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必要カロリー計算
必要カロリーを出すには、まず基礎代謝量(basal metabolic rate)を考える。基礎代謝量とは食物の消化吸収が終わり(つまり食後12時間以上)心地よい気候の中で静かにいる時に必要なカロリーである。つまり、心臓、肺、脳、腎臓、肝臓、神経などを働かせるのに必要なカロリーである。
基礎代謝量を計算するのに、Harris-Benedictの式がある。これは次のようになる。文献により数字が微妙に違うことがある。
男性の基礎代謝量=66.5+(13.75×体重)+(5.003×身長)−(6.775×年齢)
女性の基礎代謝量=655.1+(9.563×体重)+(1.850×身長)−(4.676×年齢)
単位: 体重 kg 身長 cm
基礎代謝量に身体活動レベルをかけたのが必要カロリーとなる。
身体活動レベルは活動計数とストレス計数がある。活動計数は 寝たきり1.0〜1.1 ベッド上安静1.2 ベッド外活動1.3 リハビリ 1.4 などと決める。
ストレス計数は 慢性低栄養状態 0.6〜1.0 退院直前 1.0 小手術 1.1 大手術 1.2 軽傷感染症 1.2 重症感染症 1.5 などと決める。
ただし活動計数、ストレス計数はともに、確定したものでなく、文献により相違がある。
必要カロリー=基礎代謝量×活動係数×ストレス係数
により必要カロリーが求まる。
簡易な方法として、職業と生活から標準体重1kgあたりに必要なおよそのカロリーを考え、これに標準体重をかけて必要カロリーを出す方法がある。
標準体重はBMI(body mass index)を22とした場合の体重である。下記のように求める。
標準体重=22×身長×身長 身長の単位: m
こうやって求めた必要カロリーはあくまで目安である。太っている人でも食事量の少ない人がいるし、やせの大食いもいる。必要カロリーは個人差が大きいのである。自分の体に聞くのが一番確かな目安となる。つまり腹八分の食事摂取量が過不足のない必要カロリーである。
鼻腔栄養や胃瘻からの栄養をしている人に痴呆などが加わり意志疎通が十分にできない人がいる。こういう人にいくらの量を投与するかは大きな問題である。上記で求めた必要カロリーはあくまで目安であり、拘泥すべきでない。その人の状態をよく見て量を決めるべきである。投与量は少なすぎるほうが、多すぎるより害が少ない。十分に代謝できないほどの量を投与すれば、毒物を与えたのと同じ事になり大きな害を与える。投与量が少なすぎれば体重が減ってくるはずだから、その時点で量を増やせばよい。
下記はHarris-Benedictの式から基礎代謝量を求めるのと、標準体重1kgあたりに必要なおよそのカロリーから必要カロリーを求めるのを自動化したものである。
体重はkg単位で、身長はcm単位で、半角文字で入力して下さい。年齢も半角文字で入力して下さい。基礎代謝量と必要カロリーは小数点第1位で四捨五入しています。
参考文献
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CORNELL UNIVERSITY Joan and Sanford I. Weill Medical College PEDIATRIC CRITICAL CARE MEDICINE https://www-users.med.cornell.edu/~spon/picu/calc/beecalc.htm (2007/10/20アクセス)
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WIKIPEDIA Basal metabolic rate https://en.wikipedia.org/wiki/Basal_metabolic_rate (2007/10/20アクセス)
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高瀬恵美子 摂取カロリーと栄養素の必要量 https://www.mib-beppu.kyushu-u.ac.jp/MIB_hosp/PDF/eiyouryou.pdf (2007/10/20アクセス)
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HANAMOKU カロリー早見表 https://www.hanamoku.com/calorie/ (2007/10/20アクセス)
2007年10月20日作成
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