ベトナム反戦直接行動委員会


反戦の目標を軍需工場へ!!

労働者のみなさん、現在のベトナムにおける戦争は世界大戦の危機を現前にひかえ ていると、ジャーナリズムはあらゆる方角から叫んでおります。幾多の反戦運動も それらの声と共に発生しており、反戦の意志は次第に国民間に拡がっている観を与 えます。しかし、一歩ひるがえって「反戦」という個々に秘められた意志が、それ らの反戦運動において発露される形態を思う時、我々は過去の敗北を現在への不安 感と共に想起せざるをえません。何故彼等は国会へいくのか、何故彼等の「反戦」 はプラカードを手に持つことで終結してしまうのか。
 ベトナム戦争は海の彼方での戦いではない。日本の軍需工場は、朝鮮戦争時に米 軍に向けて送り出した武器の製造機械をそのまま時ち出して加担しているのだ。米 兵・南ベトナム兵は、日本製の銃弾を彼等の銃につめこんでいる。ベトナムにたた きこまれるナパーム弾は90%が日本製である。我々はどこに抗議すべきか。
コマーシャルで美化された軍需工場こそが我々の目的地なのです。
 以下の軍需工場は私たちの調査の一部にすぎません豊和工業を始め小松製作所、 ダイキン工業、旭精機工業、石川製作所・・・・・・その他の詳細は「反戦通信」 であきらかにしていることです。その一部を発表します。日本の全産業が現在ベト ナム特需に関係があるのです。

☆新中央工業<拳銃、武器部品、投下器等、部品修理>
 (本社・工場)大田区大森5-232(763-4331)
 (生産状況)   四十年三月決算  三九年九月決算(単位千円)
 武器、火器部品  103,006  26,224
 拳銃        63,612  89,403
 その他工作機械、発電機、電動機などを生産している。京三製作所との取引(部 分品)などもあり、完成品を作り、地下試射場もある。自衛隊、警察官などの拳銃 は古くから一手に引き受けていた。

☆京三製作所<機雷、砲弾>
 (本社・工場)横浜市鶴見区平安町2-29(大阪工場)大阪市淀区大淀町1-6(生 産状況)信号保安装置(74.6%)電気機器(88.4%)機械器具(83.6%)兵器(177.8 %)以上の数字は嫁動率であるが、兵器のそれが他に比して群をぬいているのが知 られる。

☆日本建鉄<砲弾>
 (本社)千代田区神田司町2-13(292-5811)(工場)船橋市海津町2-350船橋(2 2-1111)(生産品)建材、電気機器など−−弾薬を生産しているプリンス自動車と 取引がある。

☆日特金属工業<機関銃>
 (本社・工場)北多摩郡田無町(61-2121)(生産品)重車輛(86.7)部品(119 )鍜造品(140)鋳造(76)軸受他(126.7)−−数字は稼働率で主製品の重車輛に 比較して部品鍜造品の嫁動パーセントの高いのに注意、なお同社は、日本唯一の機 関銃メーカーである。

1966年10月11日

ベトナム反戦直接行動委員会
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地六社内