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2009年10月30日(金)〜11月03日(火):「ぐるり山形」(1)
2009年10月30日(金)〜11月03日(火):「ぐるり山形」(2)
2009年10月30日(金)〜11月03日(火):「ぐるり山形」(3)
2009年10月30日(金)〜11月03日(火):「ぐるり山形」(4)
2009年10月30日(金)〜11月03日(火)

ぐるり山形(4)

11月03日(火)
夜中は雨がずっと降っていて、ときどきちらちらと雪が舞っていましたが、大丈夫そうです。昨夜から気になっていた足湯(無料)に入ってぽかぽかしたいと思 います。07時ごろ。
こぎれいな建物 見つけるのに苦労した
道の駅「天童温泉」

(下)真新しい足湯
朝早くから湯気が
立っていてうれしい

中の腰掛が
これまた将棋の駒
夜は9時ごろお湯が抜け始めた(終了の合図) 朝はお湯がひたひたと

今日の朝のお散歩は「山寺」、すなわち「立石 寺」です。駐車場はちょっと離れています(400円:朝早い利用なら管理の人がいないので適当にとめてもいいみたいですがね)。人はいないし、お店も空い ていません。だって08時だもの。お土産屋さん、食べ物屋さんが並ぶ道を進んでゆきます。

入り口の女性にお金を払っていると(300円)、「あらー、わんちゃんですね」と、「紅葉と雪が見られるなんて初めてですよ」と話してくれました。歩いて行くにつれ、想像以上のすばらしさ。

まあ見てください。本当にきれいでした。小雪が 舞っていました。

     石段を登ると・・・       「根本中堂」
この先、どのような景観か期待が おお、なんという情緒
降り積もっているのではないところがいい 山の斜面の美しさ
   枝が雪で重そう        「奥の院」
このアングルから右側にカメラを向けると→ その山肌に寄りかかるように建つ 修行僧はここから山頂まで登るらしい
きれい! きれい!! 「石舞 台造り」からの眺め

(上 中)崖っぷちに建つ
修 行の場
(真上)一般は進入禁止

(左上)「金乗院」
「おーい」 (左)仁王門

(右)切り立った奇岩
ただ黙々と登るのではないので辛くない

山を下りていると、他の観光客の人に何度も「まだ先は長いです か?」と聞かれました。私たちの実感としては、人づてに聞いていたほど石 段は辛くありませんでした。鎌倉の八幡宮のおかげか、はたまた金毘羅山か。そ れとも、紅葉と雪景色があまりに美しかったので、疲れなど感じなかったのかもしれません。こんな日にお参りできて本当によかった

ソフトはございませんでしたの
(上) 玉こん、再び(100円)
(右)「山門」(出口)
徐々に観光客が増えてきたよ

09時30分。雪は止んだようで、この分だと道はもう大丈夫。つれ あいは昨日は心配していて、もう帰ろうと言っていたんです。確かに、ラジオでは昨夜か らの雪で山形道の月山から北部はチェーン規制。ということは、旅行初日、最上川沿いから酒田、鶴岡、出羽三山と南下する計画は大正解だったことが分かりま した。もし逆のルートを 取っていたら帰れなかったかもしれません。ちなみにこれが今年の初雪だったそうです。

だんだん日が出てきて、雪が降ったのがうそのよう。 山形市内に向かい、10時10分、「山形県郷土館 文翔館」に行きました。ここは復元された旧山形県庁舎です。復元工事の様子のほか、山形県の成り立ちや 「地方」の区分や名前とか方言とか、映像や音声があって分かりやすかったです。なにより無料なんです(駐車場もある)。
当時、文学賞かなにかの授与式が行われていた
「文翔館」
国会議事堂でもあった

そろそろ帰路につきましょう。12時に「蔵王 IC」から山形道に入りました。路面は凍結もなく大丈夫でした。

見るに美し、走るに怖しの雪

つれあいに撮ってもらう
山 々はご覧のごとし

山間部を走る
高速道路の運命

夕方には無事到着。

今回 は紅葉狩り目的だったのに、初雪になり、それも微妙に降ってくれ、それも最終日だったので、見事な山寺を参拝できました。しかし、雪国はあなど れませんね。平野と山々が織りなす地形が美しい日本ですが、それゆえ山越えがいかに大変だったかということが分かります。今はトンネルあり、高速道路あり で便利ですが、その便利さから、まさに「トンネルを抜けたら雪国」で、通行不能ということに陥ります。

そういうことで、東北地方は春から秋までが旅行 の限界です。さりとて真夏の山形は無理なので、今度行くなら春の季節がよろしいかと。



2009年10月30日(金)〜11月03日(火)

ぐるり山形(3)

11月02日(月)
早朝の誰かさんの後姿をどうぞ。よっかかっています、いつも通り。

こういう点、とっても分かりやすい犬種
運転席と助手席の間
つばめもそうだったけど
よりかかる→押しこむ
→はまり込むのが得意

昨夜は冷えたなあ。でも雨は上がりました。

さて今日も元気に歩きましょう。08時50分、 「関山大滝」に到着。関山トンネルを越えるとすぐ。うー、寒い。道沿いの駐車場は無料です。数店のドライブインあり。

階段側は怖い
滝への道:
階段を下り
赤い橋を渡り
河原に降り立ち
「関山大滝」
きれい!

紅葉はこんな感じ
そんなに揺れないね
四季折々、すばらしい眺めになるそう 橋の途中でつないで撮った(逃げ腰) ちょっとぼんやりだけどいいと思う
とても寒いので、開店したてのドライブイン内の湯気が気になってし まいました。朝のおやつ。外のテーブルに座るしかないので、食べて温か、すぐに寒い。すするお茶もあっという間に冷茶に。
朝ご飯とは別腹です (左上)玉こん(110円×2)と
おでん(120円×2)
お茶をいただく

目にとまったのでつい・・・
(左下)だんご二種
くるみとずんだ(100円×2)

↓もらえないので待機中
実は、くるみはお初でした ソフトじゃない…(あっても寒いからやだ)
ここから東根市へ向かいます。しばらくは散歩が続きますよ。東根は 小さな観光地で、「龍興寺沼」あたりは南北朝時代の東根城の本丸跡なんだそうです。まずは「日本一の大ケヤキ」を見に行きまし た。学校内にあるらしいのですが、どんなふうに見学できるのだろうか。駐車場もあるらしいのですが・・・あ、ありました。
画面からはみ出ました

確かに大きなケヤキだ
ひとりと一匹と
比べてみてね

樹齢1500年以上って
なんだ?

ここから沼に移動しました。駐車場は道沿いにあります。お隣の「普 光寺の鐘」、「六地蔵」などを見て、沼をぐるりと歩いてみました。鐘は出羽三山神社に次ぐ古さなんだそうです(画像がないけど)。
銀杏にはなにかとご縁があります
(左) 銀杏の木(ちょっと拾った)
(下)沼の向こうに「普光寺の鐘」
小さな公園です
だんだんお天気がよくなってきました。天童に戻ります。09時50分、天童駅横の駐車 場に車をとめました。1時間無料で、30分ごとに100円。天童駅ビルに入っている「天童市将棋資料館」(300円)を見学しました。将棋は古代イン ドの「チャトランガ」がもとだと言われているんだそうです。私は将棋をさしませんが、すごい駒数の将棋が江戸時代にはあったんですね。そしてやっ ぱり興味の中心は将棋の駒がどのようにできるかということでした。駒の原形を切りだすことから始まり、文字を書き(ここで完成するものもある)、文字を彫 り、墨を入れるという工程はどれもすばらしい技術でした。中でも私は将棋で用いられている書体と、それを書く様子に強く惹かれました(ここらへんはビデオ で見ました)。いやー、すごい、鮮やかなり。もっとゆっくり見たかったのですが、1時間半ほどで切り上げました。こういうの、見ているときりがない。おも しろすぎる。

な んとなく空が暗くなってきた感じがしました。天気予報によれば、これから雨、明日は気温が下がって雪になるらしい。「まあ大丈夫なんじゃないの?」と私。 「なんか心配だなあ」とつれあい。などと話しながら、気になっていた橋のところにあった駒で記念撮影です。雨がポツポツ。
駅のまわりにいくつも駐車場がある (左)駐車券
ここにも駒

(右)大きな駒

駅前にも駒が
たくさんあった

「玉」将です

天童駅周辺には食事をするところがみつからず、 コンビニで昼食を買い、「雨降ってきたね。どこ見た い?」ともぐもぐしながら考え、河北に戻って「紅花資料館」(400円)に行くことに決めました。14時10分着。駐車場にはほぼ同時に到着した車が一台 だけ。雨が降っていて、見学したくないほど寒い。

蔵 の中の展示を見ましたが、しんしんと寒い。説明に「見事な飴細工」というその飴細工がすべて溶けてしまっていて、申し訳なくも大笑い(なんとかしてくださ い)。ここの展示はちょっと古かったです。なおさら寒い。目を見張ったのが紅花で染めた織物、着物でした。紅花を育て、摘み、干し、濾しだし、いくつもの 工程を経 て紅ができます。高価なはずです。昔からの生産者はいなくなってしまったのですが、伝統的なやりかたでこの時代に紅花染を残したいと活動している人が紹介 さ れていました(職人さんってことでしょうか)。が、とにかく寒い。

湿気もあるので風が重くて冷たい 敷地内の「座敷蔵」
開放されていて
風の通り道になっていて
寒い、寒い

売店で紅花商品を見ましたが、例えば紅花茶な ど、どんな味か分からないし、値段も気軽に買えるような感じではありませんでした。買ったのはなぜかおしどりの「ミルクセーキ」(スー パーのほうが安かったね)。15時40分。

今 日の最終観光はどうなるんだ、この大雨の中。「格知学舎」というところの紅葉がきれいで夜間はライトアップされているとのこと。行ってみましょう。つれあ いはうんざりという顔(「鈴音の散歩もしなきゃいけないんだよ」「適当でいいじゃない」「だって紅葉を見たい」などなど)。

も う日はとっぷり暮れていて、雨の中不安でしたが、「じゃがらもがら」の駐車場を目指しました。結構山の中。16時20分着。車を降りると小さな標 識があり、指し示す道を歩いて行きました。両側は民家です。迷ってしまい、ちょうど犬の散歩の人に遭遇。今来た道を戻り小さな四辻からさらに細い道を 歩くと、到着。雨だからかライトアップはないし、標識は見えないし、かなり不親切。紅葉も見えないしなあ。

真っ暗(あはは) 「格知学舎」
なんでライトアップ
してないんだよー
寂しいじゃないかー

雨の日のべたべた感とこの季節の寒さをたっぷり 味わって17時。再び前日の「ゆぴあ」でお風 呂をもらい、宿泊場所の途中にあったうどん屋さんに立ち寄りました。私は冬の定番「ひっぱりうどん」(700円)なるものを注 文したのですが、食べ方が分からず、「納豆はどうやって食べるんですか?」「生卵はどうしたらいいんですか?」と質問の連続。お店の人は、私の質問の意味 が分からなかったのか(つまり、旅行者なわけだから、どのように食べたら一番おいしいのか、一般的な食べ方を知りたいわけでしょ?)、いささか淡々と しすぎる感じで「好きなように食べてください」と。そりゃそうでしょうけど。で、結局上手に食べられなくて、うどんは冷めるし、卵は生のままみたいな感じ で、 残った納豆がしょっぱいのなんの。[追記:後で知ったのですが、納豆も卵もぜんぶまぜまぜして、温かいうちにうどんをさっさと「ひっぱって」食べ、 納豆 は大量に器に残るので、それは最後にかっこめばいいらしいです。しょうゆはとりあえず初めは控えめにしておいたほうが無難だと思います]

さ て昨夜のリベンジです。道の駅「天童温泉」を探しました。再び迷いつつ、着いてみればなんということはない大通りに面しているではないですか。道の駅の例 の マークがついた看板の位置が悪いのか、敷地に入りこむ誘導ができていないのか(既存の施設を道の駅にする場合なんかはそういうことがよくある)、これじゃ 分かんないさ、という感想を持ちました。少なくとも私たちは分からなかった。着、22時30分。

私たちのような旅 行をしていると、旅の間は世の中の情報から断絶されます。

明 日の天気予報はとても大切だったので、お風呂をもらった「ゆぴあ」の人に聞いておきました。そこにあった新聞と仕入れた情報では「深夜から明朝にかけて 雪」という ことでしたので、「道の駅から山寺までの道と、山寺から山形自動車道までの道はどんなでしょうか」と。うちはスタッドレスをはいていないので、本格的な雪 になったら高速道路はおろか、下の道でも走行できません。「比較的大きな道で平坦なので大丈夫だと思います」とのこと。夜のラジオによれ ば、山形道の一部はチェーン規制で、朝行った関山付近も雪でシャーベット状だということで、少し背筋を寒くしました。

気温が低くなりませんように。おやすみなさい。

その4に続く)


2009年10月30日(金)〜11月03日(火)

ぐるり山形(2)

11月01日(日)
月が変わりました。06時に起きました。今日は鶴岡市から観光を始めます。

07時30分ごろ。つれあいが、「知り合いが、 近所に鶴岡天満宮があるってよく話していた」というので、行ってみると・・・とても地元っぽいところでして。小さな駐車場に車を押しこみました。お参りの 後、切り返しをして脱出し、「鶴岡カトリック教会天 主堂」へ。幼稚園が付設されていることもあって、なんとなく入りにくい感じ。「しつれーしまーす」と声をかけながら外観を見学。内部見学しないと意味がな かったかも、です(09時〜)。

小さいからつまらないというのではなくて
(左)「鶴岡天満宮」
期待値が高すぎた

(右)「鶴岡カトリック教会」
中世ロマネスク様式
なんだそうな
内部は重要文化財なんだそうな

08時30分、すぐ近くの公園の無料駐車場に車 をおき、「到道博物館」、「体寶館」、そして「庄内神社」へ。

背後の建物をご覧くださいませ 「到道博物館」
入り口
説明によれば
鹿鳴館風の
旧西田川郡役所や
旧鶴岡警察署庁舎が
移築されている
とのこと
やや紅葉している木々
「大 寶館」
朝はまだ晴れていた
後で見学予定(まだ閉まってる)
朱、白のコントラストがきれい
朝早くからみなさん菊祭の準備をしていました 「庄内神社」

ぐるっと境内を歩き
銀杏を拾った
大きかった
動物を見るとほっとする

(左)お堀の鳥たち
「おはようー」


(右)菊の品評会で
見事な菊がたくさん

天気が怪しくなってきた

丹精込めて作った菊。さぞや大変だろう

さきほど写真だけ撮った「体寶館」に戻りまし た。鈴音を外につないで見学しました。しば らくすると、すずが珍しくワンワン吠えています。「まったく、何をやっているのやら」と思っていたら、係の人がわざわざ来てくれて「わんちゃんの足がひも に絡んでますよ」と教えてくれました。見たらば、何をどうしたらそうなるんだけ、リードが足にぐるぐる巻きになっていました。痛くて鳴いていたらしいで す。やれやれ。館内を見ていると空がだんだん暗くなり風がでて、ぽつぽつ雨が降ってきました。もう少し、もう少しと時間が延び、係の人に「先ほどはありが とうござ いました」とお礼を言いつつ外に出たら、なんとどしゃぶり。すずはつながれたままずぶ濡れでした。ごめんね。

走って車に戻り、雨に濡れたからだを拭きながら、さてどこに行きま しょうか。昼食の前にお土産屋さんでも覗 きますか。11時15分、「庄内観光物産館」へ。昨日の酒田市立資料館といい、大寶館といい、この物産館といい、この土地の人たちの歓待ぶりに驚きまし た。あいさつがきちんとできる、お客さまに礼をつくす、接客の基本ですが、あんがいできないことです。物産館ではほとんどの食べ物が試食できるようになっ ていました。お客さんもたくさんのお土産を抱えてレジに並んでいました。私たちも気持ちよく買い物を楽しみました。そのひとつ、もちろんソフトです。すず ちゃん待っててね。
干し柿を背景に ラ・フランスソフト
(250円)

山形と言えば
さくらんぼ
りんご
ラ・フランス

どろんとしているけど 食べるときは口がハーッてなる 今回はもらいが多い気がする(その通り)
コーンのしっぽまで食べてね 雨に濡れても
ソフトは別
そう、私は犬だもの

人間は寒いよ
今回クリームは
ちょっぴりおまけ
今日もよろしかったですなー
このとき雨は少し小ぶりになっていた 「庄内観光物産館」
冷たい雨が降る
雨のわりには
店内は結構な人だった

少し早目でしたが、昼食のお店に向かいました。 「積善三昧庵」というところ。住宅街の一角にそのお店はありました。電気がついていなかったので不安になりましたが、どうやらお店を開けたばかりだったよ うです。本日のお客さま1号。

うまい!うまいよ! 「合い盛」なるもの
左が麦切り(細うどん)
右がそば
これがうまいのよ
「大」が800円

くわえて
赤カブの甘酢漬けが美味〜

おそばを待っていると、お店の女性が「柿はあり ますか」と聞くのです。意味が分からず、 私がもじもじしていると、つれあいがすかさず「いえ、ないです」と。すると、「これ庄内柿だから。どうぞ」とビニールいっぱいに入った柿をくださいまし た。「あ、ありがとうございます」(いただいてよかったのだろうか、いいのだいいのだ)。さぞや旅人丸出しの様子だったことでしょうね。ちょっと離れて 座っていた 常連さんにはあげなかったもの。ほんと、おごちそうさまです。

再 び、酒田方面に向かい、昨夜泊まった道の駅を通り、昨夜気になっていた赤カブをスーパーで買いました。そば屋さんのに触発されました。丈夫なビニール袋に こぶし大の巨大なカブが26個も入って300円くらいでした。家に戻ったら、初めての甘酢漬けに挑戦します。うまくできるかなあ。

車の中で、「山形の人は人あたりがいいね」とか「酒田は観光に力を入れているね」とか、いろいろ感想を言い合いました。向かうは「土門拳記念館」(420円)です。着、12時30分。
物産展で買ったどら焼 きを食べて、三時のおやつにしました。まだ昼過ぎだけどね。
体力保持には糖分も必要です 「だだちゃ生どら焼」
(157円)
冷凍→自然解凍

山形と言えば
だだちゃ豆でしょ

雨の中、駐車場からしばらく歩き、記念館の入り口へ。雨にもかかわらず、こちらもそれなりの入館者でした。1時間ほど見ると、からだが冷え切ってきまし た。うう、さぶいさぶい。

今 日は後せいぜい1ヶ所ですが、行きたいところ+天童への途中にあるところ+すずの散歩ができるところ=「出羽三山の羽黒山神社三神合祭殿」と私が騒ぎま す。つれあいは、この寒いのにもううんざりという顔。だって、いいじゃん、滝もあるらしいし。だんだん暗くなるのに行くの?もちろん!

出羽三山あたりをゆっくり見ようとすると半日くらいはかかりそうです。時間がないので、まずは「五重の塔」を見に行きました。五重の塔は雨の中、一層重厚 なたたずまいでした。圧倒されるほどの重々しさ。
おお、こんなところに滝が、という感じ ずっしりと存在が重かった さっさと行ってしまうひとりと一匹
  (左)須賀の滝        (中)五重塔       (右)祓川にかかる橋

本来ならここから杉並木を延々と登ってゆくので すが、今回は車で羽黒山有料道路(400円)を使って近道をしました。背に腹はかえられぬ。でも、400円分の道路とは思えませんでした。無料でもみんな 参道の石段を登ると思うんだけどな。

この画像を何枚も撮った。暗くてうまく撮れない

釣鐘

雨で寒くて
つれあいのご機嫌が
ななめだったので
画 像を撮ったのが
この程度とは
悲しや

16時40分。↑そんなふうで、「羽黒 山神社三神合祭殿」を見たのか見れなかったのか記憶がないのです。画像が残っていないということは、辿りつかなかったのかなあ。こういう急ぎの観光はやっ ぱりよくないですね。誰かさんがせかすからさあ。確かに、雨は続き、だんだん暗くなってきました。

雨 の日は疲労の感じが少し違います。特に気温が低い日の雨は寒いので無口になっていきます。19時40分、「天童最上川温泉ゆぴあ」に到着しました。ここは 以前山形に寄ったときに入ったお風呂です。なつかしいなあ。あんずとつばめが一緒でした。付設のレストランでそば・うどんのセットを食べ(750円、うー ん、まあまあかな。つれあいに言わせると「そばのほうがよかった」)、道の駅「天童温泉」を探しましたが全然分かりません。ナビに入れてもうまく誘導して くれないし、細い道に入ると不安になるし、雨の日 の夜は最悪だー。理由は次の日に明らかになったのであった(大した理由ではなかったけど)。

あきらめて、道の駅「河北(か ほく)」に(22時)。雨、寒い、おなかすいた、迷った、疲れた。でも旅は続く。就寝。

(その3に続く)


2009年10月30日(金)〜11月03日(火)

ぐるり山形(1)

山形には寄ったことがありますが、今回はちゃん とした旅行です。

10月30日(金)、鈴音にかまれた後(ふざけ てぜんぜん言うことを聞かない悪い子だったので、「だめだよね」と鼻先に手を出したら、怖がって歯をカツカツして、私の手に 当たった。どうせ私は怖いよーだ。指の皮がはがれたじゃないか)、前回の旅行と同じく、まずはスーパーに寄りました。前日に買い物をして用意するよ り、夕方に出発できるならこのほうがよい。なんでこんな簡単なことに気付かなかったんだろう。

18時すぎ、浦和ICから東北道へ。夕食は蓮沼 PAの外のお店でかき揚げ丼(700円)を食べましたが、これははずれですね。土地柄もあるんでしょうけど、「しょうゆ漬け」はつらい。それだけじゃない けど。

村田JCTから山形自動車道に入り、22時50 分、寒河江PA着。真夜中に高速を出て道の駅「にしかわ」(5km)か「とざわ」(50km)で泊まる計画もありましたが、珍しく私の体力が続かずここを 宿泊場所に。うう、寒い、気温は10度以下。おやすみなさい。

10月31日(土)
夜、 早目に寝たので、05時30分には起床。西川ICから下りて走ります。ときどきこういうことが(まだ)起きるんですが、ルートを誤ったらしいんですよね、 計画そのものの。西川から北上するには難ありということが地図だけでは分からない。峠道に入り、それも路面はとんでもない穴ぼこで、「肘折温泉」を抜け、 ようやく最上峡へ到着するのに約1時間。やっぱり天童を抜けるルートが正解だったかなあ。

と、ここで恐ろしいことに気づくわけです。もし 昨夜、いつも通りの感じで「ええい、たかだか50km」と「とざわ」まで走っていたら一体どんなことになっていたのだろう。あのでこぼこ道を真夜中に走っ たなんて、想像しただけで疲労感が・・・。

「白糸の滝ドライブイン」着は08時30分。滝 や「仙人堂」を直接見るには船に乗るんだそうで、遠くから眺めます。紅葉はちょっとぼんやり気味。

ふもとに赤い鳥居が見える
「白糸の滝」
遠いので
ちょろちょろとしか
見えませんが
結構大きな滝

朝早いので、観光客もいなければ、ドライブイン もようやく準備を始めたふうでした。昔ながらのお店で、いろいろ食べ物もあったようですが、やっぱり目にとめたのはソフト。朝っぱらから震えながらソフト を食べるのは私たちくらいですね。

色は真っ白ではなかった だだちゃまめソフト
(350円)
うん、豆の味がする
寒いので、つれあいはポケットに手を突っ込んでいる 寒いのは風が吹いているからっていうのもある 今回の「クリーム割合」はこれくらい
 うち の子(大型犬)に、寒いとか冷たいとか、関係ない。うまい、あるのみ
こういうときに口の中の斑が見える 風、強し もうございません

ドライブインで、犬連れの母娘と話がはずみまし た。酒田から買い物に来たとのことで、「これから酒田方面に行くんですよ」と伝えました。もちろん、直接酒田に向かわないところが私流。途中、平田地区へ 東に折れ、「十二滝」を見学しました。09時50分到着。

勝手についてくるんだよね 犬って こういうのをつけるのが好き
っていうか
長毛種には
ありがちな悪夢

種としては
移動の手段だけど

私が画像係なので、いつも遅れて歩くことになり ます。先に歩くと鈴音がつれあいを引っ張って危ないし。

下りるということは滝を見上げるということ どうだ、この滝
自然の成り立ちは美しい (左 上)「十二滝」への道

(右上)滝つぼあたり
「なーんだこんなもんか」・・・が

(左下)落ち葉がいっぱいの水辺
自然の水飲み場
この滝は近くからもよし、離れてもよし

「十二滝」上部
上から眺めれば
滝がさらに上から
始まっているのが
分かる

なるほど結構
縦長の滝なんだ

なにやら階段を発見。私だけ行ってみました。

命名したのは誰だろう (左)説明の看板
ひとつひとつの流れに
名前がついている
ぜんぶで12ってこと

(右)実際の滝
結構写実的に
描かれている
ではないかと感心
山肌を走るように見える滝
鈴音と記念写真を撮りたかった こんな立派な看板がある
右手背後に滝
両側に壁がない階段はきらい (左)上に書いた「階段」
とはこれのこと
すずは怖くて登れない

(右)赤いつり橋を
渡って帰る
これくらいの橋ならなんとか大丈夫

11時半ごろだったでしょうか。酒田市に入り、 「山居倉庫」に到着しました。犬は敷地内禁止だそうです。残念だ〜。すずをおいてぐるりと散策しました。

土地によってしめ縄は違う (左)山居倉庫敷地内の
「三居稲荷神社」
おもしろい形のしめ縄

(右)ありがちの1枚だけど
山居倉庫といったら
裏側のこの場所
確かに趣がある
あら、すてき
犬連れが入りたくなる場所ですが
獅子頭が目印
(上) 無料の貸し自転車

(左)棒の向こうは犬禁止

もう11月になるとはいえそれなりに気温が高 かったので、「ミュージアム華の館」(人形師、辻村寿三郎の作品があるので見たかった)や、少し離れたところにある旧鐙屋の見学は止めて、酒田湾に面した 「海洋センター」に行ってみました。

駐 車場は広々としていたので、建物沿いの邪魔にならない日陰に車をとめました。見れば、他にも犬入りの車あり。考えることはひとつだなあ。海洋センターは、 酒田港の歴史や海にまつわる展示がありました。無料ということもあってか、ずいぶん古いタイプの資料館といったところ。押すとランプがつくような模型が あって、壊れていたり、球切れだったり。あまりにタイムリーだったのが、海外から持ち込まれる麻薬類の説明でした。ここのところの報道で「覚せい剤 0.02g」が今ひとつピンとこなかったのですが、実物を見ると、なるほど、結構それなりの粉なんだなあと分かります。MDMAも初めて見た。

海洋センターの隣の建物の1階は土産店(ここで お買い得、巨大ラ・フランスを買った)で、2階はレストランでした。たいそうな人気で、行列ができていたので今回はあきらめました。腹減ったぞ、12時50分。しょうがないからコンビニへ。

弁 当をぱくつきながら、「で、次どこに行く?」と、「そうだね、もう13時過ぎだし、せいぜいあと2か所、滝も見るんでしょ」とつれあい。では「酒田市立資 料館」(100円)へ。ここも小さなところですが、酒田の歴史を知るのにはちょうどよい場所。「(小)鵜飼船」のことを学ぶ。企画展の「酒田の城とその時 代展」は09月の旅で書いたごとしの理解力なので、うーん、何が何だかよく分かりませんでした。

次 なる目的地は特に私が行きたいと言ったところです。即身仏を奉る「海向寺」です。道沿いに人がわらわらとあふれていて、後から映画『おくりびと』のロケ地 なのだということに気付きました。みなさん次々にシャッター(じゃない、ボタン)を切っていました。私の心境とはずいぶん違うなあ。その向かいの坂道を 10秒ほど登ると到着です。14時40分。

即身仏をご存じない方に少し説明を。木の実を食 べながら断食(「木食修行(も くじき)」)をし、そ の後地中の棺の中で経を読み続けます(「土中入定(ど ちゅうにゅうじょう)」)。 経とともに鈴を鳴らすのですが、その音が聞こえなくなれば、仏さま(亡くなっている)になっているというものです。段階を踏んで、自らミイラになるとも言 えます。

400円払ってしばらく順番を待ちました。中に 入ります。2体の即身仏の前でお話を聞きます。私は震えそうでした。もちろん怖くてではありませんよ。私の深くて 暗いところで静かに波打つものがあるのです。ちょうど前月に即身仏の衣替えをしたそうで(12年に一度)、その衣が入ったお守りをひとつ買いました。お香 も買ったのですが、四国からのものだそうです。「05月に行ったんですよ」と話してみたり。

扉一枚で別世界へ

(左)後ろの扉から
中に入る

(右)お堂の前
すっきり晴れた
風の強い日だった

またいつか訪れたい
そのときは
どんな気持ちで
仏さまを見るのだろうか

こちらへもお参りを

15時20分。微妙な時間になってきました。日 和山公園が目の前ですが、滝の場所まで移動しないと日が暮れてしまいそうです。急ぎましょう。「玉簾の滝」の駐車場、16時10分着。

ぽつぽつと観光客もいた
↑ 滝まで歩く。ほんのり紅葉
ちっちゃな滝に写っているけど
高さ65m、水量もあり、よかった→
冬には凍ってきれいらしい
南天じゃないし・・・

つれあいが
「撮っといて」と
ときどき言うんだけど

つまり、「この実はなあに」の意

で、なあに?
植物名ってなかなか探せない

16時45分。だんだん暗くなってきました。 夕暮れ時です。

夕食に何を食べっかなあと、見慣れた回転寿司屋 さんに入りました。私たちの旅はグルメ旅ではないので、こんなのでも贅沢なほうです。

19時すぎ、つれあいが口内炎をがまんできなく なり、近くのスーパーの薬局で薬を買いました。つれあいは1年に何度か、それもたいてい旅行に出るよという数日 前から口内炎に悩まされます。タコの吸盤のようなのが1個、隣に1個、それがつながって巨大なクレーターができるときもあります。あれだけ旅行前に薬を 買っておこうって言ったのに。

19時30分、道の駅「庄内みかわ」と同じ敷地 にある「なの花温泉田田(でんでん)」にてお風呂をもらいました。400円。泥のお湯がありまし た。いつも通り、約1時間ほど楽しみました。その後夜だったからか、敷地全体が広かったからか、隣接している道の駅が分からずにぐるぐる迷いました。

22時、就寝。

(その2に続く)

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