愛国号献納式(命名式)
 愛国号は献納関係者を集めた献納式(命名式)が行われています。
その式典では、まず神主さんの祝詞や陸軍大臣などの御偉いさん方の祝辞があって、献納した機などによる展示飛行が行われることが通常だったようです。
献納熱の盛り上がっていたであろう頃の愛国69「富国」号(昭和8年10月)の献納式典絵葉書を右に載せます。上から、陸軍大臣よる命名、献納者代表による目録贈呈、そして記念写真の3コマです。
この絵葉書を陸軍省が公布したとは思えないので、これは富国生命が自前で調達したんだと考えられます。熱の入れ様が伺えます。
 
 変わったところでは、
愛国313「相撲」号(昭和14年2月)の献納式では、横綱双葉山が土俵入りを見せた
(立川飛行場物語、三田鶴吉)
ということもあったようです。
 

公布絵葉書と調製絵葉書
 前述したように、愛国号の献納記念絵葉書は、陸軍省公布のものと献納者が自己調製したものがあったようです。
入手した愛国189〜191「日本鋼管」号の絵葉書に、献納者調製の絵葉書と判断できるものがあります。 それが下のもので、株主宛てのメモが入っていました。
  公布絵葉書が「株主宛て」のメモを入れていたとは思いにくいので、これは日本鋼管株式会社が調製したものと思われます。
命名式がS12.11.29であるのに対し、このメモは12.15付けになっていますので、約2週間後に株主宛てに発送されたのでしょう。 興味深い資料であり、また、これにより本号の献納日時や命名式典場所が判明しています。
 





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