FMステレオトランスミッタSTM301
2012.3.20


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背面からの外観


<主な特徴>

国内FM放送帯内(76〜90MHz)全チャンネルで微弱電波を送信することができる一般・業務用FMステレオ送信器です。
電波法の規定における許可・免許不要の微弱電波出力に対応しています。
ミニFM放送局開設、場内放送やガイド、各種催し、イベント等にもご使用いただけます。
別途アンテナが必要です。また、用途に合わせてミキサ、マイク、ケーブル等をご用意下さい。
価格は、ACアダプタ付 42,000円(送料別)です。


<製品説明>

・電波法の規定により、実用受信可能範囲は障害物無しの環境において、ポケットラジオで半径20m、カーラジオで40m前後に制限されます。本器は電波出力の強度を幅広く変えることができますが、標準的なアンテナ(ダイポール)使用の場合に電波法制限内となる出力に調整し出荷しています。

・アンテナは市販のFM放送帯対応のものをご使用状況に合わせてご用意下さい。電波法の許す最大限の受信範囲を得るには、周囲に障害物が無くある程度(3〜5m)の地上高に無指向性のアンテナを設置することをお勧めします。
当方では扱っておりませんので、アンテナメーカ、販売店等にお問い合わせ下さい。一例として屋外設置用アンテナは、日本アンテナ製の受信用1素子FM専用ダイポールアンテナ「AF-1-SP」を垂直に設置し、同軸ケーブルは5C-2Vや5C-FB相当をお勧めします。
この場合インピーダンスは、ケーブルが75Ωで送信機が50Ωとなりますが、特に問題はありません。また、上記のアンテナは受信用ですが微弱電波の送信には使用可能です。

・簡易的に屋内で送信器の周囲に電波を飛ばしたいだけであれば、本体に直接接続でき、伸縮可能なロッドアンテナが最適です。
第一電波工業製「RH795」などの折曲できないロッドアンテナと、垂直に90度曲げるBNC-Lアダプタの組み合わせが比較的安価のためおすすめいたします。
RH795は最短で0.2m、フルサイズ約1.2mですが、本器で使用する際は、基本的に1m前後に垂直に伸ばして使用して下さい。短くする程、発射される電波が弱くなります。また、倒れやすいのでご注意下さい。尚、RH795単体では本器に接続した際、垂直にできません。

・送信周波数は3つのロータリースイッチにより動作中でも直接設定できます。3つのスイッチの並び順に、○○.○MHzに設定します。

・「ON AIR」LEDは設定した周波数で正常に出力されている時に緑色点灯、電源立ち上げ時、周波数設定変更や動作異常時には消灯します。電源投入後、周波数がロックするまで十数秒かかります。この間LEDは消灯し、電波出力は自動的に最低レベルに絞られます。

・入力は市販の一般的な据置型音響機器出力レベル(ラインレベル-10dBV)から業務用機器+4dBuに対応。市販のほぼ全てのCDプレーヤ、ミキサ出力、PCのサウンドカード出力、iPod等のポータブルオーディオに対応します。入力音声信号の最大振幅は0.5Vから7V(peak to peak)まで対応します。

・一部のポータブル機器(ヘッドホンステレオ等)や一般的なマイクロフォンはレベルが低く、直接接続しても適正変調レベルにならない場合があります。その際はミキサなどの機器を使用して下さい。また、約8Vp-p以上の入力はクリップします。

・変調度モニタLEDが装備されています。標準変調レベルから+5%(最大周波数偏移約±80kHz)を超えるピークレベルを検出すると点灯(約0.2秒ホールド)します。点灯し続ける場合は過変調(レベルオーバ)状態ですので、本体のボリュームで調整して下さい。

・音声入力端子はアンバランス入力です。3極の標準フォーンジャック(6.3mm)となっています。端子の接続は一般的なものと同一で、先端からL,R,GNDです。

・本器はステレオ送信ですが、受信機がモノラルの場合は問題なくモノラルで受信できます。

・本器は入力にフィルタを設けており、CD等の音源を直接入力できますが、コンプレッサ等でFM放送の特性に適した処理を行った方が、より品質の高い放送を行えます。

・電波出力レベルは、出荷時に-43dBm(0.05μW)に調整済みです。これはFM用ダイポールアンテナ「AF-1-SP」等や「RH795」等のロッドアンテナ使用時に電波法制限内となる値です。

・電波出力レベルは広範囲に調整が可能で、本体に目盛りはありませんが、目安は下図のようになります。


・送信機本体からの電波漏洩は非常に低レベルであり、周囲に与える影響や送信電波との干渉も極小です。接続するケーブルからの電波放射も抑えられています。

本器の音声入力コネクタとRCAピンジャックの変換コネクタを1個100円の追加で同梱発送できます。単品では発送いたしません。ご希望の場合は注文時にご指定下さい。

本器の電波出力のBNC端子をF型にする変換コネクタを1個150円の追加で同梱発送できます。単品では発送いたしません。F型コネクタ付きの5C-2V等のケーブルを本器に接続する際使用します。

・本器に対応する各ケーブル等を別途ご用意し添付することもできます。ご相談ください。

・本製品の取扱説明書(pdf)はこちらをご覧下さい。


<仕様>

・送信周波数 :76.0〜90.0MHz 0.1MHz間隔
・電波形式 :F8E
・発振方式 :PLLシンセサイザ方式
・送信周波数安定度 :<±3ppm
・送信周波数確度 :<±3ppm
・送信電力 :最大0.1mW(-10dBm)以上 最小0.01μW(-50dBm)以下(連続可変)
・送信電力安定度 :2dB以内
・送信電力周波数偏差 :2dB以内
・スプリアス :<-66dBm(高調波含む、0〜2.2GHz、全出力範囲)
・出力インピーダンス :公称50Ω
・出力リターンロス :15dB以上(VSWR<1.5)
・漏洩電界強度 :<10μV/m@1m(RF終端時、音声ケーブル込み)
・変調方式 :FMステレオ(日本標準方式)
・アンテナ接続端子 :BNC-J
・音声入力端子 :標準3極フォーンジャック(1/4")
・音声入力 :アンバランス方式
・入力インピーダンス :約10kΩ
・標準音声入力レベル :+4dBu
・適合音声入力レベル範囲 :0.5〜7Vpeak to peak
・音声周波数特性 :20Hz〜15kHz@±1dB
・THD :<0.05%@1kHz (100%変調時)
・S/N :>75dB(JIS A 100%変調時)
・変調レベル偏差 :1dB以内(@送信周波数76〜90MHz)
・変調レベル安定度 :1dB以内
・LRレベル差 :0.5dB以内
・音声入力フィルタ減衰量 :>30dB
・過変調検出 :≧79kHz+5-0%(最大周波数偏移)
・プリエンファシス :公称50μsec(日本国内仕様)
・LRチャンネルセパレーション :>50dB@1kHz (100%変調時)
・ステレオパイロット周波数 :19kHz±5Hz
・パイロット信号変調度 :8〜9%
・サブキャリア漏洩 :<0.1%(変調度)
・モニタLED :送信出力ON/OFF(緑色)、変調度UNDER/OVER(橙色)
・電源 :本体DC15V、ACアダプタ使用AC100V 50/60Hz
・本体消費電力 :約2W
・性能保証温度範囲 :+10℃〜+40℃(周囲気温)
・動作温度範囲 :0℃〜+50℃(周囲気温)
・筐体寸法 :120mm×111mm×22mm(突起物含まず)
・本体重量 :360g(代表値 ACアダプタ含まず)
・筐体材質 :アルミニウム 表面処理:シルバーアルマイト ヘアライン加工
・付属品 :ACアダプタ、取扱説明書 各1
・電波法、電気用品安全法(PSE)対応 国内製造 RoHS非対応

※全ての特性は送信周波数76〜90MHz全域において有効です。
※最大周波数偏移±75kHz=100%変調
※出荷製品は全数性能検査を実施しています。また、24時間以上のエージングと温度特性の確認も全数行い、上記仕様を満たすことを保証します。
※詳細は随時追加します。仕様は変更する場合があります。


<評価環境>

チューナ :SONY ST-S333ESJ
インピーダンスアナライザ :MFJ-259B
スペクトラムアナライザ :Anritsu MS2601A
電界強度計 :Anritsu ML518A MP534
直線検波器 :meguro MDA-453
セパレーションメータ :National VP-7621A
ゲイン・フェーズアナライザ :hp 4194A
オーディオ測定 :meguro MN-445B / I/F:ESI Juli@ ap:WaveSpectra


<注意事項>

・許可無く設置できる微弱無線局は、電波法の規定内(無線設備から3m離れた場所で、500μV/m以下)である必要があります。また他の放送、通信に妨害を与えないよう留意して下さい。
本送信器は微弱電波に対応しておりますが、出力を調整した場合や接続するアンテナの指向性が高い場合は、法定内とならないおそれがあります。
また、微弱電波の発信には機器の登録や許可申請等は一切必要ありません。国内であればどなたでもご使用になれます。

・屋内据置使用を前提に作られています。耐候性、防水能力はありません

・日本国内でのみ使用して下さい

・パネル面の印字はステッカですので、強くこすったりすると剥離する場合があります

・ご購入後3年以内の故障は、無償修理いたします。但し筐体が一度も開けられていないことと不適切な取扱いが無いことが条件です。筐体の傷などは修理対象外です。



ミニFM局については「ミニFMでも始めてみるか。」も参考にして下さい。

ミニFM、コミュニティFM開局時の電界強度の調査や機材アンテナ設置、各種ミニエフエム局開設、イベント放送やラジオレンタルなどについてもご相談ください。

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