土筆(つくし)の採り方と調理法 このページや、下層のHTMLファイルに直接リンクされた方は、このボタンをクリックして下さい。  

  皆さんよくご存じの「土筆(ツクシ)」は、シダ類トクサ科の「スギナ」の胞子茎です トクサは今から約5億年もさかのぼった古生代から、すでに地上に繁茂していたそうでその親戚のツクシ(スギナ)は言わば生きた化石なのかも知れませんね 学名は「Equisetum arvense」と言い英語では「Horsetail」と呼んでいます 日本語の「土筆」といい、英語の「馬の尻尾(しっぽ)」といいまさにツクシを言い表すには的を得ていると思います
  ツクシの生える時期はその年の陽気による場合と、日照時間によって毎年同じ時期に生えてくる場合があり前者は温かい地方で2月下旬〜3月中旬にまた後者はちょうど桜が咲く時期に合わせて3月下旬〜4月上旬に生えてきます しかし、陽気につられて生えてくるツクシは長い間地表近くで春の到来を待っているためかツクシの頭の上半分がすでに惚(ほう)けて胞子を放出し枯れています また、その茎も脆(もろ)くあまり美味しくありません 一番美味しいツクシは、やはり桜の蕾(つぼみ)が大きくふくらむ頃柔らかい土の中から一斉に頭を出したものですが頭が緑色のものは茎も脆いため少し味が落ちます そして極上のものは、桜が散り始める頃生えそろった下草の間から頭を出したツクシで急速に成長したためか頭がよく締まっていて色は褐色です 茎も長く弾力があり、胞子のほろ苦さと茎の歯ざわりは最高です
  ツクシがよく生える場所として一般的には川の土手や田畑のあぜ道が知られていますが肥料のよく効いた休耕畑の方が、太くて長いツクシが沢山生えてくるようです しかし、人間が畑の土を踏み固めてしまうと、だんだんその数を減らし最後にはやせた細長いツクシしか生えてこなくなります 従って、3年に一度くらい畑を耕して、土を柔らかくすると同時に下に沈んだ養分をかき混ぜてやると、次の春から太いツクシが生えてきます しかし、たかがツクシの為にわざわざ畑を耕す人はいないようです 結果的に、土手の斜面の方が土が固まりにくく養分も適度に流れてくるらしく、永い間安定して生えてきますが土盛り工事の後などは(2〜3年後に)林のように繁茂することもあります
  それでは横浜国際競技場の脇で採ったツクシを素材にツクシの採り方と調理法を勉強してみましょう

1.ツクシの採り方と調理前の作業

  ツクシを採るには特別な技術を要しませんが桜が咲く頃までは特に日当たりの良い南斜面の土手や休耕となっている畑や原っぱを中心に探しましょう 桜が咲いた後散る頃までは北側の日当たりの悪い斜面や日当たりの良い原っぱの下草の中を探すとよくツクシを採取できます
  右の写真のように、直径7mm長さ10cmのスリムサイズのタバコと比較して長さはタバコ以上太さはタバコの半分以上のものを摘み取ります これより細いものは(はかま)を取る時に折れ易いため残しますが短いものは、次に採りに来る人のために残しておいて下さい

  そしてできるだけ視線を低くして ゆっくりと前進しながら頭がカサカサになっていない太くて長いツクシを採りますが2〜3m進んだら必ず後ろを振り返りましょう 視角を変えると必ず新たな(ツクシの)発見があるはずです ツクシは茎の根元をそっと掴みゆっくりと引き抜くようにして採ります 弾力性があって「ぬちょ」と抜けてくるのが美味しいツクシです
  ツクシの成長スピードは速く雨の後では一日に5cm近くも伸びますので雨の日の翌日夕方頃がツクシ採りには最適です そして3日に一度は採りに行かないとほとんどが惚(ほう)けて胞子を飛ばし頭がカサカサになってしまいます

  家に持ち帰ったツクシは洗う前に新聞紙などの上に広げ(はかま)を取り除きます 鞘は葉が退化したもので硬くて食べられません この鞘取りには結構手間がかかりこの作業を回避する方法はありません ツクシを摘み取る時間の約3倍もかかりますので家族全員で この作業にあたってください
  鞘を取るには右の写真のように鞘の下の部分を指(右手)で押さえ反対の親指で鞘の付け根に爪をたて鞘を縦に裂きます そして 右手の指で回転させるようにして鞘を左手の親指の爪で少しずつむいていきます その途中の状態は下の写真の「3」と「4」に相当します

  また上の写真の様に指先と爪はツクシの灰汁(あく)で汚れなかなかとれなくなりますのでこれが嫌な人はツクシを食べるのはあきらめましょう(はかま)を取り除いてあるツクシはスーパーでも なかなか見つかりませんしあっても驚くほど高い値段がついています
  左の写真の「1」は鞘が多すぎて作業に手間取りますのでもう少し伸びるまで採るのはやめましょう 「2」が理想的で、「3」「4」と鞘をむいたら最後の節は折って捨てます 途中の節でも指で押さえた感じが硬そうでしたら惜しみなく折って捨てて下さい そして、5が完成品()です

 

2.ツクシの調理方法

  いよいよツクシの料理を作りますがその前に(はかま)を取り除いたツクシは大きなボウル(たらい)に入れて水でよく洗います 特に鞘の付け根に残っている土はていねいに落として下さいね 鞘をきれいに取り除いていれば土は簡単に落ちてしまいます 新しい水で2回くらい洗って下さい
  次に、大きな鍋に8分目位のお湯を沸かし(ざる)で水切りしたツクシを中に入れ沸騰してから約5分間、時々長い箸(はし)で かき混ぜて下さい 熱湯にはツクシの胞子が溶け込みきれいな緑色に変わります

  白っぽいツクシの茎が褐色に変わりしんなりと したところで火を止め上の写真のように水切りをします 苦みの嫌いな方はお湯を変えて胞子を更に除きますが合計の沸騰時間は5分程度に押さえて下さい そして左の写真のように少し茎の白さが残っていた方がこの後の料理で、適度な柔らかさにすることができます
  この茹(ゆ)でたツクシの状態で「玉子とじ」「茶碗蒸し」「お吸い物」など一般の野菜と同じ素材として調理できますが「天ぷら」だけは茹でる前の水洗いした状態でよく水を切ってから衣を付けて油で揚げて下さい また、茹でた状態で冷凍保存も可能です

  最後に、私の好きな「ツクシの佃煮(つくだに)」の作り方です
(1) ゆでたツクシをフライパンに入れサラダ油を少したらして軽く炒めます
(2) 次に、鰹(かつお)だしの素を入れ醤油と味醂(みりん)で薄めに味付けし蓋をして2〜3分煮て下さい
(3) 一度味見してからつゆの素(麺つゆ)などで味付けを追加して仕上げます
  右の写真が「完成品」です 大きなホーロー引きのボウルに入っているので少々不気味ですが小さな容器に移しかえると美味しそうに見えますよ そしてこの状態で冷凍保存もできまた「ツクシ御飯」の材料としても使えます
  それでは、"いただきまーす"

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