酒田・鶴岡
(2009年5月)

第一日目:

  ANAの7時15分発庄内空港行きに乗り、酒田へ。
 ギリギリに飛行機に乗り込んだのですが、私たちの通路側の座席におばあさんが座っていました。
 間違えたフリをしていましたが、わざとなのは見え見えです。こういう女性よくいますよね。
 飛行機に乗っていたのは、約30分。酒田は近いですね。

 飛行場からレンタカーを借り、この旅行のメインの土門拳記念館へ向かいます。
 ナビがあるので、迷わずに行けて、便利な世の中になりました。
 以前行った時は、冬で大雪で、入り口がどこにあるのかわからないほど、雪が積もっていました。
 雪がないと印象も違い、普通のよくある近代的な建物でした。
 東京では桜は終わっていますが、酒田では八重桜が満開です。

         

          


 9時に開館なのですが、開館と同時に思ったよりも多くの人が入っています。それだけ土門は人気があるんですね。
 展示は「日本の美とかたち」、「山王祭りと酒田の風物詩」と石元泰博の「シカゴ、シカゴ」でした。
 「シカゴ、シカゴ」には1950年代のシカゴの情景があり、このころのアメリカ人の生活をかいま見れました。
 つららがびっしりと写った写真があり、シカゴの冬の過酷さを思いました。
 「日本の美とかたち」では、仏像の手の形の美しさを再認識しました。
 私の好きな仏像や室生寺の写真がなかったのが、ちょっと残念でした
 記念館の周りには池があり、子ども達が遊んでいました。
 前回見た白鳥がいました。もちろん同じ白鳥ではないのでしょうが。つーっと湖の上を泳いできて、子ども達のところまで来てくれました。
 

      

 前回は雪を掻き分けながら行った山居倉庫に、また行ってみました。JRの吉永小百合の写真にも使われていたところです。
 大きなケヤキの木には意味があったんですね。ケヤキは西側に植えられています。そう、西日が当たらないようになっているんです。
 その上、屋根も二重になっていて、倉庫の中が暑くなりすぎないように考えられているのです。
 

      


    


 次に行ったのが本間家旧本邸と旧鐙屋です。
 本間家は武家屋敷です。写真が駄目なので、松が立派な玄関を写してみました。
 旧鐙屋は廻船問屋だったそうで、写真を撮ってもよかったので、屏風や着物、庭や石ののっている屋根(杉皮葺石置屋根)が写せました。


      


           


           


 お腹が空いたので、台湾に行った時にANAの雑誌で見た「欅」というフランス料理のレストランに行ってみることにしました。
 産業会館の中にあるので行ってみると、なんと予約で満席だそうです。
 地方だからと言って安心してはいけませんね。地方だからこそ、いいレストランが少なく、予約が必要なようです。
 ガイドブックに載っていた「すしまる」という寿司屋に行ってみました。
 たいした寿司屋ではないのに、次から次へとお客が来て、満席だから30分ぐらい待ってくださいと、来たお客さんにいうほどです。
 たまたま私たちが行った時は、カウンター席が空いていたので、入れたのです。
 1800円ぐらいの寿司を頼んだのですが・・・。同じ値段の職場の近くの宅配寿司屋の方がネタがよいようです。
 地方は競争が少ないから、こんなんでもお客が来るんでしょうかね。ちょっとガッカリしました。
 次に行った相馬楼の近くに懐石料理屋があったので、そこでもよかったかも。
 
 「舞娘茶屋 雛倉畫廊 相馬楼」は、江戸時代から、酒田を代表する料亭だったそうです。
 しばらく廃墟になっていたのを平田牧場の社長が買い取り、改修して公開するようになったそうです。
 小さな竹下夢二美術館がありました。
 14時から舞娘演舞を見ました。15分、3曲踊ります。横浜のイベントにベテランは行っているので、今回は舞娘1年目が踊りました。
 ここも吉永小百合さんのポスターで有名です。
 

    


 朝早く起きたので、そろそろ疲れが出てきました。
 宿は3月に探したのに、ここしか空いていなかったというところです。
 湯野浜温泉の「亀や」。8畳のたたみと4畳ぐらいの板の間のついた部屋です。
 入り口が豪華ですが、部屋は普通。従業員は・・・。
 温泉は私好みの無色透明のお肌にいいお湯です。
 夕日で有名だそうですが、天気がよくなくて、夕日は拝めませんでした。
 期待した食事もそんなによくなくて、残念でした。
 (写真の左2皿は夕食のメイン料理、「桜鱒素焼き」と「平田牧場三元豚とグリンピースの煮込み」。右端が朝食です。)
 寝ようとすると、寝床が固すぎ、枕は高すぎ。今時座布団も宿に置いてないのですね。
 仕方ないので、バスタオル(これも1枚しかない)とジーパンを使い、枕にしたのですが、寝づらくて・・・。


      

      


第二日目:

  宿を出て、前にある浜で少しのんびりとしてから、クラゲで有名な「加茂水族館」へ行くことにしました。
 なんと途中から渋滞に巻き込まれました。
 こんな所でなんでだろうと考えたのですが、ひょっとして水族館に行こうとしている人が多いとか・・・?
 急遽行き先を変え、鶴岡市内に行くことにしました。
 しばらくすると、五重塔が見えました。こんなところに五重塔があるんだと思っていると、結構人がいます。
 行ってみることにしました。
 そのお寺は「善寶寺」といいます。
 正式名称が「龍澤山 善寶寺」。そう龍神様を祀っているのです。昔、人面魚で有名になったお寺です。
 龍神様と言っても、二人いて、「龍道大龍王」と「戒道大龍女」の両龍王尊だそうです。
 海運業の人がよく来るそうです。
 私が見た五重塔は「魚鱗一切ノ供養塔」というんだそうです。
 他に「五百羅漢堂」がありました。
 装飾が見事で、魚や天女など、いろいろと彫ってあります。
 ここは三大祈祷寺のひとつなのだそうです。その言葉通り12時の祈祷にはたくさんの人がいました。
 

      


      


 ちょっと寄り道をしてから、鶴岡に着きました。市役所の駐車場に車を止め、鶴岡公園の隣にある庄内藩校「致道館」に行ってみました。
 建物のうち孔子を祀った聖廟と講堂、御入間が残されています。


       

 「致道館」から歩いて鶴岡カトリック教会天主堂に行きました。
 黒い聖母マリア様が有名ですが、ステンドグラスがとっても綺麗です。
 

          


        


 教会から1分ぐらいで旧風間家住居丙申堂があります。とても大きな趣のある住居です。
 屋根が石置屋根です。ここで映画の『蝉しぐれ』が撮影されたそうです。


      


 丙申堂の裏に風間家旧別邸無量光苑釈迦堂があります。
 庭が綺麗なところです。入り口にシャクナゲが咲いていました。庭には5月の下旬には真っ白なツツジが咲くそうです。

    


 お腹が空いてしょうがないのですが、鶴岡公園付近には食事するところが見あたりません。
 2時過ぎまで我慢して、これもガイドブックに載っていた「寝覚屋半兵ェ」という麦切りのお店に行ってみました。
 なんとこのお店は、最初に行った善寶寺の近くだったのです。
 お蕎麦を2人前、麦切りを1人前頼みました。お蕎麦が長方形のお盆のようなものに盛られてきます。
 麦切りって何?と思って食べるてみると、普通のうどんのようです。
 調べてみると、家庭で作った生麺を麦切りといい、乾麺をうどんといっていたようです。
 麦切りと思って食べれば麦切り、うどんだと思って食べればうどんという人もいて、今は違いがあまりないのかもしれませんね。
 ここのお店も混んでいました。


 


 飛行機の時刻まで少し時間があります。
 とりあえず、鶴岡駅まで行ってみることにしました。
 駅前のビルは閉鎖されています。地方の駅前は、私の故郷の町と同様にどこも寂れているんですね。
 そうそうに引き上げ、飛行場に行くことにしました。
 飛行場には平田牧場のレストランがありす。お蕎麦と麦切りでお腹がそんなにすいていないのですが、そこは食いしん坊。
 ついついトンカツを頼んでしまいました。
 柔らかくて、あっさりとした食感です。
 東京にもレストランがあるようなので、今度はお腹の空いた状態で行ってみようと思います。

 6時の最終便で東京に戻りました。
 一泊二日の旅でしたが、飛行機を使うと充分な行程でした。