map_s さんの
KISSの温度「」Edition 14th


 いつもの店、いつもの席
 いつも待たせてばかりのアタシが、今日は待ちくたびれてる
 
 腕時計はテーブルに伏せたまま
 読みかけの本はバッグの底で横倒し
 2杯目のカップもとっくに空
 皿の上にはチーズ・ケーキの残骸
 
 
 
『ゴメン』って
 受話器から聞こえてきたアイツの声
 
 何度も何度も繰り返すから
 電話の向こうで頭を下げているのが見えたから
 ついついアタシも苦笑い
 
 
 
 開け放たれた窓の向こう側
 街のざわめきを眺めながらふと気付いた
 
 木々の香り、陽の暖かさ
 風に運ばれてくる季節の横顔
 
 
 
 そうか
 いつも
 きっと
 
 こうしてアイツは待ってたのね
 
 
 
 たまにはいいか
 
 
 
 慌てなくていいわ
 無理なんかしなくていい
 ココで待っててあげるから
 
 
 
 でもね?
 
 感謝の気持ちと
『ごめんなさい』のKiss
 
 それがなきゃ赦してあげない
 微笑みかけてなんかあげない
 
 
 
 わかった?
 
 
 
 バカシンジ
 

 

 

 


管理人のコメント
 人を待つということ。
 それはきっと幸せな時間なのでしょうね。
 
 あの人は何をしているのかな。
 電車に乗り遅れたのかな?
 それとも寝坊?
 今、あわてて走っていたりして。
 
 なんてことを考えながら待っているのでしょうか。
 
 僕は最近(というか結婚してから)「待ち合わせ」と言うことをしたことはありません。
 せいぜい、友人と落ちあうくらい。(それもネットの(笑))
 
 そういえば僕は人を待った、という記憶もないのです。
 何故か、いつも相手を待たせてしまったり。(笑)
 なので、待っている人の気持ちと言うものを想像するしかないのですが。
 
 えっと、何を言いたいかというと、
 map_sさんもさぞや
 
 待つことに
 
 慣れていらっしゃる のかな、と(笑)
 
 

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