当時の風潮を反映してかかなり勇ましい歌ですが、献納機に関する色々な唄もあるようです。


愛国機
 愛国号というよりも献納機の総称としての「愛国機」の歌のようです。
    作詞:佐藤 惣之助
    作曲:陸軍戸山学校


一、
 騰(あ)がれ銀翼国民の
 熱誠今や天を衝く
 離陸颯爽鮮やかに
 翔ける我等が愛国機

二、
 吼えるプロペラ遑(いとま)なく
 献機幾台国を挙げ
 君に捧げし殉血は
 深山桜(みやまざくら)も及ぶなし

  三、
 響け爆音我が空に
 敵は幾翼(いくよく)襲うとも
 身は隼か偵察機
 すわ百雷か爆撃機

四、
 攻めよ護れよ戦闘機
 爆弾雨と降る中も
 何の蚊蜻蛉一撃に
 寄せ来る敵機撃ち堕とせ

五、
 仰げ空軍堂々と
 海に備えて山に侍(じ)す
 日輪更に燦(きらめ)きて
 競え日本愛国機

 
 
報国の翼
 海軍省選定で、献納式命名の歌です。当時の新聞では命名式等で唱和されたとあります。
    作曲:海軍軍楽隊

一、
 大本営の発表に
 感激あつき一億が
 戦果に応え燃え上がる
 銃後のまこと示さんと
 ささげし翼報国號

二、
 今海鷲の名をうけて
 大空にらむたくましさ
 挙国の意気を宿したる
 英姿を見よや颯爽と
 早や戦の雲を呼ぶ
  三、
 無敵の誇り高らかに
 いざ征け空の果までも
 日の丸燦と輝かし
 南に北に敵軍を
 撃滅せよや報国号

四、
 銃後の決意揺ぎなく
 若きも老も報国を
 誓いてここにささげたる
 われらの翼征くところ
 凱歌はあがる大東亜

 この他にも、歌詞等詳細は分かりませんが、

  • 僕等の愛國號(童謡、井崎すすむ 詞/水野初蔵 曲)
  • 愛國全日本號(佐藤惣之助 詞/阿部武雄 曲/細田定雄 編)
  • 征け報國號(海軍省推薦、野村俊夫 詞/服部良一 曲)

  • などもあったことまでは判明しています。
    昭和19年秋頃からは、愛国号命名式でも唱歌と出てきますので、この中の歌が歌われたかもしれません。


    戻る TOPへ戻る