どらこさんの
KISSの温度「R」Edition


 崩れかけた マンション
 まるで 廃虚のようだが、そんな一室に 少年と少女が居た
 黒い瞳の少年
 蒼銀の髪の少女
 人の温もりが 感じられない 冷たい コンクリートの部屋
 たった ひとつの家具である ベットの上で、並んで座っていた
 少年は 少女の紅い瞳を じっと 見つめる
「 ・・・綾波・・・」
 少女は 少しだけ 首を傾けた
「 ・・・碇くん 」
 少年の腕が 少女の肩を捕らえる
 そして ぐいっと 引き寄せた
 少女は無言で 瞳を閉じる
 2人は 互いの唇を 絆とした
 そして そのまま ベットに 倒れ込んだ
 
 それは もう 何度も この部屋で 行った 事・・・
 ふれあいを欲した 少年は、少女に すがりつき
 絆を 求めた少女は、黙って 少年を受け入れる
 そう
 何度も・・・何度も・・・
 
 しかし、少年は ”男”でもあった
 唇だけでは 満足しきれなくなる
『 ・・・今日こそは 』
腕の中の少女を そっと 見つめた
『 ・・・今日こそは・・・良いよね? 』
 相手の顔は 少し上気していたが、ほとんど 表情の変化が 見られない
 ベットに 横たわる 無防備な 少女
 蒼銀の髪が シーツの上に 流れる
 白くて 透明な肌が、少年を狂わせる
 紅い瞳が 彼の魂を 引き込んでいく
 ・・・ごくっ
 思わず 唾を飲み込むと 震える声で つぶやいた
「 ・・・綾波・・・良いだろう?」
 一瞬だけ 顔を 強ばせると、彼女は 小さく 首をふった
「 ・・・駄目 」
 はっきりとした 拒絶
 少年の 瞳が 瞬間 大きく 見開いた
 彼の中の ”血” が 音をたてて 逆流する
「 綾波!」
 強い声で 叫ぶと、彼女の 腕を握る
 そして 力強く 抱きしめた
「 いか・・・」
 少年は 彼女の言葉を 遮るように 唇を 塞ぐ
 それは 普段の彼にしては 乱暴な キスだった・・・
 
 強引に 少女の ソレを 開かせようとする 少年
 必死に 抵抗する 少女
『 僕は ただ コレを 君の中に 入れたいだけなんだ・・・ 』
『 君と 交じり合いたい だけ なのに・・・ 』
 しかし 彼女の 頑強に 拒否した
 ぴったりと 閉じると、何も 寄せ付けない
 やがて、少年は 少女の顔に気づく
 少しだけ 涙を湛えた 紅い 瞳
 ふっと 力を 抜いた 彼は、寂しそうに つぶやいた
「 どうして?・・・」
 
「 ・・・どうして 舌を入れさせてくれないの?」
 
 彼女は 一言だけ 答える
 
 
「 ・・・肉、嫌いだから・・・」
 
 
 
 それは食べ物じゃないよ、レイちゃん(笑)
 ・・・という事で 舌の話です
 決して ”下(しも)”の 話じゃありません
 ・・・あしからず(爆)
 
 
 

seiriyu@e.jan.ne.jp

なおのコメント(^ー^)/

 うおっ。この台詞に絡めてくるとわっ。
 師匠ー!(泣)
 刺傷で、支障して、死傷しても、ついていきますぅ〜。(N2爆)


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