採集記#97

【とぉ】


#97 9月18日(土)朝
天気 曇
気温 20℃(32.1/22.3℃)
場所 ポイントI
目的 採集 #84

 ここ2日ほど真夏日を記録しており、暑くなっている。今日も30℃を超える予報だ。5時少し前に家を出てポイントIへ向かう。

 だが、まだ十分な明るさでなかったので準備体操などをして時間をつぶす。このポイントはかなり足元が悪いので体をほぐしておく必要がある。


ポイントI入口付近

 行動可能な明るさになるのを待って出発する。まずは先日コクワが樹上を這っていた樹だ。3箇所ほどある洞をチェックしたが、今日は何も確認できなかった。

 今回は先日最後に行った林をさらに探索したかったので、途中の木立はパスして先へ向かう。だが、ある理由により、探索は困難を極めた。

 20分ほど悪路を歩いてようやく林に到着。まずは周辺の樹からチェック。しかし、なかなか発見できない。さすがにもういないのだろうか。

 しばらく歩き回って、やっと樹液の出ている樹を発見した。根元付近に小さなコクワの♂を発見。その近くに♀もいた。これで少し気が楽になった。そして別の木立では・・・


 9月も後半だというのにノコを発見。なかなかのサイズであった。

 そして本命の林に入る。先日チェックした樹は素通りし、さらに奥へ向かう。

 ここはまさに秘境という感じだった。人が入った形跡はない。しかし、かなり良い感じの樹はあり、樹液も出ているのだが、そういう樹に限ってスズメバチが占領しておりまったく近づけない。2m以内に近づく者には容赦なく襲ってくる。この時期はかなり凶暴になっている。ここはまた来年以降に来ることにした。

 帰り際に近くの木立を覗くとコクワペアが樹液を吸っていた。♂はかなり大型だった。

 クルマに戻り、しばらく来た道を走っていると、左側の藪の向こうに大きな樹があった。アプローチを探し、かなりの藪を漕いでようやく樹の前に辿り着いた。

 何気なく見上げると、はるか上の方で大きな黒い影が動いた。その傍にも別のクワガタが。一瞬ドキっとしたが、アゴの湾曲から大歯のノコだとわかった。どうやら♀をめぐって争っているようだった。もう片方は中歯のようだ。

 しばらく様子を伺っていたが、予想通り大歯が勝利し、中歯はその場から2,3歩退いた。あたりを見回し、長い枯れススキを拾い、枝によじ登って手を伸ばした。しかしそれでも届かない。諦めて樹から降り、今度は短い枝を拾って投げる。だが当たるはずもなく、しばし途方に暮れる。やはり最後の手段を使うしかないようだ。

屈伸運動をした後、渾身の力を込めて幹周り60pの樹めがけて蹴りをくらわす。すると後方でガサっという音が聞こえた。どうやら頭上の枝にもクワガタがついていたらしい。音のしたあたりを探したが藪が深く、見つからなかった。もう1発お見舞いする。すると今度は左方向で何かが落ちた。ここにもいたらしい。上ばかりに気を取られ過ぎたらしい。これも見つけることはできなかった。

 肝心の上方にいるクワガタはまだ落ちてこない。更に2度3度蹴るとようやく中歯の方が落ちてきた。だが、大歯のノコはびくともしない。♀がいると落ちてこないようだ。これは過去にも経験がある。これ以上蹴っても樹と腰を痛めるだけなので諦め、今日は終了にした。

今回の結果
採集 ノコギリ♂1(大歯:60o)
確認 コクワ♂2♀2ノコギリ♂3♀1
 


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