ボリヴィア技術交換事業における視察農家の現状


地区 名前 頭数 経営面積 牛の能力 施設 飼料等 技術・経営の特徴 備考


















山城牧場 成牛100頭、うち搾乳牛75頭肉牛(ネロール種)140頭
24ヶ月肥育450kg、枝肉200〜220kg
caicoへ出荷
放牧地150ha
経営割合(畑大豆等8〜9割、肉牛1.8〜1.7割、乳牛2割)
1日2回搾乳(朝4時、夕方4時)1000リットル/回、17リットル/頭
4人搾り1〜1.5時間
搾乳室:パイプラインミルカー等1300$、家屋7000$
労賃200$/人・月
コンバイン、トラクター等
搾乳時:配合飼料4〜5kg/日乾草 88年から人工授精を導入
累進交配でほぼホルスタイン純粋系にした
3週間毎に薬浴
子牛は生後7日令15$で販売。
乾季に搾乳頭数が多く出るよう繁殖を調整
クーポン(高価格取引権利枠)による取引
乳価は乳脂肪、体細胞数等によりグレード付けを行い調整
グレードA7%,B+-0%,C-5%






San Marcos牧場 135頭(以前の250頭から選抜) 2.5ha(飼料畑) 選抜前8リットル/日→選抜後15リットル/日
ホルスタインの基礎牛はウルグアイから輸入
100%人工授精。
暑さ対策のために牛舎にミスト(噴霧)施設を設置
潅水、肥培潅漑のためのスプリンクラー(800$/ha、計3000$)の利用
糞尿を発酵させ、薄めて、畑に還元
(メルケロン、タイワン、カメルーン、エレファントグラス)を1.5(t/日)
年間青刈り給与
乳量2.5リットルに対し配合飼料1kg給与
化学肥料を使わず糞尿処理利用
草と肥料(家畜糞尿)の投入量に関する試験を実施
放牧無し
アルファルファの栽培
タイワンの早期刈り:11%のタンパク質含有率
オーナーは元畜産技師
アルゼンチン、ブラジルで勉強
土地は以前から所有していたが、経営は3年前から色々なケースの視察、インターネットによる情報の収集を通して畜産経営を始めた。
牛乳引き取り価格:1.2ボリビアーノ/リットル
Alborada牧場 80頭搾乳(22年前30頭) 140ha(うち130ha牧草地)12種類の草種、青刈り用、自然放牧用 平均乳量13〜14リットル/頭(2回搾り夜1時、昼1時)ジールランド゙(F1ホルスタイン*ジール):16〜18リットル/日分娩率80%子牛は10%を確保、他は屠場へ トラクターとピカドーラを借用(12$/h) 濃厚飼料(自家配=大豆皮10%、綿実30%、フスマ30%、マイロ30%、ミネラル)6kg/頭生産費60ボリビアーノ/kg放牧:タイワン、カメルーンサイロ:トウモロコシ、ソルゴー プロテインバンク用としてのグライシン(マメ科牧草)の栽培放牧(3h/日)草地は20年前に播種し、現在まで維持している各種飼料資源の試験栽培を実施 オーナーは大学の元獣医学部長ジールランドが熱帯向きでコスト安が持論ホルスタインは被毛が黒色のものを所有(熱帯に強い:ダニがつきにくく、病気に強い)、飼料購入価格(トウモロコシ60ボリビアーノ/kg、サトウキビ12$/t、タネ9〜10$/kg)900?のクーポン:グレードA所有
El Naranjal牧場 400頭(搾乳牛220頭)ホルスタイン主体、一部ブラウンスイス 170ha 5000リットル/日(目標:10000リットル/日):初産20リットル/日、2産以上23リットル/日、初回種付け目標:14ヶ月300kg;25ヶ月分娩、 大規模サイロ庇陰林付大型パドック、ルーズバーンミルカーコンピューター事務室等々 トウモロコシサイレージ(2000t/70ha)主体 大規模経営、20人雇用能力、状態別牛群のグループ化。暑熱対策のため、夜サイレージ給与、昼庇陰林放牧移動式別飼施設(カウハッチ)の利用:4ヶ月令まで40日に1回薬浴(ダニ防除、薬品名:ペルメトリーナ)飼料給与、交配、血統等コンピューターによる管理 オーナーは酪農牛登録協会(ASOCRALE)の会長兄との共同経営技術者の雇用管理方法でホルスタインも熱帯に適応が持論






Vaquita牧場 230頭(うち搾乳牛90頭)ジャージー(ニュージーランド産)及びブラウンスイス 79ha 980〜1000リットル/日搾乳期間8〜9ヶ月間22〜24ヶ月初回種付け 搾乳舎(2回搾乳)、付帯パドック 放牧草種:ギニアグラス(モンバサ)、Brachiaria等3.5ha/牧区を2日間、1サイクル34日間、濃厚飼料6kg/日川の近くで、乾季も土壌水分が多く1年中放牧可能(現状は放牧だけでは草不足) 家族労働+搾乳者3人雇用ブラウンスイス、ジャージーを飼養(暑さに比較的強く、長寿性、放牧適性に優れ、発情が明瞭との理由) 経営者は元高校教師国立改良センターの肉牛センターに隣接将来酪農学校を作りたいとのこと





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農家A 搾乳頭数28頭 放牧地10ha(アルファルファ5ha+トウモロコシ5ha) 2回搾り(3:30〜、17:30〜)512リットル搾乳期間平均7ヶ月(地区の平均12ヶ月間)人工授精平均回数:1.6〜1.7回分娩間隔14ヶ月 乾燥庫、離乳柵、井戸 1日全給与量:大豆皮240kg、綿実150kg、搾乳中:配合飼料(綿実+大豆皮)8kg/日・頭+燕麦カン飼料価格:綿実90$/t、大豆皮98〜100$/t乾乳牛は燕麦稈のみ給与 家族労働4人+雇用人3人 雄子牛販売、100ボリビアーノ
農家B 搾乳15〜16頭 アルファルファ放牧地 2回搾乳8頭で140〜150リットル/日   アルファルファ+大豆皮、綿実アルファルファ草地で輪換放牧(刈り取り後放牧) 雇用人(搾乳+放牧監視)経費:600ボリビアーノ/月 時々鼓張症の発生羊との混牧。
農家C ホルスタイン16頭+ジャージー3頭 放牧地・飼料畑無しトウモロコシ10ha分を購入:200$/ha 全体480リットル/日8700kg/年最高乳量26.6リットル/日 バケットミルカー 45%(大豆皮+綿実)55%繊維質飼料(乾燥トウモロコシ) 家族労働3人(父+娘2人) 病気に強いとのことでジャージーを一部導入。初回AI:13〜15ヶ月令
農家D ホルスタイン19頭+ジャージー6頭 トウモロコシサイレージ生産(面積不明) 585リットル/日乳牛はパラグアイから導入最高乳量:ホルスタイン45リットル/日、ジャージー32リットル/日 パイプラインミルカー トウモロコシサイレージ生産濃厚飼料給与30リットル/日生産牛には8kg/日給与。濃厚飼料価格:1ボリビアーノ/kg 施設を35000$で設置(5年の返済計画で開始)したが、2001年4月(水値上げ)、9月(コカ栽培)にデモ行動による道路封鎖で牛乳出荷困難で返済を3年間延長。 牛乳はグレードA:1.5ボリビアーノ/?
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農家E ホルスタイン13頭(うち10頭搾乳)、搾乳30頭を目標 500m2 130リットル/日、2回搾乳、全頭人工授精 トラクター(借り入れ)、バケットミルカー(6年目)、搾乳室(施設)2300$+500$、搾乳45分で終了。 放牧無し。トウモロコシ、アルファルファの青刈り配合飼料2kg/回 本人、子供、雇用1人(不定期) 以前は手搾りで、4〜5人
農家F ホルスタイン9頭(うち8頭搾乳) 約400m2 95〜100リットル/日 自作木製スタンチョン3500$自作ミルカー1000$(購入すると2500$〜2800$) トウモロコシ、アルファルファ青刈り 頭数は少ないが施設機械に金をかけないで自作のものがほとんど。 旋盤工場の技術者、家も建造中。隣にPMAの施設援助で出来た農家38戸分の集乳所(APLの施設1600〜1800?収容)あり:会員で半月交代で管理。タンク等はデンマーク製ALVAの地区で7つの集乳所。
農家G ホルスタイン44頭(うち20頭搾乳) 5ha(トウモロコシ2ha、アルファルファ1ha、その他) 全てAI、500リットル/日 搾乳室(バケットミルカー)広いパドックにコンクリート製飼槽(40頭程度) 自家配合(大豆皮、綿実、フスマ、アルファルファ等) 日中はパドックでつなぎ飼い家族3〜4人、雇用2人 近くに集乳所(24戸分)があるが、乳量が多いため自己資金でクーラー室を建造中(牛乳会社は反対)














沖縄総合農協直営牧場 全頭1500頭(うち成牛980頭) 草地570ha 肉牛:CETABOLの検定牛利用 牛舎の半分は元サイロだったが今は使っていない。半分はパドックとつながった放飼場となっている 青刈りソルゴー 最近、肥育牛牛肉販売(生体400〜420kg)から素牛販売へ切り替えた目標:8ヶ月190kg離乳、生体出荷24ヶ月で400〜430kg、枝肉220kg 積極的にCETABOLの検定牛を利用。
幸地牧場 400頭規模(1頭/ha) 放牧草地約400ha   コンバイン、トラクター等 ギニアグラス草地主体、湿地にはB. humidicola塩、ミネラル給与。塩湖の岩塩を利用 半分ネローレのブリーダー クリオージョ(在来牛)の多かった時期からやっと改良された肉用牛ネローレが増えてきた。