メンバーの小屋

森川小屋

英国の不法占拠

英国人Jさんが、AINにメールをくれた。彼のメールの中で、若い頃に英国で経験した不法占拠(スクアッティング)について書いてくれ、面白かったので許可をもらって翻訳した。メールの一部をここに載せる。

英国のアナーキスト運動についてもっと知りたいと言っていたね。僕は、ロンドンでスクアッターだったんだ。スクアッティングって何か君は知ってるだろ。僕がスクアットしていた当時、ロンドンには3万人以上のスクアッターがいたんだ。今では法律が変わって、スクアットするのは難しくなっちゃってね、どのぐらいスクアッターが今いるかはよく分からないね。僕がスクアッティングしていたときには、凄く簡単だったんだ。警察も、建物の持ち主さえも、建物の中を誰かが占拠していれば、その建物の中に無理やり入って行くことなんてできなかったのさ。だから、スクアッターは、建物に侵入して、そこを乗っ取ることができたし、警察と所有者は、法律によって、スクアッターを排除するために裁判所に訴えに行かなきゃならないとされていたのさ。僕は数年間スクアッティングしていたけど、スクアットした場所には次のようなところだったよ:

工場
大きな図書館
社会保障局(失業手当てのオフィス)
ビルの一つの階
パブ(イングリッシュ=バー)
フラット式住宅の建物なんかを含んだ様々なビルなど

凄く面白かったし、スクアットした場所の幾つかは良い所だったよ。スクアットしたところで生活していたし、パンクのコンサートをやったり、バーを開いたり、いろんなことをやったね。僕もしばらくの間アナーキスト系の本屋をスクアットすることに参加したことがあるよ。121, Railton Road, Brixton にある英国で有名な場所で、裁判で闘う手助けや、スクアットする場所を見つける手助けをするスクアッティング情報センターだったんだ。

英国のスクアッターは、今も昔も、大部分が独身ホームレスやホームレスの家族で、溺れないように首を水面から出しておこうとしているだけで、あまり政治的な関心はなかったね。

僕が参加していた当時の英国のアナーキストシーンはそんなに強力なものではなかった。このシーンは、幾つかのグループから成り立っていて、狩猟反対者(Hunt Saboteurs)や動物愛護の活動家・スクアッター・パンクス・アンチ=ファシスト・フェミニスト・その他、主としてアンチ人頭税を含んだ単一争点諸問題とオーバーラップしていたんだ。このアナーキスト運動の中で最も有名な産物は、週刊誌「階級闘争(Class War)」だったね。この雑誌には長所も短所も在ったけど、大部分の人達が興味深く、楽しい読み物だと思っていたんだ。

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