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森川小屋

DIYレシピ集



僕はベーガンでもなければ、ベジタリアンでもない。そうなりたいなぁ、と思いつつなれないでいる。現在のところ、四足動物・赤みの肉だけは食べないということにしているから、ベジタリアン業界では一番程度の低い「非肉食人」(nonmeateater)に分類される。それでも、何の肉だか分からずに口にしてしまって、後から、食ったのは豚だったとか牛だった、なんてことも時々ある。ラーメンもなるべく食べないようにしているが、酒を飲んだ後はどうも食べたくなってしまう。自分のどうしようもなさを書いたところでそれこそどうしようもないから止めておくが、要するに、僕はテキトー・グータラ人間だということだ。

こんな自分が何でベーガニズムに興味を持ったかといえば、自然保護とかそういうのもないわけではないが、それよりもそれが人間的な選択だと思うからだ。そしてまた、食べるという行為は根源的だからだ。食べなきゃ、死んじまうだけのことだ。僕は当面死ぬつもりはない。ならば、「食べる」という述語ははっきりしている。そして、「僕が」という主語も明白だ。ならば、目的語だ。「何を」?ここに選択の余地があり、だから、こそ意味が生じてくるんだ。金さえ出せばどんな料理でも食える時代にあって、自分の食べ物を自分の体とは無関係に、他人から与えられた教理とも無関係に、自分の理性で取捨選択するというのはイケてると思う。当然、赤みの肉しか食べない「非菜食人」がいたって良いと思うし、実際、伝統的なエスキモーは(自然環境がそうさせたのだが)そうだったわけだ。逆に、芋ばっかりを主として食ってきた人種もいたわけだ。それなら、栄養学者が何と言おうと、何を食っても生きていけるかもしれない。今の日本において、狭義の自然環境に左右されて食べ物を選ぶ人などまずいまい。大多数が、広義の意味での広告(匂いなども含めてだ)を判断基準としているのではないだろうか。ならば、僕は別な判断基準を持ちたい。

ブクチンの言葉に、「資本主義と社会主義の目的が欲望の増大ならば、アナキズムの目的は選択の増大である」というのがある。そうだと思う。現在の社会は僕の欲望を喚起しようとしている。僕はもう自分の欲望が自分のものなのか、そう思うように操られているのか分からなくなってきた。いったん、システムが僕に流してくる情報を遮断しよう。自分の手で生活をもう一度作り直してみよう。つまり、Do-It-Yourselfだ。DIYの第一歩は取捨選択だ。実際にやってみると、何でもそうだが、自分で作るのはめちゃくちゃ楽しいぞ。

アナキズムでもなんでもそうだが、自分が理想と思うことは、今この場で、部分的にであれ、不完全であれ実行してみることが大切だと思う。これは、自分で作ってみたベーガン料理やビールのレシピ集だ。新しいのに挑戦するたびに随時更新していくつもりだ。ビールは米国に住んでいたときから作っていたが、料理のほうは「Soy Not Oi!」(AK Pressより出版されている)というベーガンレシピ集を参考にしている。


「豆腐ハンバーグ」

材料(4人分ぐらいかな、多分。人によって違うからなんとも言えない。)

豆腐:一丁ぐらい(350gの市販のものを使った。木綿でも絹でも構わない。自分で作ることもできる。自作の豆腐は別に紹介する)
タマネギ:大一個(レシピでは、1/2カップだから半分でも良いと思う。多めに使ってみたけれど美味しかった。)
生にんにく:一片
オレガノ:ティースプーン半分ぐらい
バジル:ティースプーン半分ぐらい
コショウ:ティースプーンで1/8(要は少々ってとこだ。)
ご飯:1.5カップ(玄米を使ってみたが、白米のほうが粘りが出ると思 う)
パン粉:1.5カップ(レシピでは0.5カップだったが、豆腐の水きりが面倒なので、多めに使った。これも問題なし。)
食用油:適当(僕はオリーブ油しか持っていないので、オリーブ油を使った。)

作り方
1.ご飯を炊く。
2.ご飯を炊いている間に、タマネギとにんにくをみじん切りにし、豆腐の水を切っておく。
3.タマネギ・にんにく・豆腐・オレガノ・バジル・コショウをボールにいれてグチャグチャに混ぜる。
4.炊きあがったご飯を3の中にいれ、混ぜる。
5.さらにパン粉を加え、混ぜまくる。
6.フライパンに油をひき、加熱する。
7.5をハンバーグの形に整え、フライパンに入れる。
8.片面に焦げ目がつくまで焼き、適当にひっくり返して両面焼く
9.お好みのソースを使って食べる。


「パンク=ウォック野菜炒め」

材料

豆腐:一丁ぐらい(350gの市販のものを使った。木綿でも絹でも構わない。)
野菜:適当な種類のものを適当量(冷蔵庫に入っている残り野菜の量や、食べる人数によって変えればいいと思う)
スパイス:好きなスパイスを好きなだけ(僕は、クミン・オレガノ・カルダモン・コショウをよく使っている)
食用油
片栗粉:テーブルスプーン2杯分
醤油:テーブルスプーン1杯分
お湯:コップ1杯分

作り方
1.豆腐をサイの目に切る(水切りしておいたほうが炒めやすいけれど、水切りしなくても何とかなる
2.野菜を水洗いしてから適当に切る
3.フライパンに油をひく
4.豆腐を、ポロポロになるまで、炒める
5.豆腐がポロポロになってきたら、スパイスを適当にかけて軽く炒める
6.豆腐の上に切っておいた野菜をぶちまけて一緒に炒める(トマトなどの水っぽいものは後から入れたほうがいいようだ)
7.野菜に火がとおったら、再びスパイスをふりかけて炒める
8.野菜を炒めながら、ソースを作る。スプーン2杯分の片栗粉とスプーン一杯分の醤油をコップ一杯のぬるま湯に入れてかき混ぜるだけ。
9.8のソースを7にかけてとろみがつくまで(すぐにトロトロしてくる)かき混ぜる
10.とろみがついたらでき上がり。ご飯にかけて食べても美味しいよ。簡単にできるので、最近こればっかりだ。

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