《黒 La Nigreco》パンフシリーズ
アナキストたち


直接行動派の時代

向井 孝


1905〜09年、大逆事件前夜。そして続く弾圧。「冬の時代」と史家は言う。――だがこの数年こそは、初めてアナキストが登場し活動を始めた劃期でもあった。直接行動派と呼ばれた彼らが社会運動を一変させた意義を見逃してはならない。

桜井松太郎、野沢重吉、斎藤兼次郎、森岡栄治、戸恒保三、内山愚童……幸徳秋水・大杉栄ら指導者の陰で忘れられた無名の人びとに光を当て、その運動史に果した役割を照らし出す。『現代の眼』連載「続・墓標のないアナキスト群像」(1973年)4回分を増補改稿して送る。



2001.12/B6判110頁
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品切


目次

  1. プロローグ 
    飴屋と車夫と金櫛屋 桜井松太郎、野沢重吉、斎藤兼次郎

    1. 〈無名〉の人びと
    2. 〈労働者観桜会〉と桜井松太郎
    3. 金櫛職人・斎藤兼次郎
    4. 「築地のおやじ」野沢重吉
  2. 直接行動派の時代① 
    赤旗事件と森岡栄治

    1. 山口孤剣の出獄
    2. 錦輝館赤旗事件
    3. 幸徳の出京
    4. 戸恒保三と森岡栄治
    5. 秘密出版『社会的総同盟罷工』
    6. 金曜会屋上演説事件
  3. 直接行動派の時代② 
    『パン略』と『自由思想』

    1. 運動・三つの課題
    2. 戸恒と両毛社会党
    3. 巣鴨平民社の人びと
    4. 『パン略』の刊行
  4. 直接行動派の時代③ 
    愚童の地下印刷所

    1. 時代状況と直接行動論
    2. 〈分裂〉の意味
    3. 〈地下〉からの遺書
    4. 内山愚童と石川三四郎
    5. 小作人ハナゼ苦シイカ
  5. 一九〇五〜一九〇九年 
    年譜と補註 直接行動派の時代について

    1. 一九〇五(明治三八)年
    2. 一九〇六(明治三九)年
    3. 一九〇七(明治四〇)年
    4. 一九〇八(明治四一)年
    5. 一九〇九(明治四二)年
  6. 解説
    バトンタッチはつづく(吉田智弥)

  7. パンフシリーズ
    「アナキストたち」発刊に添えて(水田ふう・中島雅一)


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