尋ね、駅前にあるかもしれないと望みをもちましたが、見つかりませんでした。21時すぎ、道の駅「みやま公 園」着。鈴音はおなかがすいているらしく、昼間に買っておいた缶詰を開けてやり、半分ほど食べました。おなかがぐるぐる鳴っていました。
-------------------- 2日目も無事終了。今日も全体としては鈴音はいつもどおりでし た。でもやっぱり気になるのは「食べない」ということでした。水分補給の回数がほんの少し多めでしたが、暑いからだろうと思っていました。なにかが変だ。 でも楽しそうにはしている、つらそうではない。どうぞ明日の朝は吐きませんよ うにと思っていました。 (その3へつづく) |
2010年04月28日(水)〜05月04日(火) 山 陽、四国旅行(1) はじめに 連 休の旅行を楽しみにしていた一方で、私たちは鈴音の様子も気になっていました。吐くことがときどきあって、ドッグフードを食べなくなったのですが、すべて は連日の工事の騒音のためだと思っていました。震えるほど怖がっているから、軽い胃腸障害になったのだろう、神経質なたちだからフードが一時的にいやに なったんだろう。フード以外のものは食べるし、散歩も普通に歩くし、元気いっぱい。ちょっとやせたけれども、旅行に連れて行っても大丈夫。それに仔犬が来 たら、しばらくは旅行になんか出られない。「すずと一緒の旅行はこれで最後になるね」と言っていました。「次の旅行は仔犬と一緒」と。 鈴音のことは旅行後の「日誌」を読んでください。ここではそういう不安な気持ちの中敢行した、あいかわらずのどたばた旅行をお届けします。これがすずとの 最後の旅行になりませんように、と今祈るような気持ちです。 -------------------- 04月28日(水) 仕事を終えて、19時30分、東名に入りました。予定より30分遅れ。20時「三方原PA」で休憩。みんなでおやつを食べる。日付かわって01時40分、 「三木SA」にてガソリンを入れる(147円)。02時30分、就寝。 04月29日(木) 朝06時ごろ、鈴音が車内で少し吐きました。07時30分、起床。SAのドッグランで走らせました。すずの様子を見ていましたが、いつ もどおりでした。
今日初めての目的地は「姫路城」。駐車場は大手門の有料駐車場へ。24時間営業なので、何時に入ってもOKで、初めの3時間が500円、1日なら800 円。日陰を見つけてとめました。城内の公園を歩いて行きました。人はまばらです。
左手に姫路城を見つつ、「姫路市立美術館」(200円)へ向かいます。市立の美術館とは言うものの、その割には規模が小さくてあまり見 応えはありませんでした。有名な絵もありましたが、つれあいは「マチスの『ジャズ』は、ぼくはだめだなあ」と言いました。ふたりともユトリロはよかったね との感想。美術館か ら「姫路文学館」(300円)へはかなり歩かなければなりません。再び、姫路城を左手に見て城内の公園を歩きます。
文学館 は安 藤忠雄さんが設計した建物です。しろうとの私たちには、外観はごく普通のデザインに見えましたが、内部は、回廊のようなつくりになっていて、光の取り入れ 方がきれいでした。姫路にちなんだ作家たちの展示と司馬遼太郎記念室というのがありました。もう少しゆっくり見たかったのですが、どうしてもすずの様子が 気になって急ぎました。
12時30分ごろ、予定より早めですが備前に向かいました。道順からいって、まずは滝を見に行くことにしました。一度ゴルフクラブの敷地に迷い込み、入り 口 の人に聞いたところ、顔に笑みをたたえつつも「違います」「ここではないです」とかなり形式的な答えが返ってきました。口ぶりから、私たちが探している滝 のことを知っているに違 いないと思い、感じ悪いなあと思いましたが、たぶんたくさんの人が迷い込んで同じように聞いてくるのでいやなんでしょうね。でも、それでも、地域観光のた めにもう少し親切心はないものでしょうか。車で引き返し、あきらめかけたころ、偶然看板を発見。14時30分、「深谷(ふか み)の滝」着。
17時といえば、まだまだ夕方が始まったばかり。さて。「備前焼伝統産業会館」に寄ってみました。備前焼を売っていましたが、ここでは今ひとつぴんときま せんでした。その多くが「普通の」備前焼だったからかもしれません。 まわりを見渡しても食事をするところはなさそうだったので不安になり、会館の店員さんに聞いた近くのスーパー「マルナカ」に行きました。人間はそこで夕食 をとり、すずは買ってやったレトルトパックのフードを1パックだけ食べました。よかった。その他にも、食パンとリンゴを買っておきました。 そんなこんなでいい時間になってき たので、「和気(わき)鵜飼谷温泉」でお風呂をもらいました。連休中は720円だそうですが、今 日はまだ通常料金の600円。打たせ湯とか気泡湯とかあったのですが、大きな湯船の区画が分かれているだけで、まあまあの感じ。サウナと露天風呂もありま した。 今 日の宿泊は道の駅「黒井山グリーンパーク」。以前有料道路だったものが今は無料になっているのを知らず(ナビが古いし)、まわり道を して疲れて到着。次の日の計画を確認しつつ、鈴音と一緒に牛乳を飲み、いちごを食べました。すずの目はきらきらしていて、ごきげんでした。食欲がないわけ ではなさそう。22時半ごろ就寝。 -------------------- 1日目が無事終わりました。 すずの様子が気になりはしたものの、工事の音からも解放されたし、気分転換になっているだろうと考えました。1日元気に歩いたし、楽しそうな様子もいつも どおり。食べないのもしばらくはしかたがない、フード以外は食べているから大丈夫だろうと。でも、なんとなく心の中でもやもやしたものが残っていて、東京 に 帰るとなったらすぐに決断しようと思っていました。 (その2へつづく) |
(c) 2000 anzutotsubame. All rights reserved.
このサイトへのご質問等ありましたら こちら までご連絡ください