原題となる問題を解く。
問題
正三角形ABCをかき、辺BC上に点Dを取り、ADを一辺とする正三角形ADEをかきます。点Dが、辺BC上を動くとき、点Eはどんな線上を動きますか。
授業の流れ
1 はじめに、問題を予想し理解する。
・Eの軌跡は円になるという生徒が多い。
2 作図ツールを起動し、問題の図をかく。
・図のかきかたを説明し、図をかく。(正多角形は角数を指定するだけなので、初めてでも簡単にかける。)
3 点Dを動かして、点Eの様子を観察し、軌跡を考える。プリントにかき、発表をする。
・直線になる。
・平行線になる。
・正三角形の辺上を動く。(点Eの記録を取っていくと、ほとんどの生徒が、直線上を動くことがわかる。)
4 証明をする。
・∠ACE=60゜で一定であることを証明する。
・△ABD≡△ACEとなり、∠ACE=∠ABD=60゜
(この証明は、生徒たちにとって経験が少ないので、合同まではすぐにできるが、その先は理解するのに時間がかかった。
条件変えによる個別の問題づくりを行う。条件変えによる、問題づくりの経験があまりなかったので、一斉授業の中で条件の変えられるところをあげてから、個別に問題を考えた。証明については、できる問題についてはやってあるが、ほとんどの問題は証明できていない。2学期以降に証明を考えてみようということになっている。
1.正三角形を正方形に変える。(これが最も多かった。)
2.正五角形(正六角形)に変える。各点の軌跡を表す直線が1点で交わる。
生徒はこの問題くらいしか作ってなかったのですが、これは、たくさん問題ができます。点Fをとなりの辺のBC上にとることもできますし、DE上、この図のようにCD上にとることもできます。この場合、AEとCDの延長上の交点Pで交わる。証明2
3.二等辺三角形に変える。
点Eの軌跡は同じように直線になります。この場合、頂角を等しくかいたので2つの二等辺三角形は相似になり、頂点Cを通ります。
4.2種類の図形を組み合わせる。(はじめの図形を正方形、正方形の辺上に点を取りそこに正三角形を作るなど。)
5.ABCDが正方形。BEFは直角二等辺三角形。点Fが、A、D、O、Aと動くとき点Eの軌跡はどうなるか。
点が直線上を動くのでなく、決まった図形上を動くときどうなるかを考えた問題です。はじめの問題からはずいぶん変わっているようにも見えますが、直角二等辺三角形も正方形を半分にしたものですから、DO、OA上を動くところが大きく変わっているところでしょう。
6.正三角形の重心をとって、その点と辺上の点を使って正三角形をかく。もう一つの頂点が正三角形になる。
頂点Aを変えた問題です。特に点を指定する必要もなかったようなのですが、特別な点ということで重心を選んだようです。(GMのメニューに重心はありますから簡単にとれます。)これも、図形を変えたり、点の位置を重心以外にすれば、いろいろな問題が考えられそうです。
1番の点Gについての証明と5番については、問題を作った生徒たちが1学期のうちに証明を済ませました。合同を使えば、はじめの時間にやった問題と同じようにできるので結構簡単にできます。それ以外の証明ですが、簡単にできそうもないので、2学期以降少しずつみんなでやっていこうかとなっています。