かん高い叫び声が夜を引き裂いて
お前は眠れない
叫び声を聞かなかったことにしよう、忘れてしまうんだ
目を閉じて、布団にすっぽり身を入れる
逃れられない悪夢へようこそ
夢うつつの眠りをまぶたからこすり取り、捨てていたはずの人間性と向かい合う

いや、これはお前の問題じゃない
お前に起こっていることじゃない
お前の問題じゃないんだ
だが、自分に何も出来ることなど無いと思うのなら、お前の罪だ

丁度真上の部屋だ
何が聞こえているかは分かるだろ
犠牲になっている人の苦痛にもだえた叫び声
鼻を突き刺す恐怖のにおい
虐待は単に身体的だけじゃなく、感情的なものでもある
この分別の無い堕落、この地獄からの救済などありはしない

いや、これはお前の問題じゃない
お前に起こっていることじゃない
お前の問題じゃないんだ
だが、自分に何も出来ることなど無いと思うのなら、お前の罪だ

残忍なほどよく知ってる、そう、毎日起こっているんだ
無視してしまえ、そうすれば無くなってしまうかもしれない
ひざまずいて祈るんだ
明日も明後日もこれが起きませんように、ってな

頼むから、俺達が直面しているこの悲劇に背を向けないでくれ
恥辱よりももっと酷い人生を生きなきゃならない人達もいるんだ
自分が作りだした問題じゃない、って言うんだろ
だが、聴衆になるってことが、この暴力を長引かせているんだぜ

そう、お前の問題じゃない、すべての人々の問題だ