つばめは、バーニーズ、メス、治療開始時7才9ヶ月、体重36キロ
腫瘍のためか肝臓の数値が高くなっていて、不整脈(心房細動)あり
そのため、肝臓の薬と心臓の薬を飲ませた「日付」から「日誌」(月ごと)に飛べます。
抗がん剤治療薬
きいろ ・・・病院に預けて点滴をします ・・・家で飲ませます その他の薬 ・・・家で飲ませます
日付 週 薬剤名 種類 量と飲ませ方 副作用 2006年02月27日 第1週 ビンクリスチン 植物アルカロイド なし (体重:36.5キロ) L-アスパラキナーゼ バクテリア酵素 なし プレドニン ステロイド剤 6.5錠、朝ごはんと一緒 水を飲む アルサルミン 胃薬 3錠、朝、夕ごはん前30分 S-アデノジルメチオニン
(商品名:プロヘパゾン)肝臓の薬 3錠、夕ごはんと一緒 2006年03月06日 第2週 サイクロフォスファマイド アルキル化剤 なし (体重:35.5キロ) プレドニン ステロイド剤 4錠、朝ごはんと一緒 水を飲む アルサルミン 胃薬 3錠、朝、夕ごはん前30分 S-アデノジルメチオニン 肝臓の薬 3錠、夕ごはんと一緒 2006年03月13日 第3週 ドキソルビシンは中止 (体重:34.5キロ) ビンクリスチン 植物アルカロイド なし プレドニン ステロイド剤 2錠、朝ごはんと一緒 水を飲む アルサルミン 胃薬 3錠、朝、夕ごはん前30分 S-アデノジルメチオニン 肝臓の薬 3錠、夕ごはんと一緒 2006年03月20日 第4週 サイクロフォスファマイド アルキル化剤 なし (体重:35.3キロ) プレドニン ステロイド剤 (1日おき)2錠、朝ごはんと一緒 アルサルミン 胃薬 (1日おき)3錠、朝、夕ごはん前30分 S-アデノジルメチオニン 肝臓の薬 3錠、夕ごはんと一緒 塩酸エホニジピン
(商品名:ランデル)」心臓の薬 3日間飲ませて中止 血圧低下 2006年03月27日 第5週 ビンクリスチン 植物アルカロイド 5週目なし (体重:36.3キロ) プレドニン ステロイド剤 1日分のみ、2錠、朝ごはんと一緒 アルサルミン 胃薬 1日分のみ、3錠、朝、夕ごはん前30分 S-アデノジルメチオニン 肝臓の薬 3錠、夕ごはん前30分 ジギタリス
(商品名:ジゴシン)心臓の薬 1.5錠、朝ごはんと一緒(28日以降) 2006年04月05日 病院へ 6週目:食欲不振 (体重:36.5キロ) 貧血、荒い息 2006年04月07日 病院へ相談 ジギタリス 心臓の薬 中止 倦怠感など 初期治療終了 2週間おき 2006年04月10日 治療変更 ロムスチン 経口薬、カプセル、病院で飲ませる 臨床的には骨髄抑制 2006年04月27日、死亡 ー ー ー ー ー
日本獣医畜産大学(日獣)の
悪性リンパ腫のプロトコル(治療計画)日本獣医畜産大学(日獣)で採用しているプロトコルを紹介します。「ウィスコンシン」と言われたのですが、どうやら「UW-MADISON化学療法」(ウィスコンシン大学-マジソン)というものらしく、かかりつけの病院でもらったもの(↓)と「同じプロトコル」のようです。でも、実際使われる薬剤の組み合わせや期間などが異なっています。
まず基本のプロトコルがあって、それを部分的に変更したものがたくさんあるのだと思います。薬剤もそう、治療期間もそうだと思います。とりあえず、プロトコルの成り立ちを知る必要はないのでそこには触れません。
ここでは、用語については日獣でもらったものを少しだけ分かりやすくして書いています。一部省略もあり。
プロトコル
きいろ ・・・病院に預けて点滴をします みどり ・・・家で飲ませます
週 薬剤名 商品名 種類 投与量 投与法 第1週 ビンクリスチン オンコビン 植物アルカロイド 0.7mg/m2 静脈注射 L-アスパラキナーゼ ロイナーゼ バクテリア酵素 400IU/kg 皮下注射 プレドニン ステロイド剤 30mg/m2
初回は20mg/m2を皮下注射経口、1日1回 アルサルミン 胃薬 30mg/kg 経口、1日2回 第2週 サイクロフォスファマイド エンドキサン アルキル化剤 200mg/m2 静脈注射 プレドニン ステロイド剤 20mg/m2 経口、1日1回
または1日おきアルサルミン 胃薬 30mg/kg 経口、1日2回 第3週 ドキソルビシン アドリアマイシン 抗腫瘍抗生物質 体重10kg以上:30mg/m2
体重10kg未満:1mg/kg静脈注射:生食で希釈し、
30分かけて微滴により投与プレドニン ステロイド剤 10mg/m2 経口、1日1回
または1日おきアルサルミン 胃薬 30mg/kg 経口、1日2回 第4週 ビンクリスチン オンコビン 植物アルカロイド 0.7mg/m2 静脈注射 第5週 サイクロフォスファマイド エンドキサン アルキル化剤 200mg/m2 静脈注射 第6週 ドキソルビシン アドリアマイシン 抗腫瘍抗生物質 体重10kg以上:30mg/m2
体重10kg未満:1mg/kg静脈注射:生食で希釈し、
30分かけて微滴により投与第8週 ビンクリスチン オンコビン 植物アルカロイド 0.7mg/m2 静脈注射 第10週 サイクロフォスファマイド エンドキサン アルキル化剤 200mg/m2 静脈注射 第12週 ビンクリスチン オンコビン 植物アルカロイド 0.7mg/m2 静脈注射 第14週 メトトレキセート メソトレキセート 代謝拮抗剤 0.5mg/kg 静脈注射
第16週〜58週までは
第60週〜84週までは
第86週〜110週までは第8週〜14週 までの薬剤を2週毎に投与
までの薬剤を3週毎に投与
までの薬剤を4週毎に投与
副作用
薬剤名 副作用 留意事項 ビンクリスチン 軽度の白血球減少
抹消神経毒性(イレウス、便秘、嘔吐)血管外漏出で壊死 L-アスパラキナーゼ アナフィラキシーショック
免疫抑制
肝毒性
急性膵炎15分前にハイスタミン(0.2mg/kg)の前投与
膵炎の病歴を持つ動物には禁忌サイクロフォスファマイド 無菌性出血性膀胱炎
白血球減少
胃腸障害(まれ)腎機能障害が存在するときは慎重に投与
投与後は水分を十分採らせる、また尿を我慢させないことを指示することドキソルビシン 白血球減少(重度)
心毒性
胃腸障害(出血性大腸炎)
腎毒性
脱毛血管外漏出で壊死(重度)
ドキソルビシン;累積投与量180mg/m2
要FSチェック(*FS・・・心臓の収縮率)メトトレキセート 肝毒性
白血球減少
腎、胃腸障害腎機能障害が存在する時は慎重に投与 ー ー ー ー ー
かかりつけの動物病院でもらった
悪性リンパ腫のプロトコル(治療計画)かかりつけの動物病院でもらったプロトコルを紹介します。「UW−MADISONプロトコール」(Gareet LD, JVIM, 2002)と書いてあります。とても簡易なものなので、日獣のプロトコルと比較してみてください。こちらも用語については少しだけ分かりやすく書き直してみました。
UW-MADISONプロトコール
週 薬剤名 投与量 投与法 週 薬剤名 投与量 投与法 第1週 L-アスパラギナーゼ 400IU/kg 筋肉注射 第9週 ドキソルビシン 30mg/m2 静脈注射 ビンクリスチン 0.7mg/m2 静脈注射 第10週 - - 血液検査 - - - - - - - - - - プレドニゾン 2mg/kg 経口、1日1回 第11週 ビンクリスチン 0.7mg/m2 静脈注射 第2週 サイクロフォスファマイド 250mg/m2 静脈注射 第13週 サイクロフォスファマイド 250mg/m2 静脈注射 プレドニゾン 1.5mg/kg 経口、1日1回 第15週 ビンクリスチン 0.7mg/m2 静脈注射 第3週 ビンクリスチン 0.7mg/m2 静脈注射 第17週 ドキソルビシン 30mg/m2 静脈注射 プレドニゾン 1.0mg/kg 経口、1日1回 第18週 - - 血液検査 - - - - - - - - - - 第4週 ドキソルビシン 30mg/ml> - - - - - - - - 第23週 ビンクリスチン 0.7mg/m2 静脈注射 第6週 ビンクリスチン 0.7mg/m2 静脈注射 第25週 ドキソルビシン 30mg/m2 静脈注射 第7週 サイクロフォスファマイド 250mg/m2 静脈注射 第26週 - - 血液検査 - - - - - - - - - - 第8週 ビンクリスチン 0.7mg/m2 静脈注射
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