どらこさんの
KISSの温度「G」Edition 10th


 暗闇の中
 一条の光が射した
 スポットライトに浮かび上がる 影
 それは 椅子に座っている男の姿だった
 
 闇の中から 低い声が 響く
「 ・・・もう、7万ヒットだな・・・」
 男は はっと 顔を上げて答えた
「 そうですか・・・」
「 ・・・嬉しくないのか?」
「 当然、嬉しいですよ 」
「 その割に 顔色がよくないが・・・」
「 はぁ、ちょっと 腹の具合が・・・」
「 妻子が居ない 1ヶ月の間、不摂生な生活だったからな・・・」
「 はぁ 」
「 おまけに、廃まみれだ・・・」
「 そ、そんなぁ〜 」
「 ふっ、証拠はあがっているぞ。8月のコミケ、〇命さんの部屋での醜態、他人から借りたゲーム機で 『 久遠 』、とどめは 名古屋までの 廃旅行・・・」
「 うっ・・・」
「 ・・・おかげで、随分 レベルがあがったそうだな 」
「 べ、別に・・・」
「 あの”妙”な連中が タジタジだったらしいじゃないか 」
「 ・・・・・・」
「 ・・・新人にして、MVPとはな・・・」
「 ・・・良いじゃないか!」
「 逆切れか・・・」
「 楽しい事 見つけたんだ! みんな 誉めてくれるんだ! それの何処がいけないんだよっ!」
「 ・・・誉めていたのか?」
「 自分の好きな事 やって どこがいけないんだよっ!」
「 ・・・人に自慢出来る事ではないな・・・」
「 うっうぅぅぅ」
 頭を抱えて うずくまる
「 ・・・それで?」
「 えっ!?」
「 7万記念だ。何か用意してあるのか?」
「 ・・・時間が無くて 」
「 ゲームする時間はあるのに、か・・・」
「 つっ・・・」
「 Luna Bluは、2月末から 進んでないな 」
「 すみません・・・」
「 pure souleは 本来なら1万ヒット記念のはず・・・」
「 書いているんですが・・・」
「 七夕記念の 『 星に願いを 』 だけは、完結させたようだが・・・」
「 はい、大変でした 」
「 『Esse-Esse』様 10万ヒット記念 『桜坂』・・・確か 続きがどうとか言っていたな・・・もう、期日は近いが 」
「 とても、手が 回りません・・・」
「 ふむ・・・」
「 僕の力じゃ、とても・・・」
「 力不足か・・・なら、私が 助けてやろう 」
「 ・・・へっ!?」
「 我が 力を 貸してやろう・・・」
 
 暗闇の中に、ポツンと 明りが灯る
 みるみるうちに 大きくなっていく それは・・・
 
 ・・・ヒゲに囲まれた、ピンクの唇だった
 
 どんどん 近づく 唇
 まるで 男を飲み込まんとするかのような 巨大な それは
 男の前まで来ると、にやりっ と 歪んだ
 
「 うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ 」
 
 
 
 
 
 
 ・・・
 ・・・
 ・・・
 はっ と気がつくと、目の前には パソコンのモニター
 画面の中では、小さな女の子が うきゅうきゅ 動いている
「 ・・・夢か。又、眠っちゃったんだな・・・」
 マウスを動かすと女の子は消えて、プラウザが起きた
 時計を見ると、深夜もいいとこ
 どうやら インターネットしながら 寝てたらしい
 隣の部屋では 妻と 2人の幼い子供が すやすや 寝ているだろう
「 ・・・駄目だな、こんな事じゃ・・・」
 大きくアクビをする男
 その時 後ろから 低い声が 聞こえた
 
「 ・・・ふっ、問題ない・・・」
 
 
 
 
 
 なんちゃって(笑)
 
 
 

seiriyu@e.jan.ne.jp

なおのコメント(^ー^)/

 ひ〜。耳の痛いお話ばっかり。いやいや、これも愛と思って。(巨爆)
 しかし、まさか自分が「G」の魔の手に落ちようとは思っても見ませんでした。(^^;
 でも、日記ですか……そんなこともやってましたね。
 いまから考えると、とっても恥ずかしいのですけれど。(汗)


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