【とぉ】
#63 8月5日(木)夕
天気 晴
気温 29℃(36.1/25.3℃)
場所 ポイントBF
目的 採集 #56
日中はうだるような暑さが続いている。今月に入って早くも3度目の酷暑日となった。
今日はまずポイントBへ向かった。全体を見渡してみてまず思った事は「葉が黄色くなっている」ということだった。また、かなり葉が落ちている樹も見られた。ここ数日の高温と少雨が原因なのだろうか。それともこの時期になると葉が枯れてくるのだろうか。
それでもわずかな樹液を求めてクワガタ達が集まっていた。捲れ剥がしに遭った樹の向かいにある大きなヤナギの樹でヒラタペアを発見。♂は40oに満たない極小個体であった。奥の樹でコクワペアなどを確認し、次のポイントへ向かう。
クルマを飛ばして山へと向かう。〜中略〜どちらかというと外灯巡りコースの中にあるこのポイントまではかなりの時間を費やした。辺りも薄暗くなり始めた頃、ようやく現地に到着した。
クルマを降りる前から「イヤな虫」が集まってきた。こちらの方言で「オロロ」、一般名ではアブである。全開の窓から10匹ほど入ってしまった。それを追い出している時間もないので窓を閉めてこれ以上侵入させないようにし、探索を開始する。
一番手前に見えるヤナギまでは20m位であったが、生い茂ったススキが行く手を阻む。軒並み2mを越える高さまで伸びている。ここに入った人はそれほどいないようだ。「採集者道」も完全ではない。ススキだけならいいのだが、ところどころにイバラが横切って生えているので服に引っかかることもしばしばあった。
しばらく藪と格闘しながらようやくヤナギの前に出た。その間もオロロが容赦なく襲ってくる。それらを追い払いながら、洞をチェックしていく。しかし、ほとんどが乾燥していて、最盛期は終わった後のようであった。樹皮捲れもきれいに剥がされている。
樹の裏側に回ってみる。すると、小さな洞にクワガタの姿が。掻き出してみると、それは小さなスジの♂であった。スジは通算3頭目だが、いずれも10o台である。小指の先ほどのこの個体も17〜18oといったところだろう。
一旦通路に戻り、更に奥へ向かう。30mほど進むと、良い感じのヤナギを発見。この樹へのアプローチはさらに困難を極めた。おそらく過去に1〜2度くらいしか採集者は来ていないだろう。ほとんど「道」はなかった。
それでも僅かに残った「道」を辿って樹の前に到達。先ほどの樹より細いが、隣には半分枯れたヤナギもあり、発生源となっているかもしれない。その枯れかかった方の樹でコクワの♀を発見した。
時期は遅かったのかも知れないが、まあまあのポイントだと思った。ここをポイントFとする。
今回の結果
採集 スジ♂1(17o)
確認 コクワ♂1♀3ヒラタ♂1♀1不明1
#64 8月5日(木)夜
天気 晴
気温 25℃(36.1/25.3℃)
場所 外灯 全ポイント
目的 採集 #57
昨夜のクマの事もあり、しばらくは外灯巡りをやめようかとも思ったが、そうそう出るものではないだろうという都合のいい結論を出して出動する。ただし、子連れは危険なので今回は単独行動である。
一度クマを見てしまうとどこにでもいるのではないか、という不安を抱くようになる。これは同じような経験をした人でないと分からないだろう。それほど緑の深くない△△付近でさえ、あの暗い所で息を潜めてこちらを伺っているのではないか、という気がしてならない。単独の場合、いつもはクルマに鍵をかけて探索しているのだが、今回はフォグランプとハザードを点け、オーディオのボリュームを10m離れた所からでも曲がわかるくらいに上げて探索を開始。こうしておけば音や光でクマが近づかないと思ったのだ。
しかし、いまいち探索に集中できない。林の暗い部分が気になって10秒に1回はそちらを確認しないと落ち着かない。正直言って「恐怖感」に襲われているのである。それは他のポイントでも同じで、そのポイントの特に暗い所を警戒してしまう。「いつそこから飛び出してくるかわからない」という不安が常につきまとう。山に近づくにつれてそれは大きくなっていく。
山麓ポイントに着いた。昨夜と同じコースを通る。クマを見た地点。何もいない。少しほっとする。●●を過ぎ、刧凾ノ到着。再びクルマを「クマよけ」モードにして探索開始。だが、何も見つからなかった。
そしてクマ発見地点に一番近い##へ。いつもと反対側にクルマを停める。なぜならそこの方がクマ目撃ポイントに近い。そこで「クマよけ」モードにしておけばクマは近づかないと思ったからだ。その先は真っ暗闇である。普段でもそのあたりは凝視できない。あまり「暗闇」というのは好きな方ではないのだ。
「クマよけ」モードにしてクルマを降りる。ライトで暗闇を照らす。何もいない。往路は暗闇に背を向ける形になるので数歩ごとに振り返って後方を照らしながらの探索をしていく。当然集中はできない。往路は気の遠くなるような時間をかけた気がした。
復路に入る。今度は暗闇に近づくことになる。これはこれで怖いものがある。やはり数歩ごとに前方の闇を照らして確認する。足元より闇を照らした時間の方が長いような気がする。
中盤を過ぎた頃、足元にうずくまる黒い影を発見。大歯のノコギリであった。何だかほっとした。その後は何も発見できず、クルマに到着。急いで乗り込み、その場を後にした。
山が離れるにつれて気分が落ち着いてきた。「採集モード」からはほど遠いテンションでの採集であった。いつまでこの状態が続くのだろうか・・・
最後に○○に寄ることにした。行きと帰りでは気分がかなり違う。ここは一番家に近い外灯ポイントなのだ。それでも念のため「クマよけ」モードにして探索する。すると、ノコの♀を発見できた。少し恐怖感を克服できたような気がした(追記:11月上旬にこの付近でも出没した)。
今回の結果
採集 ノコギリ♂1(大歯:65o)
確認 ノコギリ♀1