省エネと叫ばれる現在、いかに手持ちの機材で省エネなネットワーク環境を構築できるかを試すべく、FreeBSDでルータを作成してみました。 |
ルータの作成対象はLibretto60です。 ...あ、そこの貴方、今Libretto60にはEtherも標準でついてないし、カードも一枚しか入らないじゃないか!っと思われましたね〜? それが出来るんです。本当はあんまり好ましくないネットワーク構成であり、本来なら絶対に避けるべきネットワーク構成です。このページはこんなネットワーク構成を推奨するものでは絶対にありません! 上記注意についてご理解いただけましたでしょうか? さて、それでは早速やってみましょう。 まず、Libretto60にFreeBSDをインストールしましょう。私は4.8-RELEASEで行いました。 フロッピーからでも、他のマシンにHDDを接続してインストールしてもよいですから、好きな方法でインストールします。 インストールした後にルートパスワードの設定、ユーザの作成、PPPoE、NAT、Firewall等を起動出来るようにKernelを再構築します。 Kernelを入れ替えたらカードEther等が適当な感じで動いていることを確認しましょう。 ここまでは、まぁ普通の作業です。 では、どんなネットワークを構成するかというと、 ADSL modem | ----- Switching HUB------ | | | | | | Libretto60 Macintosh のような感じになります。 はて? ADSLからいきなりスイッチングハブ通して良いの? っとか思われるかもしれませんね。 整理して考えてみましょう ・Libretto60はADSLモデム経由でPPPoEを張ります ・MacintoshはLibretto60をデフォルトゲートウェイとして認識してます お気づきになるかもしれませんが、一つの線にネットワークが二つ乗っているってことになるのです。 互いのネットワークはサブネットやIPネットワークを別にすれば混信することはありませんが、スイッチングハブでないときにはコリジョンが発生しまくって使えないネットワークになる可能性もあります。スイッチングハブでも、意図的な操作によりMACアドレスが混信することも予想されますが、大部分の方にはあまり問題ないと思います。 では、仮に、ADSLモデムとLibretto60のIPとネットワーク、MacintoshとLibretto60のネットワークは、 ADSLモデム:192.168.100.17/29 Libretto60:192.168.100.18/29 Macintosh:192.168.200.33/29 Libretto60:192.168.200.34/29 としましょう。 こうすると、互いのネットワークはIP的に混信することはありません。 不思議なことに一本の線に二つのネットワークが共存するということになるのです。でも、 線は一本なので、互いに帯域を奪い合っていることは忘れないで下さい。 さて、Libretto60は二個IPを持つことになりますね? どうやって付けるんでしょう? これは、FreeBSDのifconfigのmanをみてもらえれば一発で分かります。 aliasってところであるはずですから。 でも、ちょっとここで本当にPPPoEで接続出来るか試験してみるべく、適度にPPPoEの設定を行っておきます。 通信出来ることを確認したら、 ・PPPoEの起動 ・PPPoEで使用するtunデバイスにNATをかける設定 ・ipfwを用い、NATのためのdivert設定、及び好みによりFirewall設定 ・Macintoshと通信するために別IPアドレスを付ける設定 をrc.dなどにスクリプトとしておいておきます。もちろん他の手段により起動出来るのでしたら、お好みに応じてどうぞ。 忘れると大変苦労する設定が一つ。 ・ルータとして動くためにゲートウェイを有効にする かなり基本的ですが、基本的すぎて忘れちゃう方続出です。 ほとんどが、うっかりミスですけどね。 無事起動出来ればMacintoshからLibretto60経由でインターネットへ接続できます。 Libretto60というミニノートパソコンがルータになってしまうという、資源の有効活用かつ省電力対応という目的があっさりと達成した瞬間になるのです。 ここで、もう一度繰り返しますが、これは邪道な方法です。ネットワークはきちんと正しく設計しましょう!! 綺麗に設計されたネットワークは管理がとても楽なのです。 ネットワークの拡張等に対応するような、先を見据えたネットワーク設計を心がけて下さい。 なお、ここで紹介した方法をお試しになって何かしら問題発生しても、一切関知しませんので、あしからず。 |