原発性アルドステロン症(PA)



【2016年以前】

2005年の頚椎症の手術で入院した時に血圧が高いので循環器内科にかかってみてはと言われました。
退院後しばらく血圧を測ってみましたがそれほど高くなく、入院中のストレスから高かったのではと思い病院には行きませんでした。
手術の前後ぐらいから体調が悪く、体がだるい状態が続いていました。

5、6年ぐらい前から健康診断時の血圧が高くなり、上150~160、下90~100ぐらいで、たまたま健康診断の時だけ高いのだと思っていました。
というのも、2か月ごとに通っている漢方医の診察時に測ると上120~140、下70~90ぐらいで、少し高いが薬をのむまでもないと言われていたからです。



【2016年9月上旬】

仕事の都合で健康診断書が必要になり、2月に胸のX線を撮っていた呼吸器内科の医師の所に行きました。
機械の血圧計で測ると170/120ぐらいの血圧。2回目も下がりませんでした。
これでは健康診断書に書けないと医師が手動の血圧計で測ってくれました。
異常に高い値がでたので医師が驚き、何回か測りましたが、上の血圧が160だったり180だったりと変動するので、
「二次性高血圧かもしれない。循環器内科にかかった方がいい」とアドバイスされました。

医師のアドバイスに従い、一週間後の循環器内科の予約をとることにしました。
看護師さんには「大丈夫ですか」と心配されつつ血圧手帳を渡され、毎日朝晩の2回、血圧を測るように指示されました。




2016年9月中旬  初診・血液検査

循環器内科にいく。

30代ぐらいの女性医師は診察に来た理由を聞いた後、血圧手帳を見てから、「あなたはⅡ度高血圧の上の方です」と言いました。
そして、高血圧についての冊子を開き、絵を指しながら、味の濃い料理が好きではないか、ラーメンなどの汁は全部飲んでいないか、
味噌汁は一日2杯以上飲んでいないかなどと聞いてきます。
私はすべてに「いいえ」と答えました。
医師は「そうですか」とおざなりに言い、その後、「とりあえず血圧が高いようなので、薬を飲んでもらいます。あなたにはこの量でも少ないと思われるので、
次回に薬の量を増やします。後5キロ痩せるようにしてください。なかなか痩せられないなら、栄養指導を受けてください」と言いました。

アムロジンOD錠5㎎が処方され、副作用があるのでグレープフルーツは食べないようにとのこと。

診察の後、30分仰向けに寝て安静にしてから血液を何本か採取しました。



【2016年9月下旬   血液検査結果

一週間ぐらい経ってから血液検査の結果を聞きに行きました。

医師は血圧手帳を見て、「薬を飲んでも血圧が140~150/90ぐらいなので、薬を増やします」と言いました。
聴診器をあて、「心臓は大丈夫そうですね。では、処方箋を出します」。
血液検査の結果はどうなったのかと思っていたら、診察の最後にやっと血液検査の結果をパソコン上に出し、見始めました。
それから、計算機で計算をし始め、「原発性アルドステロン症の疑いがあり、ここでは詳しい検査ができないので大学病院を紹介します。
どこがいいですか」と急に言うので、「どこがいいですか」と聞き返すと、「何処も同じです」と言われました。
とりあえず、この病院の患者をよく紹介しているという大学病院を紹介してもらうことにしました。

紹介状を待っている間に調べてみると、その大学病院はその日のうちに診察をしてもらえるようなので、その日のうちに行くことにしました。

後から考えると、どの病院がいいか調べてから行動すればよかったと思います。
この時は医師の「どこでも一緒」という言葉を信用し、仕事が変わったばかりでなかなか休めないので、近くの大学病院にしたのです。

大学病院の内分泌科受付で紹介状を渡し、待つこと30分ぐらいで医師と会えました。
研修医らしき若い男性医師(A医師)が病院からの検査結果を見て計算し、「アルドステロンが200以上でアルドステロン・レニン比が600以上なので
アルドステロン症の疑いがあるのは間違いないでしょう。
これから検査入院をして詳しく調べ確定しましょう。確定後、カテーテルでどちらの副腎からアルドステロンが過剰にでているかを調べ、片側なら
腹腔鏡下手術で副腎を取ります。
両側なら投薬になります。いつ検査入院するのか次回までに考えてきてください」とのこと。
診察するわけでもなく、話だけでこの日は終わりました。

後日、血液検査をすることになりました。

朝食を食べずに病院に行き、20分間座位で安静にしてから血液を採りました。


    アルドステロン・レニン比 > 200   
    血漿アルドステロン濃度 > 120~150pg/ml   でアルドステロン症の疑いあり。


      *アルドステロンは副腎皮質の球状帯から分泌されるホルモンでレニンは腎臓から分泌される酵素
          
 
  
【2016年10月】

2度目の血液検査でもアルドステロン・レニン比が300以上、アルドステロンも200以上なので、病気を確定するために検査入院が必要だと言われました。
病棟は空いているらしく、来週にでも入院できるような感じでしたが、心の準備ができていないのと、仕事の都合で11月に検査入院をすることにしました。

この日に腹部CTを撮りました。
空いているらしく、待たずに撮れました。

大学病院は2時間ぐらい待つのが当たり前と思っていたのですが、この大学病院はあまり待ちません。待たないのはありがたいのですが、ちょっと心配になりました。

ネットで原発性アルドステロン症について調べてみました。
東北大学と横浜労災病院が老舗のようですが、自宅からは遠いです。
これらの病院は検査入院するのも3か月以上待たなければならないようですし、検査入院期間も長いです。
色々なことを考え、3月までにけりをつけたいし、家からも近いので、今行っている病院で検査をしてもらうことにしましたが、後で後悔することになりました。



【2016年11月上旬  4日間の検査入院

【一日目】

10時入院なので9時半ごろ受付へ行きました。結構人が多くて、30分ぐらい待たなければなりませんでした。

病棟に入ってから看護師さんが血圧と体温を測り、助手さんに体重と身長を測られ、病棟の説明を受け、研修医らしい男女3名と40代ぐらいの主治医の男性医師が挨拶に来ました。

その後、女性の医師に聴診器をあてられ、家族歴や医療歴などを話しました。
薬剤師さんには飲んでいる薬について話しました。

暇だけど、いつ誰が来るかわからないので、気を抜けない一日でした。

食事は常食でご飯が180gで600カロリーちょっと。ご飯の量が多く胃の具合が悪いので、半分ぐらいしか食べられませんでした。
シャワーは看護師さんが予約をしてくれると言ったのを忘れたらしく、浴びれませんでした。
病棟が暑く汗がでるので、シャワーを浴びたかったのですが・・・。明日は自分で予約しますわ。

夜11時に採血あり。

病室は4人部屋でしたが、2人しか入っていなくてラッキーと思っていたら、隣の方のいびきがうるさくてなかなか眠れませんでした。



【二日目】  カプトプリル負荷試験

飲食禁止。朝の薬は昼に飲みます。
トイレに行き、洗顔し、8時半からベットで安静にしていました。

9時・・・採血
    粉になったカプトプリルを内服。
    ベッドに横たわり安静にしています。
10時・・・採血
10時半・・・採血

カプトプリルはレニンを活性化させる薬で、健常な人が飲むとレニン値が上がり、アルドステロン症の人のレニン値は上がらないそうです。
寝ているだけでいいので、楽な検査でした。    

午後は暇なので、シャワーを浴び、のんびり読書をして過ごしました。

病室の隣の方は白内障手術をしたようです。夕食の時に隣の方とお話をしました。なんと彼女も緑内障で同じ眼科にかかっていました。
自宅にいると母親の介護があるので、入院して手術をしたそうです。

夜に女性医師が点滴用のルート確保のために来ました。
左腕はなかなか血管がでないので、右腕になってしまいました。 



【三日目】  フロセミド・立位負荷試験

飲食禁止。朝の薬は昼に飲みます。
洗顔し、トイレに行き、8時半からベッドで安静にしていました。

9時・・・点滴ルートから採血をした後、フロセミド(利尿剤)を一気に投与する。

この後、ずっと立っているように言われる。
トイレには自由に行っていいそう。
採血は2時間後。

レニン活性を促進する負荷(フロセミドの投与と立位)をかけて、レニン活性が上昇しないことを証明する検査だそうです。

歩いてロビーに行ったり、食堂に行ったりしているうちにおしっこをしたくなりました。
トイレに2回ぐらい行き、50分ぐらい経った頃、病棟に置いてあった漫画を立ながら読んでいるうちに、頭に何やら寒気のような感じが起こりました。
その後、どっと汗が噴きだし、喉がつまるような感じが・・・。
立っているのがつらくなり、これはダメだとナースステーションに行き、看護師さんに具合の悪さを訴えました。
そばにあった椅子に座らせられ、血糖値と血圧を測定されました。
血糖値は100ぐらい、血圧は110ぐらいでした。
普通の人では血圧110は普通の数値なのですが、私は降圧剤を飲んでも130~140代なので、20以上も低い数値です。
どっと汗が流れ続ける間に車椅子で病室に運ばれ、ベッドに横たわりました。
やってきた研修医に参考にと採血をされました。
寝ていると具合がよくなってきましたが、体位を変えると動悸がします。

夕方、医師が心配して体調を聞きにきました。
動悸がひどい場合は心電図を撮るらしいのですが、動かないと動悸はしないので、それほどではないと言って断りました。

大汗をかいたので、落ち着いてから病衣をかえ、枕のカバーをかえてもらいました。
朝のうちにシャワーの予約をしておいたので、シャワーを浴びれます。
また具合が悪くなると嫌なのと体がだるいので、シャワーは椅子に座ってあび、ドライヤーの時も椅子に座りました。

昼食も夕食も半分ぐらいしか食べられませんでした。
この日から4人部屋がいっぱいになり、夜のいびきと寝言で眠れませんでした。



【四日目】  生理食塩水負荷試験

飲食禁止。朝の薬は昼に飲みます。
いつものように洗顔し、トイレに行き、8時半からベッドで安静にしていました。

9時・・・採血。
    生理食塩水の点滴を始める。2リットル×2、計4リットルを4時間かけて入れていきます。
    ベッドで安静にしています。
13時ごろ・・・採血。

健常な人ならレニン活性とアルドステロンが抑制されるそうです。

ずっとベッドに寝ていたので、痛めていた右腰が痛くなってきました。
4リットルも点滴したのに、トイレに行きたくなりません。行っても全く出ません。
昨日の大汗で身体が水分不足になっていたようです。
こんな状態で検査を受けてちゃんと結果が出るのか心配でした。
終わった後に血圧と体温を測りましたが、何故か7度台の熱があります。
氷枕を持ってきてもらい、しばらく抱いて身体を冷やしました。

昼食を食べている時に夫が来たので、冷たい水を買ってきてもらいました。
お小水がでないので、とにかく水分を取ることにしました。
そうすると、退院する頃にやっと普通に出ました。
出ないと尿検査などやらされ、帰るのが遅くなりそうでしたので、よかったです。

家に帰ってから、お小水は普通に出るようになり、ひとまず安心しました。

次の日の朝、ベッドから立ち上がろうとしたところ、めまいが起き、身体が斜めになり壁にぶつかりそうになりました。
頭を動かすとグルグルと周りが回ります。
起きていると頭が締め付けられるような感じが少しします。
一日寝て過ごしました。

体調不良の原因の一つに、胃の不調でご飯をあまり食べられなかったことがあると思います。
4日間で2キロほど痩せました(たいしたことないですが)。
次回の副腎静脈サンプリング検査の時まで、体調管理をきちっとやりたいものです。
検査結果は一週間後にわかります。


検査についての説明がなかったので、自分で調べてみました。

  カプトプリル負荷試験         PAC / PRA比 > 200
  フロセミド・立位負荷試験       PRA  < 2

  生理食塩水負荷試験         PAC  > 60         で陽性となる。 

(血漿アルドステロン濃度:PAC、血漿レニン活性:PRA、アルドステロン/レニン比:ARR)

2つ以上陽性で診断確定のようです。

四日間の検査入院の費用は約6万円(室料と食費、レンタル料は含まず)でした。



【11月中旬  検査結果】

A医師が医学書からコピーしたのか、コピーを見ながら検査結果を説明してくれました。

カプトプリル負荷試験は常にARRが200以上あり、レニン値は変化していないので、陽性判定。
途中で終わったフロセミド立位負荷試験では、途中でもPRAが2以下なので陽性判定だそうです。
この2つの検査で陽性だったので、原発性アルドステロン症が確定しました。

CTの説明はないので、こちらからどうだったのか聞きました。
左側の副腎が丸く写っています。右は餃子のような形です。本来副腎は餃子のような形なのだそうです。
ということは左側に腫瘍ができているということです。

次に左右どちらの副腎からアルドステロンが多く出ているのかを調べます。
腫瘍ができていてもアルドステロンが多く出ていない場合もあるからです。

検査は「副腎静脈サンプリング検査(AVS)」と言って、太ももの付け根からカテーテルを入れて、副腎の静脈から採血をするというものです。
右側が入れずらいと言われています。
誰がしてくれるのかわかりませんが、上手い人に当たりることを祈っています。
この検査では二泊三日の入院になります。
12月に入院することにしました。

AVS検査の前に血管がどのようになっているのか見るために、造影剤を入れてCTを撮ることになりました。
造影CTとAVS検査の同意書を2枚ずつサインし、一枚ずつもらいました。

帰りに入院手続きをしました。
A医師の書いた書類に不備があり、係の人が電話をして問い合わせていたので時間がかかりました。



12月上旬  造影CT検査】

朝食禁止。水分は取ってもいいそうです。

検査の10分前までに受付をすませました。

看護師さんがやってきて検査の同意書を持ってきていませんかと聞いてきました。
同意書は前回の検査結果を聞いた時に2枚サインを書いて、1枚だけもらってきました。
もう1枚はA医師がもっているはずなのですが。

結局なかったらしく、A医師がやってきて、もう一度書かされました。
どうもこのA医師、書類仕事が苦手なようです。

同意書がなかったため、検査は予約時間より30分以上遅れて始まりました。

私の前の女性は副作用で手や顔にぶつぶつが出たようです。
様子を見て、悪くなるようだったら電話してくださいと言われていました。
この女性、前に撮った時は副作用は出ていないと言っていました。
体調とかも影響するのかもしれませんね。

初めての造影なので、緊張していたのか、血圧を測ると降圧剤を飲んでいるにもかかわらず180/110ぐらいでした。
もう一度測ると160 /105と少し下がりました。

金属をつけているとだめなので、ブラジャーをとり、パンツのファスナーもだめだということで脱ぎ、検査着を着ました。
検査着が短くて、脚がむき出しになり寒かったです。トイレに行きたくなったらどうしようと心配でした。
この姿で人前に出たくないですもの。

横になり、位置決めをするということで、手を頭の上に置きCTを撮りました。
その後、右手に針を入れるのだけど、いいかどうか聞かれました。
私は右の方が血管が出やすいので、もちろんいいです。
前回の検査入院の時と違う静脈に針を入れられました。
注射で造影剤を入れるのかと思っていたら、機械で注入でした。
ちゃんと造影剤が入っていくかどうか少し試してから、ラインを入れたまま、また両手を頭上に置きます。

看護師さんが色々と教えてくれます。
「造影剤が入ったら熱く感じることが多いです。2・3分で熱さはなくなるので心配しないでください。
具合が悪くなったら教えてください。夏よりも冬の方がいいという方もいますよ・・・」などなど。

スピーカーから「造影剤を入れます」との声が聞こえ、右腕にヒヤっとした感じが起こりました。
すぐに喉のあたりが熱くなり、その後、熱さが下へと広がり、股間のところまでしばらくほてりが続きました。
しばらくすると熱さも落ち着きました。

単純CT検査と同じように、「息を吸って、止めてください」とか「リラックスしてください」という指示が3回ぐらい続きます。
最後の息止めが長くて、大変でした。検査後に技師の方のよると15秒だったとか。
看護師さんは「私ならそんなに止めてられないわ」と言っていました。

検査後に水などをよく飲むように指示されました。
24時間ぐらいで造影剤は抜けるそうです。

会計(約8000円)をすませ、病院の近くのパン屋さんでサンドイッチを食べ、副作用がでてこないか様子をみてから家に帰ってきました。

熱い感じが気持ち悪かったのですが、心配した副作用が出なかったのでよかったです。
口の中がしばらく薬品臭かったです。



【12月中旬  副腎静脈サンプリング検査(AVS)】


【一日目】

入院手続きが思ったよりも早く終わり、病棟のラウンジでしばらく待ちました。
10時にナースセンターに行き、病室に案内してもらいます。

前回と同じように、担当の看護師さんが血圧と体温を測ってくれました。
その後、助手さんが病棟を案内してくれ、体重と身長を測ります。
2名の若い男性の医師(A医師とB医師)がやってきて、また同意書を書かされました。
A医師は副腎静脈サンプリングの同意書も失くしてしまったようです。
つい笑いながら、嫌味を言ってしまいました。

A医師はAVSをしてくださる放射線科の医師が明日の朝か今日、来るかもしれないし、来ないかもしれないと曖昧なことを言います。
連携が取れていないのかと、ちょっと心配になりました。

薬剤師さんも来て、ちょっと話をしました。

ネットでAVSのことを調べました。
AVSの前に剃毛と導尿が必要だと書いてあります。T字帯も買わなければならないようです。
ところが、看護師さんは何も指示が出ていないから、必要ないと言うのです。
ということは、この病院では剃毛も導尿もしないということですか・・・。よかった。
医師にも聞いておきますが、御自分でも確かめて下さいと看護師さんがおっしゃったので、検査の手順を説明しにやってきたB医師に確かめました。
何も必要がないそうです。

4時頃にAVSをしてくださる放射線科の医師(C医師)がやってきました。
若い30代ぐらいの医師です。後から調べると後期研修医でした。
大学病院だから若い医師にしてもらうのは仕方ないのでしょうが、失敗しなくてよかったです。

彼の説明でわかったことは、「上方と下方の下大動脈と左右腎静脈、左右副腎静脈の六ヶ所」で血液を採るということです。
私は単純に副腎の近くの左右2カ所だけだと思っていました。(どうも病院によって違うようです)
心臓までカテーテルを通すので、心臓に入った時は動悸がすることがあるので、びっくりしないようにとのことです。
心臓までカテーテルが行くなんて、びっくりです。
「何回もしているので大丈夫ですから、安心して眠ってください」というようなことを言われ、少しほっとしました。
5%以下の確率でサンプリングが失敗するそうです。
意外と失敗が少ないですね。
シャワーも当日、カテーテルを入れたところが濡れないようにテープを貼れば浴びてもいいそうです。

検査の手順がわかったので、安心できました。
初めての検査なので、説明してもらえると安心します。

右の副腎静脈に入りにくいそうですが、失敗して何回も検査をやりたくないのですがと言うと、
私の右の副腎静脈はCT画像で見るとそんなに難しそうではないそうです。
安心してくださいと言いC医師は帰っていきました。

あずけた薬が戻ってきていません。夕食後、貰いに行きました。
夜勤の看護師さんが前回と同じ薬入れと一週間分の薬を持ってきてくれました。
日中の看護師さんは忘れっぽいのかな?
シャワーも予約してくれると言っていたのに、前回、忘れられていたので2回も念押ししたのですが、確かめると予約されていませんでした。
看護師さんに頼むのではなくて、今度から自分でやることにします。

看護師さんを当てにせず、できることは自分でやろう。
大切なことはしつこく、何度も言おう。
看護師さんも忙しいのだからと遠慮していてはいけません。
入院してつくづく思いました。

シャワーは9時に空いていたので、浴びることができました。



【二日目】

6時起床。
朝食は禁止。朝の薬は昼に飲みます。

8時頃、看護師さんが検査着を持ってきてくれました。
B医師が左手に点滴用のラインを入れに来ました。ちょっと痛いのが気になります。
8時45分ごろ、検査着に着かえます。下着はつけません。

9時ごろ、ベッドと共に歩いてエレベーターに乗って検査室へ移動します。
外来の患者さんがいる中を歩いていくのは、恥ずかしかったです。

検査室に入ると、検査室の看護師さんに階段を2段登って検査台に上るように言われます。
ベッドは肩幅ぐらいで狭く、平だと思っていたら、身体を包み込むような感じで、意外と腰にはよさそうです。
右腕に血圧用のベルトをし、左人差し指に脈泊の機械をつけられました。。
お腹に重しのようなものをのせられ、ベルトで手と一緒に胴が動かないように固定されました。
「顔がかゆかったりした時は私に言ってください。わたしがかきます。体は動かさないようにしてください」と看護師さんが言いました。

血圧が180もあり、看護師さんがどうしますかと医師に聞いていましたが、次に測ると160ぐらいに下がったので、検査を始めることになりました。

呼吸は腹式ではなくて胸式でしてほしいと言われました。
お腹が動くとカテーテルが外れたりするそうです。

「点滴が入っていかない」と看護師さんが言い始めました。ベルトを取り、点滴をはずし、B医師が今度は左手の甲に新しい点滴用の針を刺します。
針が痛くないように看護師さんが調整してくれました。
それからもう一度、胴にベルトをします。
今度は点滴が入っていっているようです。
看護師さんの方が上手そうですが、検査の時は医師がラインを取るんですね。

9時半ごろ検査が始まったようです。

検査着の前が開かれ、太ももとお腹まわりがむき出しになり、前張りがはられます。
C医師が消毒液を塗り、「麻酔を注射します。チクッとします」と言った後に、注射がされました。あまり痛くありませんでした。
カテーテル用の挿入口が入れられたようですが、グイグイと押されるような感じしかしません。
カテーテルが入っていっているのですが、何も感じません。時々、チクッと痛みが走ります。
造影剤を入れる時に痛むのかもしれません。
なんせいかわかりませんが胸の辺がズキッとして痛かったです。

心臓に入った時に入ったことを教えてくれましたが、動悸は感じませんでした。その代わり、脈が飛ぶのが音でわかりました。

検査室にはたくさん人がいるのだと思っていたら、私から見えるところにはAVSをやるC医師と看護師さんしかいません。
たった1人でカテーテルをするのですね。
検査室の隣の部屋に内分泌科のB医師と指示を出す放射線科の医師がいるようです。

採血は上方と下方の下大動脈と左右腎静脈、左右副腎静脈の六ヶ所でします。

最初に左側から採血をしていきました。
AVSをしているC医師と内分泌科のB医師がどこの血か確かめながら採血していきます。
時々、「もっと上」とか「〇〇を使ったら」とか指示がでます。
この指示の声にドキッとします。

私は「息を吸って、吐いて、止めて」とか「息を止めて」という指示に従います。

右の副腎にもそれほど時間がかからずちゃんと入ったようです。

六カ所の採血が済むと、今度はホルモン分泌を促す薬が点滴から投与され、30分待つようにと言われました。
昨日は15分とか言っていたと思ったのですが。
じっと待つのは暇で嫌です。
流れているオルゴールを聞きながら、ジッとしていました。
(音楽をリクエストしたかったな)

25分過ぎてから今度は右側の採血から始まりました。
カテーテルを置いてあったのでしょうか。
左側に行くと、入りずらいらしく、あせっているような感じがしました。

終わりごろに、初めて見る年配の男性医師が「どこも痛くないですか」と聞いてきました。
「大丈夫です。痛くありません。挿入口が痛いぐらいです」と答えました。
どこか傷つけたから痛いかどうか聞いてきたのかと不安になりました。
検査が終わるから聞いていただけでしょうが。

最後に挿入口を取るための麻酔をしました。
これが一番痛かったです。
取った後はC医師が5分間指で押さえます。
その後に傷口にガーゼのテープを貼り、重しをのっけて、その上からテープで固定します。

C医師に呼吸が浅く、息止めをちゃんとやってくれたので、カテーテルが入りやすかったというようなことを言われました。
お役に立ててよかったです。

検査ベッドから病棟ベッドに、身体の下に板のようなものを入れ移動して、寝たままで病室に帰ります。
検査室に入る時にいなかった内分泌科のA医師が顔を出しました。
検査結果を聞きに来る日にちを決めなくてはと言ってきましたが、検査が終わってほっとしていて考えることもできず、そちらの都合に合わせますと答えておきました。

この人(A医師)、検査室の前で「まだ終わらないの」とか言いながら、私の検査中に他の人たちと大声でお話をしていたそうです。
見ていた夫は腹を立てていました。
いつどこで患者の関係者が見ているかわからないので、注意してもらいたいですね。

外来の人がいる中をベッドに寝て移動しました。
これから1時間、右足は絶対に曲げてはいけません。
ずっと安静です。
昼ごはんが来ても食べられません。じっと我慢です。

1時間が過ぎてしばらくして、C医師がやってきて、固定したテープと重しを取ってくれました。
これで脚を動かしてもいいそうです。激しい運動以外なら何をしてもいいそうです。傷口が濡れないようにテープを貼れば、シャワーも浴びれます。
全然傷口が痛くありません。腫れもありません。

お腹が空いたので、昼食を食べました。
来ていた夫は安心して帰っていきました。

しかし、これで終わりではありませんでした。

看護師さんが来て、熱と血圧を測りました。
朝は5度8分だったのに、7度4分、熱があります。
カテーテル検査の後に熱を出す人は多いかどうか看護師さんに聞くと、「めったにいません」と冷たく答えられてしまいました。

身体が熱っぽく、だるいです。トイレまで歩いていくのですが、ちょっとふらふらしています。
氷枕を2時間ごとに替えながら横になっていました。
7度ぐらいの熱は微妙で、具合が悪いのに眠れません。本を読んで横たわっていましたが、やっと眠れたと思ったらご飯で起こされました。
消灯時間がすぎてから熱が下がったようで、少し眠れました。

夜は病室の隣の女性が歩けない人なので、2時間ぐらいごとに看護師さんを呼びトイレに行くので、その音で起きてしまいました。
今回は二人部屋にしたのですが、結構話しかけてくる人で、具合が悪いので愛想よく答えるのが面倒でした。



【三日目】

朝、熱は下がっていました。
朝食をさっさと食べ、着替え、帰る準備をしました。
看護師さんが来て、血圧と熱を測り、傷口を点検し、帰宅がOKになりました。

会計を待っている時に胃がむかむかしてきました。
気持ち悪いので、タクシーで帰ることにしました。
タクシーの運転手さんに断り、窓を開けて乗りました。

不思議なことに、吐き気がしても食べ物は食べられます(笑)。
胃は空っぽなのにムカムカして、口の中が化学薬品みたいな変な味がします。

発熱と吐き気は検査のせいなのでしょうね。
この前の検査といい、今度の検査といい、熱を出す私は身体がよわっちいのでしょうか?

カテーテルの跡は鼠蹊部右に2つついていますが、腫れもせずきれいです。
上から押して触るとちょっと痛いですが、歩いても全然違和感もないし、痛くもありません。

           

お風呂に入る時に気づいたのですが、脚の甲にバッテン印がついていました。
静脈の脈が触れる所の印ですかね。

入院費用は三日間で約6万円(室料と食費、レンタル料は含まず)でした。
熟練した手技の必要な検査だと思うのですが、意外と安いというのが実感です。



2016年12月 検査後の蕁麻疹】


カテーテル後、体のだるさが続いていました。

検査後五日ぐらいして、外食から戻り、しばらくすると、右の脇の下がかゆくなりました。
かいていると、左もかゆくなってきました。
これは変だ、おかしいなと思い、鏡で見てみると、両脇が赤く腫れみみずばれのようになっています。
外食で食べた物を思い出してみましたが、しいていうと酢漬けのニシンしかあやしいものがありません。
それも一切れしか食べていません。
様子を見ることにしました。

次の日も脇の周りのかゆみはおさまりません。赤い所ボツボツが増えています。

夕食後、今度は鼠蹊部がかゆくなりました。
見てみると、左側に赤い小さなボツボツが沢山出ています。
右側にも少しでています。
食べたもので危なさそうなのはしらすですが、今まで食べてもなんともありませんでした。

次の日になっても脇の辺りのかゆみと鼠蹊部のかゆみがおさまりません。
特に脇の辺りは夜になるとかゆいというより痛くてたまりません。
仕方ないので近所の中規模の病院の皮膚科に行きました。

かわいらしい女医さんは、今までなんともないのに急に魚介類のアレルギーが出てくることはない。
造影剤を使うのは初めてなので、たぶん造影剤のアレルギーではないかといいます。
時間が経ってから蕁麻疹が出ることがあるそうです。
これから造影剤を使う検査は避けた方がいいと言われてしまいました。

処方はアレロックOD錠5ミリグラムを朝晩2錠、デルモベート軟膏0.05を患部に2回ずつ塗ること。

薬局で薬剤師さんにアレロック2錠は普通よりも量が多いので、眠くなり過ぎたら、効き目が落ちることがありますが、
1錠ずつ飲むという手もありますからと教えてくれました。

調べてみると、普通は1錠ずつ処方するようです。
デルモベート軟膏もステロイド外用薬の中では「最強」の強い薬です。
私は緑内障があるので目に入らないように特に注意しなくてはと思いました。

薬剤師さんが心配したように、家に帰ってからアレロックを2錠飲むと、ものすごい睡魔が襲ってきました。
3時間ほど爆睡です。目を覚ましても体が覚醒せず、だるいような変な感じが続きました。
昼間に用事のある時は1錠にして、夜寝る時に2錠飲むことにしましたが、胃の不快感と体のだるさが出てきました。

薬の効いているらしい日中は起きているのが辛く、薬の効き目がきれる夜の9時以降に元気になるという感じでした。
結局三日間飲んで、かゆみと赤みがおさまったので飲むのを止めました。

薬は怖いですね。
今までの私に薬の副作用は考えられなかったのですが、これからは気をつけていかなければ・・・。


造影剤の説明は若い研修医のA医師が軽くしてくれました。
そういえば喘息の気があると言ったところ、「喘息と言われていないんでしょ」と軽くいなされました。

副作用のことが書いてある説明書をもらっていましたが、一応読んでいたのですが、遅発性副作用のことは頭に残っていませんでした。
数時間から数日、一週間経ってから出ることもあるそうです。
遅発性の場合は皮膚に関する症状が多いのだそうで、私の蕁麻疹はこれですね。

割合的には遅発性の副作用は少ないのでしょうが、退院時に遅発性の副作用があるかもしれないと教えて欲しかったです。
医師も看護師も副作用のことを話題にしないようにしていたように感じました。
前回の退院時は何かあったらすぐに電話をしてくださいと言われてから退院したのですが、今回は何にも言われませんでした。
同じように検査後に熱を出していたのですけどね。

使用した造影剤はイオプロミド300というものでした。
CTの造影剤が原因か、今回のカテーテル検査の造影剤が原因かわかりませんね。
CTは金曜日でカテーテルは次の火曜日だったので、造影剤を使う日にちをもっと離していたら副作用はでなかったのでしょうか?

今回の検査で色々と薬に対する副作用があることがわかりました。これから重大な病気にかかった時に参考になるので、いい経験をしたと思うしかないですね。

皮膚科の医師が、これから何があるかわからないのでお薬手帖を常に持ち歩き、その中に造影剤のアレルギーについて書いておくようにとアドバイスをくれました。
意識を失ったりすると、アレルギーのことを言えませんものね。
お薬手帖はバッグに必ず入れておくことにします。

アレルギーのことを内分泌科の医師に言うと、「これからはアレルギー対策の薬を前投与しましょう」と軽く言われました。
皮膚科の医師に内分泌科の医師にこう言われたと言ったら、「アナフィラキーショックなどがあるので、造影剤は使わない方がいいのに・・・」と言われました。
アレルギーに関する感覚の違いですかね。

【2016年12月下旬 副腎静脈サンプリング結果】

アルドステロン左右差の判定基準はACTH刺激後、副腎静脈血中A/C比を左右で算出する。(Aはアルドステロン、Cはコルチゾール)

     lateralized ratio = (高値側の副腎静脈A/C比)÷(低値側の副腎静脈A/C比)≧2.6
     contralateral ratio = (低値側の副腎静脈A/C比)÷(末梢静脈のA/C比) < 1


なら片側病変になるそうです。  負荷後のアルドステロン14000pg/ml 以上で過剰分泌


検査結果の詳しい説明はなく、「検査の結果は両側病変でした。手術はでいないので投薬治療となります。
エプレレノン50㎎から始めます。血圧を見て、後から量をふやすこともあります」

医師が検査結果の紙を持っていたので、下さいと言ってもらってきました。
もう一枚あったのですが、それはくれませんでした。
CT検査結果がのっていたようです。

不思議なことに、1.6㎝(聞かないと教えてくれなかった)の腫瘍のある左側の副腎静脈は負荷をかけない時に17000pg/mlぐらいのアルドステロンを出しているのに、
負荷後は12000pg/mlぐらいに下がっています。
血液を採った場所が同じところでないためにこういうことが起こることがあるそうです。
左は負荷をかけなくてもアルドステロンを過剰に出しているということですか・・・。

負荷前に12000pg/mlぐらいのアルドステロンを出していた右側が負荷後に30000pg/ml以上のアルドステロンを出しています。
血中コルチゾールは左は変わっていないのに、右は負荷後に4倍ぐらい多くなっています。
レニンは変化していません。
腫瘍がはっきりわからない右側が過剰分泌なのですね。

検査結果によると、
  
 lateralized ratio  1.58   
 contralateral ratio  1.16  

となり、残念ながら両側病変ということです。

左副腎の腫瘍はこれから大きくはならないし、良性のことが多いそうです。
しばらくは腫瘍が癌のこともあるので、六ヶ月ごとぐらいに腫瘍が大きくならないかどうか検査をして見ていく必要があるようです。

アムロジン5㎎からセララを50㎎を飲むことになりました。
しばらく飲んでみて血圧が下がらなかった場合は降圧剤が追加されるか、セララが増量になるようです。
これからは2~3か月の通院だそうです。

セララを飲み始めて、少しふらふらする感じと胃の不快感があります。

カリウムの値が標準値の場合は、約8割ぐらいの人が両側病変だということです。



【原発性アルドステロン症の本&病院選び】

病気になって病院にかかり始めてから本を買って読んでみました。

『患者さんのための原発性アルドステロン症Q&A(内分泌シリーズ)』 診断と治療社 (1512円)
 簡単に書かれた本です。私にはものたりない内容でした。
 

『原発性アルドステロン症治療マニュアル(診断と治療社内分泌シリーズ)』 診断と治療者 (5940円)
 医療従事者用の本です。病気の歴史が書かれていたりします。
 自分のこれからする(した)検査を確認したり、どういう病院でどういう検査をしているのか、どういう治療がされるのかなどを知るにはいい本だと思います。
 この本に登場している病院が病気に詳しいと思っていいようです。

こういう本は病院にかかる前に読んでおけばよかったと思いました。というのも一端病院にかかると、病院を変えることが難しいからです。
セカンドオピニオンにかかりたいとか、転院したいとか、なかなか言いずらいですし、どこまでの検査結果を出してくれるかわかりません。
病院を変えるとまた同じような検査をしなければならなくなりそうですし、私は造影剤アレルギーらしきものが出ましたから、なおさらまたやりたくないです。

実は手術になったら、今の病院ではやりたくないなと思っていました。
結果としてしなくてすんだので、よかったのですが。
検査や診察の時の様子から、医師が副腎の専門家ではなく、病気についての知識がないように思ったからです。

検査も他の人のブログなど見ていると、原発性アルドステロン症の検査以外に蓄尿したり、心臓や腎臓、脳、眼底、ホルモンなど詳しく検査しているようです。
私は必要最小限の検査をしていませんが、いいのかしらと思ったりしています。

病院にかかる前にネットや本で病気に詳しい病院を調べて行くといいと思います。
急にこの病気の疑いがあると言われた場合、私のようにびっくりしてしまい、医師の言うのを真に受けてしまうことがあります。
でも、そういう時こそ一旦家に帰って、冷静になり、病院について調べてから紹介状をもらった方がいいですね。
ただし本に出ている医師がその病院にまだいるかどうか確かめた方がよさそうです。
結構、異動していなくなっていますから。



【2017年2月 セララを飲んでから2か月経って】

血圧は低い時と高い時の差があります。
低い時は上は120台、下はあまり変わらず90台。
高い時は上が200を超える時が1回だけありました。この時、下は110ぐらいでした。
平均的な値は上130台、下90台です。下の値がなかなか落ちません。

何故高い時があるのかわかりません。
PCなどを使って、すぐに測ったせいなのか?
肩こりがひどい時に高くなるのか?
運動不足?食べ過ぎ?体重が多すぎ?食塩が多い?
特に医師からどうするようにと指示がないので、これでいいのかどうか、ちょっと不安です。



【2017年3月の診察】

一週間前に20分間座位で安静後に1本血液を採りました。

診察の時に血圧手帳を見せると、「どうですか。前よりも血圧は落ちているようですねェ」
私、「高い時と低い時の差があるのですが。下が高くて90以下にならないのですが」
医師、「セララを増やしてもいいのですが、しばらく様子をみましょう。塩分を取る量を減らすといいかもしれませんね」
で終わりそうになりました。
「カリウムはどうでしたか」と聞くと、「今回は測っていません。アルドステロンは400台ですね」
「高いですね」と言っても医師、無言。「次回に血液検査をするのですか」「いいえ、しません」
診察終わりという時に検査結果を渡されました。

後で検査結果を見てみるとアルドステロンは450、レニンは1.5となっています。(セララを飲む前のアルドステロンは200台、レニンは0.5前後)
PAC/PRA比は300でまだ高いです。
調べてみると、セララを飲むとアルドステロンとレニンの値が上がるそうです。

別の病院の医師に聞いてみると、これからもアルドステロン値はもう少し上がるはずとのこと。
セララを飲んでいるので、アルドステロン値が上がっても心配ないそうです。
カリウムの値も上がるそうなので、血液検査でカリウム値もみておくといいそうですが、今回は測定していませんし、次回もしません。
そう簡単に高くならないので心配しなくていいとのことです。(でも、私だったら毎回検査するけどねとのことです)
次回、診察時に血液検査をしなくていいのかどうかは、医師の判断によるのでしょうが・・・。
血圧の下が下がらない理由を聞くと、高血圧であった期間が長いと血管が固くなっていることがあるので、そのせいかもしれないそうです。
一度、動脈硬化の検査をした方がいいかもしれないとアドバイスされました。次回聞いてみることにします。

今かかっている病院で気になるのが、説明の足りなさ以外に医師の出す書類の間違いです。
入院手続き書に不備があったり、同意書を失くされたりしましたが、今度は薬の数が間違っていたのです。
会計の時に処方箋をなにげなく見ていみると、次の診察まで70日ぐらいあるのに、処方箋では50日分の薬しか出ていないのに気づきました。
セララはぴったりの数しかもらっていないので、困ります。
会計係の人に言って電話で確かめてもらい、新しい処方処方箋をもらいました。

我々患者は医師から渡された書類等に間違いがないかどうか、毎回しっかりチェックすることが必要ですね。

病院に行くのさえ疲れるのに、色々としっかりしなければならないことが多く、年を取るとどうなるのか不安です。

【2017年6月・副腎専門医の診察】

仕事の都合で今まで通っていた大学病院の診察曜日を変更しなければならなくなりました。
どうも副腎専門の医師はいないようなので、別の病院へ転院することにし、医師に紹介状を書いてもらいました。
いつ行けるかわからないので、とりあえず2か月分の薬を出してもらっておきました。

行けそうな日ができたので、思い切って新しい病院に行ってみました。

血圧計があるのは当たり前なのですが、この病院には体重計まで置いてあります。
待合室に着いたら、血圧と体重を測るようにとのこと。
体重までですか。
待合室の前に栄養管理室があります。体重が下がらないと栄養士さんとの面談が待っているということですね。恐ろしい。

予約の人が先になるので、私の番号がでていても次々と飛ばされます。
最後の予約の人が終わったのは、受付をしてから2時間ちょっと経ってからでした。
血液検査をするかもしれないので、お昼は食べずに待っていました。
空腹で胃が少し痛いです。

医師は人当たりのよさそうな人です。何で来たのという感じを出しません。
前の病院に戻る気はあるのかと聞かれたので、大学病院には副腎の専門家はいないようなので戻らす、次は近所の病院に戻ろうと思いますといいました。
一年に一回、検査をする時だけ来て、そのほかの時は近所の病院という患者さんもいるそうです。

若い頃の血圧といつごろから血圧が高いとわかったか、生理はちゃんとあったか、妊娠をしたことがあるかなど色々と聞かれました。
20歳の時の体重を聞かれ、その頃の体重にはなれないので2キロ痩せましょうと言われてしまいました。
体重を減らすと血圧がもっと下がるそうですが、痩せられるかしら・・・。

機械で測った血圧が170ぐらいもあったので、「こういう所では高くなります」と言うと、「私もそうです」とのこと。
「深呼吸を続けていてください。血圧計で何回か測ります」と言われ、3~4回ぐらい実際に血圧を測ってくれました。
血圧手帳を見せると、今の血圧でいいそうです。
下が高いようですと言うと、「ちょっと高いですね。でも体重を減らしたら下がると思いますよ」と言われてしまいました。
やっぱり減量が必要なのですね・・・。

CT画像を見ながら、内臓で何か言われていますかと聞かれました。
なんかあったのですが、あまりよく覚えていません。
「胆嚢とか肝臓に何かあったような・・・」と言うと、「何も特にないようです」だそうです。
医師:「副腎の腫瘍も良性のようです。一年に一回ぐらいCTを撮った方がいいですね」
私:「心臓に期外収縮があったりT波平定とか言われることがあるのですが。心電図は昨年の2月頃撮りました」
医師:「では心エコーをしましょう。今日は血液検査と尿検査をします。」
    「カリウム値が正常範囲でセララ50㎎で降圧ができているので、病気は軽い方です」

前の医師から詳しい説明はされていないというと、わかり易く話してくれました。

(以下、私が理解した内容)
腎臓から出ているレニンはアルドステロンを出すかどうかの指令を発する働きをしています。
アルドステロンが足りないと出すように(レニン値↑)、多いと出さないように(レニン値↓)指令を出します。
アルドステロン症の場合、副腎が勝手にどんどんアルドステロンを出すので、レニンは出すなと指令を与えます。
だからレニン値が下がるのです。

飲んでいる薬のエプレレノン(セララ)はアルドステロンが悪さをしないようにブロックする働きをします。
そのためレニンはアルドステロンが出ていないと思い、出すように指令を与えます(レニン値↑)。

セララを飲んでからレニンとアルドステロンの値が上がったわけがわかりました。

アルドステロンは尿からも排出されますが、それ以上に便から排出される量が多いそうです。
便秘にならないようにしなければなりませんね。

アルドステロンを減らしたり、でなくする薬はまだ開発されていないそうです。

血液検査でカリウムなどのもろもろの検査をし、尿検査もすることになりました。
不整脈や除脈がたまにあるというと、心エコ-をすることになりました。
前の病院では何故かわかりませんが、検査をしようとしませんでした。患者にお金を使わせないように考えてくれていたのでしょうか?
こちらとしては検査をしてほしかったです。

次の予約表をもらって診察室を出てから、血液検査と尿検査のことを思い出しました。
診察室に戻って医師に聞くと、忘れていた様子。
気づいてよかったわ。
(この頃、医師の物忘れにも耐性ができてきたようです)

採血室に行くと、がらんとして人がいません。
私が最後みたいです。
医師のオーダーが入っていなかったので、待たされました。
看護師さんはちょっと荒っぽい人でしたが、すぐに針が血管に入り、4本血を採られました。
尿をとりにいくと、4時以降は採血室に出してくださいと書いてありました。
採血室に持っていくと、血を採ってくれた看護師さんがいて、同僚と「何で尿を持ってくるのかと思ったら、4時が過ぎていたのね」などと大声で話しています。
色々な看護師さんがいらっしゃいますね。

お昼も食べずにいたので、お腹がすきました。
会計が済んでからカフェで軽く食べました。

次回は血液検査の結果を聞き、心エコーをします。
ホルモンの検査は一週間はかかるので、何回も病院に行かなければならないのが面倒です。




【血液検査結果と心エコー検査】

心エコーは初めてやります。
左手を下にして横になります。
後ろ側から胸に検査器具を当てられます。
しばらくしてから仰向けになります。
結構念入りに検査をするようです。

診察前に体重と血圧を測りました。
昼ごはんを食べてしまったので、体重が前回と変わっていません。
血圧は上が170、下が100ぐらいで高いです。病院に来ると高くなります。
診察室で測ると上148、下80と少し下がりました。

40分ぐらい待って診察でした。

アルドステロンとレニンの値は3月の時よりも下がっていました。
時間的なものとかがあるのでしょうか。前回は朝、20分座位で安静にしてから血を採りました。
今回は4時頃、安静なしで血を採りました。
アルドステロン 450→280   レニン 1.5→0.8
結構上下があるのですね。
カリウムは3.8でちょうどいい数値だそうです。

これからセララを飲み続けていくうちに一見治ったかと思えるような数値になることがあるそうですが、アルドステロンは相変わらず出ているので
薬は飲み続けるようにと言われました。

今まで以上に歩いているので、血液検査は大丈夫と思っていたら、高脂血症の結果が!
ランチで前以上に食べている影響でしょうね。
医師にナッツやアイス、チーズなどのこってりした食べ物は気をつけるようにと言われました。
そういえばこの頃、クリームチーズを入れた料理や、体にいいからとナッツをよく食べていました。
アイスも週に2回ぐらい食べていたわ・・・。
歩いてもカロリーが過多だとこういう結果になるんですね。
恥ずかしいです・・・。
とにかく六ヶ月で2キロ痩せましょうと言われました。本気になってやらなくては・・・。

心エコーの結果は心臓壁が少し厚くなっているそうです。
壁が厚くなると虚血状態になりやすいようで、セララを飲んで一年ぐらいすれば壁の厚さが正常値になることがあるそうです。
除脈の症状が頻繁に起こるようになったら詳しい検査をした方がいいようです。

今のところいい数値なので、地元の病院に戻って検査だけやりに来るのでいいのではと言われました。
地元の内科医はいい人がいないというと、薬をもらいに行くぐらいなので、特にいい医師でなくてもと言われました。
一駅隣の、この病気を見つけてくれた病院には循環器内科の医師がいるのでそこに戻ろうかと思います。



2017年 脳のMRI】 

9月に入ってからめまいが頻繁に起こるようになりました。
前からたまにめまいはあったのですが、今回は寝返えりをするたびにグルグル回り、眠れないほどでした。
耳鼻科に行くと、色々と検査をし、耳石のせいではないかということで、血流をよくする薬をもらい、朝晩耳石のための体操をすることになりました。
2週間ほど体操をし、薬を飲んでいるとめまいは改善されました。

耳石ではないめまいもあるようなので、MRIを撮ってみないかと医師に言われ、近所の脳神経外科に行きMRIを撮りました。
2014年に脳ドックで撮ったことがあります。
その時は年齢に応じた白点があると言われただけでした。
ところが、今回は軽い脳梗塞の跡があると言うのです。
画像を比べてみると明らかにこの3年の間に起きた脳梗塞でした。
思い返してみると、一回目の検査入院の後、めまいで立っていられず、壁づたいに歩いていました。
その時だったのでしょうか?

アルドステロン症の人に軽い脳梗塞が見られることが普通の人よりも多いそうですが、本当なのですね。
病気のことを軽く考えていました。
もっと体に気をつけていかなければならないようです。


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