どらこさんの
KISSの温度「G」Edition 2nd

 その日の朝
 シンジは 起きなかった
 ミサトとアスカは 最初 寝坊したもんだと思って、シンジの体を叩いたり 揺さぶったりしたが、余りの無反応な少年に ついに顔色を変えた
 すぐさま ネルフ本部に送られた シンジの体
 貴重な チルドレンの為に、赤木博士 自ら 検査に乗り出す
 そして・・・2時間後
 
 
 リツコ 「 ・・・身体的な故障は 何もないわ。脳波を見ても 普通の睡眠状態と 同じ・・・何故、起きないのか 結局 謎ね。」
 アスカ 「 そ、そんな・・・どういう事よ!」
 リツコ 「 ・・・わからないわ。昨日のシンクロテストてせは 異常もなかったのに・・・」
 ミサト 「 何とかしなさいよ! アンタの所為でしょ!」
 リツコ 「 わ、私じゃないわよ・・・」
 と、どこかで見たような やり取りする 2人
 レイ 「 ・・・碇くんは どうなるの・・・」
 マヤ 「 これでも あらゆるテストを試したんです・・・でも・・・」
 ミサト 「 ・・・シンちゃん・・・」
 辺り一帯に 沈痛な雰囲気が 漂う
 それに 耐え切れなくなった 2人のオペレーターが、無駄口をたたき出した
 メガネ 「 こんな時は・・・やっぱ キスかな?」
 ロン毛 「 眠れるネルフの王子様って訳か♪ 」
 言った途端 『 しまった!』 と 後悔した2人組
 恐る恐る 後ろを振り向くと
 今まで どんより重い空気が流れていたのが・・・一気に 妖しい雰囲気となった
 リツコ 「 ・・・そ、そうね。 じゃぁ、ここは 担当者である 私が・・・」
 マヤ 「 そんな! 何も 先輩 自らやる事はありません。部下の私に 任せて下さい 」
 ミサト 「 シンちゃんの保護者はアタシよね・・・なら、ここは・・・」
 アスカ 「 何言っているのよ! 王子様と来たらお姫様でしょ。 じゃ 当然 アタシの出番じゃない!」
 レイ 「 ・・・絆だから・・・」
 あっという間に 騒がしい論争の場と化す 医務室
 皆 『 自分が、自分が・・・』 と言い出し、収拾がつかなくなった
 と
 それまで 無口だった人間が スクッと立ち上がった
 そしてゆっくりと 少年が眠るベットの横に立つ
 互いに ギャァ ギャァ やっていた女性達は すぐに 気づかなかったが
 マヤ 「 そ、そんな・・・見たくありません! もう 私・・・」
 一斉に振り返る 女性達
 そして・・・石と化した
 
 
 
 ムニュムニュ
 唇に 何やら・・・暖かいナマコ というか、煙草のヤニくさいタラコ という
 あまり 気色のよくないモノが 触れた
 それと 同時に襲う 口の周りのチクチクした 感触
「 ・・・ん 」
 意識の奥深くに沈んでいた シンジが ゆっくりと 浮上する
 ピクピクと瞼が動き、ぼんやりと 見えてきたモノは・・・
 
 赤
 サングラスと タートルネックのセーターの色
 
 くすんだ 血色の悪い 肌色
 
 黒
 あごを覆っている 髭
 
 そして・・・ピンク
 何故か それだけ 艶々した ピンク
 微妙な動きを示した 唇
 
 はっきりと 認識した 途端
 シンジの意識は 再び 闇に沈んだ
 
 それを見ていた人
 シンジに 唇を与えた 男
 ゆっくりと 微笑む
 
「 ふっ・・・問題ない・・・」
 
 
 
 
 
 Gバージョン 改訂版(爆)
 
 
 

seiriyu@e.jan.ne.jp

なおのコメント(^ー^)/

 「G」Editionの二つ目のお話です。(汗)
 こんな世にも恐ろしいお話を二つもお書きになるなんて…(汗)
 読みたいような、読みたくないような……
 ああ!(笑)
 
 って、読んでるしょ?(爆)


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