Kasuga F10(F-201)(1968年製)

「春日F10」の全体図です。バランスの取れたOOO型モデルをコピーしています。今回1968年に購入後,初めてのリペアというものをほどこしました。

楽器についての詳細は、別項にて紹介済みなので、今回は30数年ぶりに手を入れてあげた部分のご紹介を、思い出話を交えながら、させていただきたいと思います。

西日の入る窓際で撮影したこの写真は,お気に入りのひとつです。

はじめに、新しく作り変えていただいたナットです。これまでに2回交換、今まではFG500のお古のナットを使っていましたが、さすがにかわいそうなのと、調子がいまいちなので新調してあげました。

続いて、10年くらい前にいたずらをして,クリアラッカーを吹きかけてしまった指板の塗装を全部剥離してもらいました。

サンディング(やすりかけ)もしてもらって、ナチュラルな仕上げになり昔の演奏感覚が戻りました。

高校から大学のサークルに入っても,何の不自由も無く使っていたギターです。この写真は大学の2年生の時の和泉祭のステージ。1971年です。この年の夏に「S・ヤイリ」を購入してこのギターは後輩の手に渡りました。後輩とは現在の亜舎梨のママさんです。

ちょうど、歌姫良子ちゃんがバンドに新加入してくれたばかりの頃ですね。PP&Mのカバーで「我が祖国」を演奏中の不良中年です。この頃はアジャス・トカバーは白ですね、ヘッドも塗装をはがして木地が丸出しです。ちなみにバンド名は「白い馬」

半分くらい浮き上がっていたブリッジです。しっかりと接着をしてもらいました。今では本当に珍しいブラスのサドルが装着されています。この翌年のモデルではもう普通の白い樹脂のサドルになっていますから,結構貴重かも・・。

ストリング・ピンは市販の廉価なものに変えてあります。ブラックドットのものに変えてみようかなと思っていますが・・・。

更にブリッジの近影です。近くで見ると表板も結構削られていて,年季が入っているのがよーくわかります。また今回の作業で、このギターは全て合板であることが判明しました。もっとも春日楽器は20万円のギターでも合板で作ってしまうメーカーなので,安いから・・・ということでもなさそうです。

ピックガードもなかなか個性的な形をしています。

さて今回の依頼のメイン、でもないんですがエレアコ仕様にしていただいた証拠の画像(?)

K・ヤイリの「エアシステム」というピック・アップとプリ・アンプをギター内部に仕込んでもらいました。これはネック・ブロックに取り付けたプリアンプと電池ホルダーです。ピックアップはブリッジの裏側に取り付けてあります。

サウンドホール回りは,こうして見るとなかなか凝った模様です。

当初はエンドピン・ジャックを取りつける予定でいましたが、将来のことを考えてボディ・サイドに穴をあけてジャックを取りつけていただきました。

リペアの森戸さんは、きちんとアースも取ってくださってノイズ対策もばっちりです。

このギターがメインだった頃・・大学の1年生のときに初めて組んだバンド「白い馬」です。これは和泉祭でどこかのサークル主催のフォーク喫茶での演奏風景、不良中年はガットギターを弾いています。

ちなみに両側の二人の楽器は,向かって右側の俊君が弾いているのは「モーリス」左側の雄君が弾いているのは「ジャンボ12弦」私のガットの詳細は全く不明???

3月3日、「ひな祭り」には全く関係ありませんが、装着していたモーリス社ロゴ入りのロトマティック・ペグが少し甘くなってきているので、Tokaiのレスポール・モデルについていた,クルーソン・タイプのペグに交換をしてあげました。ルックスも益々“なんちゃってGibson”、ぽくなりました。

さて,肝心の音色ですが,かなり贔屓目に評価して、すごく心地よい音がします。特に低音はビンテージのOOO28より前に出てきます。楽器は値段、と思っていましたが、そうとも言いきれないことを再認識した思いです。

さらに弾き心地ですが、ずっとこればっかり使っていたら.左手の親指付け根が痛くなってきました!おそらくかまぼこ型の太いネックのせいでしょう。