ベッドの前に、彼は居た
眼下に眠る少女を見据えて
立ち尽くしていた彼の手が、動いた
少女の肩を弱々しく掴み、ゆっくりと揺り動かす
「ミサトさんも綾波も怖いんだ・・・・・助けて、助けてよアスカ・・・・・」
「ねぇ、起きてよぉ・・・・ねぇ」
腕に力が篭もる
感情が昂ぶっていく
彼を止められる者は、誰も居ない
「目を覚ましてよ・・・・ねぇ、ねえ!!アスカぁアスカ、アスカぁ!!!」
「助けてよ・・・助けてよ、助けてよ、助けてよ、助けてよぉ・・・・」
「また・・・・いつものように僕をバカにしてよ・・・・・・ねぇっ!!!」
勢い良く肩を引いた彼の眼前に曝け出されたモノ
生気のない寝顔
仰向けになった身体
はだけられたパジャマ
そして・・・・・・・
「・・・・・・ぅっ!!!」
シンジの目が見開かれたまま動かない
彼の視線は、ある一点を凝視したまま
部屋の中の時間が、止まった
「・・・・・・・見た、わね・・・?」
地の底から響いてきたような、低い声。
蒼い瞳が、彼を射抜かんばかりに睨みつけている。
金縛りにあったように、彼の身体が硬直した。
「・・・・あのねぇ、毎朝起こしてくれるのは嬉しいンだけどサ、こんな起こし方はないンじゃないのぉっ!?」
「だって仕方ないじゃないかぁっ!
アスカは低血圧だから、いつも起こすの大変なんだよ!?
毎日毎日起こすほうの身にもなってよ!!
タマには違う起こし方したってイイじゃないかぁっ!!」
「あ〜の〜ねぇぇぇぇっ!!??
だからってナニぃ?アタシは入院してなきゃなンないワケぇ!?
それとも、このままオカズにでもなればイイとでも云いたいのっ!?」
「え゛・・・・・・なんでアスカがそんな事知ってるのさぁっ!!!???」
「この天下無双の天才美女たるアスカ様が知らないコトなんてナイのよぉっ!!
さぁ〜〜てぇ〜〜・・・・・・このオトシマエ、どう付けてくれるのかしらねぇ・・・?」
ニヤリ、と口の端を歪めるアスカ嬢。
そんな妻の仕草に今は亡き父の面影を見たのか見ないのか・・・・・シンジ君、アッサリ陥落。
ガックリと項垂れながら、白旗を揚げました。
「・・・・・・今晩、3発で良い?」
「ダァ〜〜〜〜〜〜メ♪
ヲトメの肌を見た罰は重いンだから、今から10発よぉっ♪」
「せめて5発に・・・・・」
「問答無用♪」
ベッドの中に引き摺り込まれ、Kissの嵐を受ける事になったシンジ君。
トホホな表情ながらも、どこか嬉しそうだったのは見間違いなのでしょうか・・・・
何はともあれ、平和な(?)碇家の朝の出来事でした(ちゃんちゃん♪)
・・・・・・・(*−−*)
管理人のコメント
記念すべきmap_sさんの「A」Edition10作目!
入院シチュエーション。(^-^)/
シンちゃん、色々と ぷれい と楽しんでいるようですね!(爆)