2009年12月28日(月):「きりん、静かな最期」 |
2009年12月28日(月)
きりん、静かな最期 きりんはこの11月で14歳でした。子猫のとき から変な子で、面白かったけど、大変なこともたくさんありました。 12月22日か23日ごろだったでしょうか、き りんがごはんを食べていないことに気づきました。そこで、食べやすそうな小さな煮干しをやったところ、噛みつかれ そうになるほど(いつもそうだった)、しっかり食べていました。かつおぶしも同じように食べました。食欲はあるんだと思い、様子を見ることにしました。 ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ 2008年04月に前庭疾患の症状が出ました が、数週間で回復。前にブリスというアメリカンショートヘアも同じ症状でしたが、よくなったと思ったら1週間後に亡く なりました。そのことを考えると、きりんは1年半も元気だったことになります。ただ、この半年くらいは頭が左前に傾いでいました。それでも生活はごく普 通。仲良しのたんぽぽに後ろからのしかかるおふざけも続いていました(これは本当に悪癖だったけど)。 ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ だんだん動きが緩慢になっていましたが、部屋に おいてやっていたトイレには自分で入ってしていました。おしっこはしていましたが、食べている量が極端に減ったからか、便はぜんぜん出ていませんでした。 ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ 2008年04月以来、きりんは頻繁にトイレを 失敗するようになりました。もともと、猫のくせして、きりんはトイレがきちんとできる子ではありませんでした。足元の 感触がいいと、そのままザーッとしてしまうことがあるのです。 ひとつには、鈴音がおもしろがって後を追うの で、それがいやで部屋の隅っこでしてしまうということもありました。そのため、私の机の足元にはずっと トイレシーツが敷いてありました。 また、だんだん足腰が弱ってきていたので、トイ レの場所が遠くておっくうになって、近場の居心地のいい適当な場所でトイレをすませていたというのもあります。 人 間のふとんにも何度もおしっこをされたので、 この1年くらいは夜には入室禁止令が出ていま した。別室に隔離していたので、この数日は近くに湯 たんぽをおいてやっていました。 ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ 柔らかいものなら食べるかなと、26日(土)に 缶詰類とレトルト類を買ってやりました。ドライフードと混ぜてみると、きりんは結構よく食べました。見ていると、食欲はあるけれどもうまく食べられないよ うでした。ときどき歯ぎしりするような変な音がしました。 ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ き りんも老化しているのが分かっていました。元気にカリカリとフードを食べてはいましたが、妙な歯ぎしりをすることがあり、それはおそらく歯がぐらぐらとし ているということだと思っていました。気がつかないうちに何本か抜けていたのかもしれません。それでも、たくさん食べ、たくさん出すというのがきりんの日 常でした。 ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ その後、きりんはほとんど動かなくなり、無理に 食べさせようとするといやがるようになりました。煮干しは危険なのでやるのをやめました(一度、咳込んだので)。缶詰もほとんど口にしませんでした。 それまではビーズクッションに自分でのぼってい たのですが、バランスを崩し始め、のせてやらないとだめになり、最終的には夜寝るときのように、カゴに入れてやりました。27日(日)には、カゴに入った まま動かなくなり、深く眠っていました。水も飲まなくなりました。 28日(月)、夜22時過ぎに、数メートル離れ たカゴの中のきりんの様子が気になり、見ると、きりんの息の間隔がかなり長くなっていることに気づきました。息の間隔はだんだん長くなり、1分以上空くよ うになり、その後、静かになりました。 あんずのときと同じで、きりんも徐々に食べなく なり、動かなくなりました。とても穏やかな最期でした。 この日、何度かニャアと大きな声で鳴きました が、この世とのつながりで鳴いているというよりは、あちらの世界と話しているような感じがしました。 自然のままでいられるのなら、病院に連れて行く のはやめようねと言っていました。きりんは病院に行くためにキャリーケースに入れられるのが大きらいで、怖がってその中でおしっこをしていたものでした。 いやなことをするのはよくない。 息が細くなったとき、思わず名前を呼んで、心臓 のあたりを何度か押しましたが、そんなことをしても意味がないことに気づきました。すべてはきりんにまかせようね、と。 ふたりで看取ったのは、きりんが初めてでした。 また家の中が静かになりました。今年は風鈴ともお別れをしました。2009年が終わります。 |
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